↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私と彼の恋模様  作者: 辰野
PR
114/224

114.

 「さーー、お次はお待ちかねのイルカショーに移りたいと思います!今日活躍してくれるのはオスのピーちゃんとメスのサーちゃんでーす。皆さん、大きな拍手を」


 会場中が大きな拍手で沸き起こる

 これまでやってきたアシカショーやペンギンさんたちも面白かったが、やっぱり一番の楽しみはイルカショーである


 それにしてもなんという速さなのだろうか

 思っていたよりも体が大きいのに車にも負けないんじゃないかって思うぐらいのスピードで水槽の中をグルグル回っている

 イルカの背びれにまたがって一緒に水中遊泳をするイルカトレーナーさんたち、そして人間が乗っているのを全く苦にもせずに飛び回るイルカ

 時間としては一分も経っていないような短い時間だったんだろうけど、それでも私の心の中では強く焼き付いていた


 「さーて、お次はこのイルカさんたちにジャンプをしてもらいまーす。みんな、あの赤いボールが見えるかな?今からイルカさんたちがあのボールをタッチしに行くよ」

 「赤いボールって…………天井からぶら下がってるあのボールのことだよな。いくらなんでもあれは高いんじゃないか」

 「ざっと見て10mぐらいはあるよね。ほんとにあれが届くのかな……」

 「それでは、さっそくピーちゃんに頑張ってもらいましょう」


 イルカトレーナーさんの合図でオスのイルカが勢いよく泳ぎ始めた

 円を描くように水槽の中を泳ぎながらまずは一周して助走をつける

 そして2周目に入ってから一気に加速し、ボールの目の前で勢いよくジャンプした


 それはイルカが空を飛ぶ瞬間だった

 水面からボールの高さまでは大体10m。けどそんなの余裕だぜと言わんばかりの大きなジャンプに会場中が歓声をあげた

 まだ余力を残しながらもイルカのピーちゃんは鼻でボールに触れ、そのまま水面へとダイブしていく

 あれはCGとかそういう人間が手を加えたものではない、イルカの本来の力があれほどまでにすごいものなのだ


 「おーっと、流石ピーちゃん。この調子だったら次のもできるんじゃないかな」


 そう言って今度はボールの紐が完全に巻かれて、ほとんど天井と一緒のところまでボールが上がっていた

 それこそ15m以上はあるのではないのかと思うほどの高さだ

 けどなんとなくこのイルカならなんとかしてくれるのではないかという期待もあった


 確かにイルカは天井スレスレのボールまでタッチしてくれたし、そのまま無事に水面に着地してくれた

 けど、今回は無事じゃなかったのは私の方だ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。