第12話 ダンジョン跡地
D01-12
「……はぁ、ふぅ、まだ着かないのか、ヤズナ? 」
オレたちは今、ダンジョン跡地から外へ出ようと、移動中だ。
「申しわけありません、ダンジョンには、ダンジョンから一瞬で外へ出る機能もあるのですが、なにぶん……」
「ハイハイ、DPがいるんですね、わかります」
「謝ることないよ、ヤズナ、全部コイツのせいなのだから」
ううっ、沙耶さんが切れ味鋭くオレを責め立てる。
「それに、この程度で根をあげるなんて、男としてどうなの? 」
万年運動不足のヒキコモリゲーマーに体力なんてあるわけないでしょ。
「す、少し休憩しよう」
オレは恥も外聞もなく休憩を提案した。
「……そうですね、わかりました」
へたり込むオレ。
沙耶さんの方を窺うと呼吸も乱していないようだ。
い、意外と体力あるのね…。
「ご主人様」
ヤズナが近づいてくる。
「な、なに? 」
ヤズナがオレの胸に手を当てると、
彼女の手からじんわりと暖かいものが流れ込んでくる。
「心霊治療と申します」
-「MPを消費しないで使える施療術のひとつです、徐々に体力を回復させてくれるはずです」
-「さあ、沙耶も」
「わ、わたしは別に…」
「いえ、こういうのは体力のあるうちに回復しておいた方が良い、バテてからでは時間がかかりすぎる」
ヤズナは強引に沙耶さんにも手を当てる。
「ふわっ」
沙耶さんが声をあげた。
……バテてからって、オレのことなの?
では、まあ、沙耶さんにひんしゅくを買いつつ、
時間をかけて体力を回復するとしますか……。




