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テンプレを知らないおやまが、テンプレを書いたらなんだか哲学になっていた。  作者: おやまみかげ(・8・)


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第6実験 婚約破棄を書いてみよう! その3


 ということで、何故ニアでなければならなかったのか考えていこう。

 前提として『悪役令嬢は本当に悪役で、王子は彼女を心から愛している』


 それなのに婚約破棄が起こるシチュエーションが必要だ。


 第5実験で書いたように、悪役令嬢は自分の夢のために悪役に。

 王子は彼女を心から愛しているが、彼女が望んでいないことを察して婚約破棄を告げる。

 

 つまり一般的な婚約破棄とは違って、ざまぁされる令嬢役に対して恋愛感情がないわけだ。


 でも、婚約破棄というイベントは起こさなければいけない。

 何故なら、これは婚約破棄テンプレだから。


 もはや意味がわからない。

 でも、このテンプレを選んだのはおやまだ。

 責任をとって書かなくてはいけない。


 となると、ざまぁされる令嬢役はなんなん? となる。

 うーん。じゃあ、彼女が呼んだことにしよう!

 おやまは思いついた。

 

 なんでニア(主人公)を召喚したの?

 →身体の持ち主である元ニアが、自身の発言で誤解を生んでしまったため、主人公を召喚した。

 でも、自身の発言で誤解を生むタイプということは、自分(元ニア)と同じタイプではダメ。

 ということは、性格や考え方は真逆な子の方がいいな!


 そもそも、どんな誤解を生んだの?

 →ヒロインが悪役令嬢として行動するのに、都合のいい誤解じゃないと。

 愛だの恋だのだと、わかりやすくていいだろう。

 ただ、おやまはざまぁはしたくない鳥だ。本当にそれが理由だと困る、誤解だし……。


 わかった!


 召喚した元ニアは、王子×ヒロインカプ推し。

 ある日、友人と推しカプトークで少々すれ違う。

「彼(友人の推し)は相応しくない! 私は王子とのカップリングがいい!」

 という発言をヒロイン本人に聞かれてしまい、それを悪役令嬢を演じるために利用される。


 そしてあるあるな嫌がらせへ……。


 誤解を解こうにも、彼女は推しだ。眩しすぎて話しかけられない。

 そもそも、なんでそんな発言をしたのか問われたら詰むし。

 だから王子に、されたことだけをかいつまんで説明した。


 が、王子もそれを利用する。

 これを理由にすれば婚約破棄ができる。つまり、愛する彼女を解放できる。


 つまり全員のコミュ障が原因で、夜会が開かれたことにすればいい!


 おやまの中では完璧な因果関係が構築された。


 しかし、問題はまだ残る。

 召喚した側は身体を譲る形になる。じゃあその間、本体の魂どうなんの?


 テンプレを知らぬおやまにはわからぬ。

 わからぬので、物に憑依させることにした。


 召喚する子は、性格や考え方は真逆な方がいい。

 ここまでは決まっている。


 日常にあるもので、反対になるもの――


 鏡があるやんけ!


 こうして、元ニアは鏡になったのだ。

 実に完璧な人員配置。

 おやまは満足して、執筆に取り掛かった。




 やっと取り掛かれます!



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