第57話 ダンジョンコアの帰還
D01-53
ダンジョンコアの帰還
手長猩猩たちを動力とするダンジョン御輿に担がれてダンジョン跡まで移動した。
俺と沙耶さんが数時間かけた道のりを、ものの数十分で踏破してしまった。
けっこう近かったのかもな。
入口で猿人たちを待たせて、オレ、沙耶さん、ヤズナ、シルコワの4人は、先にダンジョンルームへと戻ることにする。
要所要所でシルコワが回復魔法をかけてくれたので、行きより楽に移動する事ができた。
オレががらんどうの石室に戻ると、
部屋全体が黒化する。
ダンジョン御輿から離れた後も、特に意識はしていなかったが、ダンジョンコアは律儀にオレの後を付いてきていたようだ。
よーしよし、えらいぞー、
ダンジョンコアを褒めてやった。
ふーっ、
一息ついてその場にすわり込んだ。
ゆっくりした時間が流れる。
すると
「…あの、ご主人様……」
ヤズナが遠慮がちに声をかけてきた。
「ん? 」
オレがヤズナの声に耳を傾ける。
「そろそろ始めましょう、入口に待たせている者たちもいることですし…」
そういえば、そうだったな。オレはダンジョンルームの中心、かつてダンジョンコアが鎮座していた場所を向く。
「あれ? 」
あいつ、どこいったんだ?
まったく、ちょっと褒めるとこれだ。
「ご主人様、まず不可視化を解いてください」
そーだった、そーだった。
すまんダンジョンコア、今回はオレのミスだ。
オレはどこにいるか解らないダンジョンコアに、
でてこいー、でてこいー、
と念じる。
果たしてダンジョンコアは現出した。
ダンジョンルームの入口あたりにいるみたいだ。
おい、ダンジョンコア、なにを遠慮しているんだよ。
さっさとこっちへ来いよ。
ダンジョンコアは黄色く光り輝きながら、スルスルーとオレの元へとやって来た。
オレの指示を素直にきいたダンジョンコアを撫でてやる、
こうやってみると、コイツだってかわいいものじゃないか。
ダンジョンコアをダンジョンルームの中心に移動させ、元の大きさに戻れと念じた。
ダンジョンコアはピタリと嵌ったかのように、元の大きさに戻り、動かなくなった。
「よしっ、終わったぞ」




