第23話 瞳の謎
D01-23
沙耶さんと少し仲良くなったところで、
出会った頃からあった違和感を口にする。
「そういえば、雑誌やテレビではカラーコンタクトを使っていたのですか? 」
-「紅い瞳だとなにか不都合があったとか……? 」
「あかい…ひとみ? 」
沙耶さんはブレザーのポケットからコンパクトを出して、鏡に顔を映す。
「瞳が紅い…」
じっと自分の瞳を覗き込む沙耶さん。
そんな彼女の横顔に、つい見惚れてしまうオレ。
彼女は急にオレの方に振り向き、オレの目を覗くように見る。
オレはビクッとした。
「いえ、以前のわたしの瞳は黒かったわ」
「じゃあ、オレたちをこの世界に連れてきた何者かによって、瞳の色を変えられたってことかな…? 」
「…そう……なるわね、その意図は解らないけど…」
-「それよりあなたの瞳は何色だったの? 」
「え、普通に黒だけど…」
「今のあなたの瞳、金色に輝いているわ」
そういって手に持っていたコンパクトを投げて寄越す沙耶さん。
「うわっ、とと」
やべっ、つい受け損ねて取り落とすところだった。
地面に落として罅でも入ってしまった日には、どうなっていたことやら…。
ううっ、背中から嫌な汗が。
オレは気を取り直し、呼吸を整えてコンパクトを覗き込む。
金色というより黄色に近く、光り輝いて見える。
「この光、どっかで…」
オレは頭の痛みを思い出す。
「そうだ、ダンジョンコアだ、目の色がダンジョンコアみたいになっているんだ」
オレは不可視化していたダンジョンコアを現出させる。
鏡の中の自分の瞳とダンジョンコアを交互に見比べた。
今はヤズナが戦闘中で少し危険かもしれないが、
確かめずにはいられなかった。




