表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
温かいお茶 その後  作者: カラカラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/8

初めてのお泊まりその3

「彼女がデリヘル嬢って、太一的にアリなの?」


カルナは俯いたまま、静かに聞いてきた。


──来た。


いつかは絶対、向き合わなきゃいけない話だと思っていた。


でも。


思っていたより、ずっと早かった。


俺はすぐに言葉が出なかった。


正解なんて分からない。


ただ一つだけ。


もうカルナと離れたくない。


その気持ちだけは、はっきりしていた。


だから俺は、一度深呼吸してから口を開く。


「……正直に言うね」


「俺は、多分世間から何言われても気にしない」


「デリヘル嬢の彼女なんてやめとけって言われても、多分平気」


カルナは黙って聞いていた。


「でも」


そこだけは、誤魔化したくなかった。


「俺の知らないところで、カルナが他の男に抱かれてるって考えると」


「……正直、苦しくなる時はある」


言葉にすると、胸が少し痛んだ。


でも。


それも全部含めて、カルナを好きになったのだ。


「だからって、今すぐ仕事辞めてとは言えない」


「カルナにも生活があるし」


「でも」


俺はカルナを見る。


「もっと俺がちゃんとした人間になれたら」


「その時は、辞めてほしいって思う」


そこまで言うと。


カルナは俯いたまま、静かに黙り込んだ。


少しの沈黙のあと。


カルナは、小さく呟いた。


「……やっぱり、太一を選んで正解だった」


その言葉は、嬉しいはずなのに。


俺は何も返せなかった。


カルナはゆっくり顔を上げる。


目が少しだけ潤んでいた。


「太一が本音で話してくれたから」


「私も、本音で話すね」


カルナは静かに話し始めた。


「太一と会う前はさ」


「どんな男の人と会っても、正直全然楽しくなかった」


「どれだけ優しい人でも」


「どれだけエッチ上手い人でも」


「何も感じなかった」


その言葉が、少し苦しかった。


でもカルナは、無理に笑いながら続ける。


「でも仕事やから」


「生活しなきゃいけないし」


「だから必死に演技してた」


俺は何も言えない。


多分。


俺が思ってるより、ずっと大変だったんだと思う。


「でもね」


カルナは、少しだけ優しく笑った。


「太一と会って」


「いっぱい話して」


「指名してくれるようになって」


「気づいたら、本当に会うの楽しみになってたの」


胸が熱くなる。


「でも、実際付き合うとね」


カルナは俯く。


「嬉しいのに、めっちゃ不安になる時あるんよ」


「デリヘル嬢の彼女とか、普通ありえへんやんって」


「いつか遊びやったって言われるんじゃないかって」


声が少し震えていた。


「太一が、そんな人じゃないって分かってるんやけど……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ