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第62話 シルコワ参入

D01-58



「ふぅ、ふぅ、はぁ、はぁ」

「なんか悪いな、ずいぶん走らせたみたいだ」


 そう言いながらも、屈んだ時に襟元から見えた胸の膨らみをチラ見する。

 シルコワはどちらかというとスレンダーで、ヤズナや沙耶さんほどの大きさはない。

 だが女性らしい体型をしており、十分見応えはあった。


 …こっちの女性は胸覆いとか一般的ではないのかね、ヤズナもしていないみたいだったな。

 ダンジョンコアのDP購入一覧には生活雑貨の項目があり、女性用胸覆いもあったはずなのだが。


「ふぅ、……それで、話というのは? 」

「ああ、悪いね、シルコワ、水の一杯でも出せればいいのだが、今、DPを使う訳にはいかなくてね…」

「お気遣いなく」

「ダンジョンコア、シルコワに閲覧を許可する」

-「見えた? 」

「はっ、今のは…」

-「は、はい、見えました」


「そう、では今までの状況を話すよ」

-「まず、これをしなければ始まらないということで、ダンジョンの領域固定をしようという話になったんだよね」

-「でも、いざ実行しようとすると、本当はもっとDPがかかるはずなんだけど、消費DPが1と出てきたんだ」

-「それでそれは初回ボーナス特典が関係しているのだろうという話になったんだ」

-「初回ボーナス特典というのは新たに召喚された100のダンジョンマスターの中で、最も速く課題をこなした者に特典が与えられるシステムみたいでね」

-「で、これが、オレたちが獲得した初回ボーナス特典の一覧だよ」(←「続・初回ボーナス特典」参照のこと)


「はあ…」

-「…DPって結構大事なものなのですよね…? 」

「うん、生命線だよ」

-「…まあ、言いたいことはよく解るよ」

-「いやもう、重々承知しているので、そのことについては、何も言わないでいてくれると嬉しい」

「ねー、呆れるでしょ、自由にさせたら、何をするか解らない人なの」

「ワタクシからは何も言えませんが、だからこそ、仕え甲斐があるというものです」


「はい、承知致しました」

-「それで、訊きたいこととは? 」

「初回ボーナス特典の一覧の報酬に消費DP1っていうのがあるでしょ? 」

-「そこでヤズナが提案してくれたのだが、どうせ消費DP1なら、大きい買い物をした方が得だろうって言うんだ」

-「だから範囲が決まっている地下第1階層の領域固定より、最大限まで拡張できる地上第1階層のフィールド拡張をしようっていう話なったんだ」

-「で、ここからなんだけど、フィールド拡張は最大で1,0000平方kmまでいけるみたいなのだけど、問題は地上フィールドが細分化されていて、一個一個取らなきゃいけないことなんだよね」

-「消費DPは合算で一括払いなんだけどさ…」

-「そこで、どこのフィールドにどういうメリットがあって、どこのフィールドにはあまり旨みがないのか、そういうことを訊きたくてシルコワを呼んだんだよ」


「…1,0000平方kmですか、とてつもない広さですね」

-「その前にこの地の情勢をお話してよろしいでしょうか? 」

-「多分大丈夫とは思いますが、一応知っていた方が後々対策を講じやすいと思いますので」

-「これは、おそらくヤズナ様も解っていらっしゃらないと思います」

-「ヤズナ様が居られたた時代とは随分変わってしまっていると思いますので」

「ふむ、確かにそのことは少し気になっていました、話してください、シルコワ」





DP購入一覧の生活雑貨の項目はまた別の機会にでも…。

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