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第37話 事後報告・2

D01-34



「食料は定期的にもらえることは分かったけど」

「他になにかしてもらえるの? 」

-「それと、こちらでしなければならない義務とかある? 」

「これは食料ほど頻度が高くはありませんが、財物を上納するようですよ」

-「あとはダンジョン構築のための人足を都合してくれるようです」

-「それ以外には、兵の巡回と駐留、周囲への警戒網の構築ですかね」

「ふーん、いろいろしてくれるんだな、そんな彼らにオレたちはどう報いればいい? 」

「彼らがもたらす恩恵は、我らが勝ち、彼らが負けた結果です。あまり気にしなくても構いません」

-「それよりいずれ、彼らの全員をダンジョンに住まわすことになります。そのための住居を設営する必要があります」

「考えただけで大変そうだな、今までの住居じゃ駄目なのか? 」

「これはダンジョン側の都合でもあります」

-「彼らをダンジョン内に住まわせておけば、DPを徴収することもできますから」

-「DPは少し嵩みますが、なんなら、彼らの住処まで領域拡張して、ダンジョン内部に転移させるという手もあります」

-「それなら住居を設営する手間も省け、新しい環境に適応しなければならない彼らの不安や不満を解消することも出来ます」

「なんだか大げさだな、莫大なDPがかかりそうだ」

「いずれにしても今すぐどうこう、という話ではありません」

-「まずは足場を固めないと」

「今は彼らの奮闘努力に感謝するだけにして、出世払いで勘弁してもらうか…」

「出世払い…、フフ、言い得て妙ですね」




「ヤズナ、いつもすまないねぇ」

「ど、どうしたのですか急に? 」

「他人事のように言っているが、ヤズナが交渉してくれたんだろ? 」

-「なあ、なにかしてほしいことはないか、オレにできることはあまりないが…」


 ヤズナの照れた感情が流れてくる。


「それでしたら…、……さ、さわっていただければ、うれしいです」


 むほっ


「そ、そんなことでいいのか? 」


 ヤズナが頬を染め、濡れたような赤い瞳でこちらを見る。

 普段は気にならない虫の声が、やけに大きく聞こえる。


 オレは彼女に手を伸ばす。

 さわり、あー、つるつるだな、硬いな、って、

 またおまえか、ダンジョンコアっ!

 

 って、え? まさか…、

 オレはおずおずとヤズナの方を窺う。

 ヤズナはきょとんとして、ふるふると首を左右にふる。


 へっ、そういうことだ、ダンジョンコア、

 おまえはお役ごめんなんだよ。

 オレはダンジョンコアを脇にどかした。




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