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私と彼の恋模様  作者: 辰野
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107/224

107.

 「とりあえず俺は全員分のチケットを買ってくるからそこらへんで海でも眺めといてくれ。すぐに済むから」

 「ってなんでそっちに行ってるわけ?そっちは完全に水族館とは反対方向じゃない。こんなに大きな建物なのに迷子!?」

 「いや、そんなわけないだろ。コンビニの方が安く買えるし並ばなくて済むの。あかりじゃないんだからそう簡単には迷わないって」


 そう言って白崎さんは近くにあったコンビニの中に入っていった

 ただつったって待っているのも暇なので近くにあったベンチに腰掛けておく

 海からの塩の匂いがふわって流れてきて、すごく新鮮な感じがする。なんだかここに座っていると心が安らぐ気がするかも……


 「それにしても直人さん、いろんなこと調べてくれてたんだな。俺たちなんてずっと楽しみにしてただけでなにも準備してなかったから申し訳ない気分」

 「大雑把なことでもいいから調べておきなさいよ。詳しいことは分からなくてもスマホを使えば調べられるんだから道に迷わないぐらい分かれば大丈夫でしょ。バスの時点で迷ったけど……」


 その影響なのか今の堀川、浜口コンビはいつものキレがなくなっていた

 いつもはうるさい二人がここまで静かになると逆に違和感があったりするが、二人が心からリラックスできているみたいで良かった

 あかりさんはと言えば一人で望遠鏡のところまで行って海の方を眺めたりしてるし…………

 そしてあかりさんは美人で目立つから周りの人にも声をかけられて…………


 「ってあかりさん、ナンパされてる!?」

 「ウォッ!?どうしたんだいきなり大きな声を上げて。急に立ち上がったりするからビックリするじゃないか」

 「あっ、白崎さんちょうどいいところに!!あかりさんがなんでか知らないけどナンパされてます!!助けてあげてください!!」

 「助けろと言われても…………たぶん俺が出るようなまくはないと思うけどな」

 「そんなこと言ってないで早く…………」

 「早く?」

 「ノォォォ、あかりさん!?」


 混乱している私の頭で必死に状況を説明していたら、いつの間にか後ろにあかりさんが立っていた

 別段変わった風もなく、いつもの笑顔で手を振っている

 一体私が背を向けている間に何があったの!?

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