第5実験 婚約破棄を書いてみよう! その2
しかし、ズラす言うても何をズラせばいいのか……。
単に、〇〇の逆をやればいい! だと詰む。
そもそもおやまはテンプレがよくわかってないから。
ならどうすれば、おやまらしいテンプレが書けるだろうか?
まず、一般的な婚約破棄テンプレを分解してみよう。
夜会で突然、王子が現婚約者との婚約破棄を堂々と宣言する。
そしてその隣には、如何にも被害者ぶった頭のあまりよろしくなさそうな女。
婚約破棄を言い渡されるヒロインは無実なのだが、なぜか揃いまくってる証拠。
結果、悪役令嬢に仕立て上げられ断罪される。
その後、なんやかんや他の貴族に見初められたり、ヒロインがたくましく領地経営したり……。
ここはいろんなパターンがあるのだが、結局は幸せになって見返す。所謂ざまぁでフィニッシュ!
うん、なるほど。
そもそも、婚約破棄を言い渡すのは他に好きな人ができたから?
でもお前、王になるんだよね? そんな奴がそれで大丈夫? 国大丈夫?
てか父母なんか言え? お宅の息子、婚約者いる分際で何してんの?
つか婚約までしてる相手のことを信じられない程度の関係なら、破棄してもらってよくない?
家同士だとお金とか領地とかが関わってくるから、ラッキーではないのか?
脳内婚約破棄テンプレで大渋滞。
そして気づいた。
あ、そっか! なんで? ってすればいいんだ! と。
今回のおやま式婚約破棄テンプレ。
実際書き上がったものはテンプレとはほど遠いのだが、なんで? でできている。
なんで婚約破棄したの?
→王様になる人がボンクラじゃ困る。
じゃあ、きちんとした理由が必要だな。
悪役令嬢は基本冤罪なの?
→王子がボンクラではないなら、冤罪という線はなくなる。
ということは、悪事は働いていないと辻褄が合わない。
じゃあどうする?
→婚約破棄されたいから悪事を働いた。
なんで破棄されたいの?
→結婚したらやりたいことができなくなるから。
決められた結婚は、自分の意思ではどうにもできない。
なら、破棄される理由を作ればいい。
悪役令嬢完成!
そして最初の、なんで婚約破棄したの? にもどる。
王子は彼女を心から愛している。
でも、どうやら自分とは結婚したくないようだ。
決められた婚約、自分の意思だけでは簡単に破棄できない。
そんなときに、彼女が悪事を働いた。
これを利用すれば、彼女を婚約から自由にしてあげられる。
婚約破棄王子完成!
そして残る問題はまだある。
主人公・ニアが何故転生してきたのか。
……そこ掘る? って思った?
いや掘るだろ?
なんで彼女が選ばれたのか。
他の誰でもない、何故彼女だったのか。
実に重要な問題である。
考えすぎなのかしら。




