黒魔法取得
魔法は最大5属性まで重複させる事ができる。
様々な属性がある中でも最強を誇る闇魔法は何としても手に入れたい所ではある。
闇魔法取得の鬼門となる3つの代償。
しかしその代償を全て掻き消す方法が一つある。
それこそが光魔法の取得。
光と闇は相対していて、両者を受け取ると打ち消しあう。
その為、闇属性の代償が光魔法によって掻き消され、無条件で闇魔法が使える様になるのだ。
まさに裏技ともいえようこの技は原作で主人公のカリファが実際に行った方法である。原作で見た時は流石にダメだろと思った。
「ふぅ」
注意点は先に光魔法の取得をする事。
それさえ気をつければ後は簡単だ。
光魔法の辞書に書かれた魔法陣に手を当てる。
そして書かれた文字を読み上げていく。
「……光よ我の元に来い」
ピカーンッ!
瞬間、自身が発光する。
スゥッ
そして光が収まった時が、獲得したと言う事だ。
そしてすぐさま闇属性の契約に移る。
ビリッ!
黒い稲妻が走り部屋が闇に包まれる。
バキッ
しかしその空間を光が掻き消そうとする。
ここが分かれ目。ここで負ければ終わりだ。
「フゥ……」
ドクンッ!ドクンッ!
血流、体温の上昇をヒシヒシと感じる。
汗が額から垂れて地に落ちる。
トクトクッ
……
「よし」
完全に中和に成功した。
これにて闇魔法と光魔法の両立が完了したのだ。
代償なしで2つの最強属性……凄く進んだ。
前座は終了した。
「サァ……後は……」
ラミエスに闇魔法を促進した裏切り者を……炙り出すだけだ。
カリファの為にも必ず倒す。
---
翌日。
1人の使用人が俺に話しかけてきた。
「ラミエス様、私の勧めた闇魔法、取得されましたか?」
初っ端から大きな魚が釣れたッ!
「勿論です」
「そう……ですか」
相手は思っているだろう。
闇魔法を取得したのにも関わらずなぜ不幸がないのか……と。
まさか光魔法で中和など誰も考えないのだから。
「闇魔法取得後に……変な違和感があるのだが」
「それは大丈夫です。やはり最強の魔法というだけなので軽い副作用が出る時があるのです」
「はぁ」
軽い……副作用ね?
上手いこと言うね。
ドクッ
彼に少しだけ触れる。
これで闇魔法の付与が完了した。
影からこいつの様子が見れる。更には影から飛び出ることもできるのだ。
動き出した時。
その時がお前の命日だ!
---
夜。屋敷から離れた所で裏切り者達が喋っている。
彼らはそこにランプを置いている為か影が生まれている。
影があれば盗聴が可能なのだ。
耳を澄ませて彼らの話を盗聴する。
「おい、不幸はまだか」
「はい……すでに契約は済んでいるそうなのですが……」
「チッ、効力が弱い様だな」
話を聞くに裏切り者で確定だ。
人は二人。話は続く。
「時間は有限なんだ。どうにかしろ」
「……ここまで一切ないのなら、もう1人のカリファという5歳児を狙うのもありだとは思います」
「5歳児……騙せそうだな」
「そうでしょう?」
メキッ
殺す。
「じゃあ明日にカリファと接触して本を渡します」
「どうやって伝える?」
「私が自分で……」
よし、出陣じゃ!
ズゥン
「ッ!?」
背後に気付き敵は距離を取る。
「お前、一体どこから!?!?」
お前の影からだよ!!
「一丁前に姿を隠しやがって……まぁいい、話を聞かれた様なら殺してやる」
ボオッ!
1人は炎。
ビュウッ!
もう1人は風魔法か。
「さぁ俺の初めての戦闘だ」
殺す事に躊躇いはないか。
そう聞かれるとあると答える……しかし弟を傷つけると言うなら……
「容赦なく殺す!」
バサッ!
「闇魔法ッ!」
「大丈夫だ!闇魔法の魔法は基本的に防ぎやすいものばかり……」
「黒蝶」
バババババッ!
大量の黒い蝶が辺りを舞う。
数は500ほどいる。
「え?」
「何だあの魔法……」
見覚えのない魔法に戸惑う。
それもそのはず。この魔法が発見されたのも今から8年後なのだから。
「くっ!燃え盛れ!ファイア!」
「暴風!」
敵の攻撃が俺を襲う……
が蝶が攻撃を掻き消す。
「なっ!?!?」
黒蝶。
敵の攻撃を掻き消す……そして
「放て」
ボオオオオオオッ!
吸収した魔法を1.2倍にして返す!
1.2倍返しだ!
「クソ野郎!」
敵は魔法を連発。
しかし無慈悲にも吸収される。
「チェックメイトだ」
ドゴオオオオオオオッ!
敵は倒れて地に伏せた。
バサッ
蝶は塵となり消えていく。
「フゥ……」
相当魔力を消費……しかしこれで終わりではない。
「証拠隠滅だ」
パチンッ!
「黒渦」
瞬間、倒れた二人の下に黒い渦が出来る。
そしてゆっくりと彼らを飲み込んでいき、最終的には消えた。
これで証拠も何も残らず彼らは闇へと沈んで行ったわけだ。
「俺の勝ちだ」
弟は俺が守った!




