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異世界の神  作者: マジノ
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試練の岩穴の中へ

何で入ったらダメな訳でもないのに、ダメなのか意味不明だった。

でも、雰囲気的にワガママ言ってる感じがしたからとりあえず黙った。


(でも、納得いかないよなぁ。)


珠樹「5分経ったわね・・・。さぁ、試練を受ける人は5分おきに中へ入っていって。」

哲也「行く。」

珠樹「三代君・・・。気をつけてね・・・。」

哲也「あぁ。女のお前より弱いなんて情けないからな。行ってくる。」


そういうと、哲也さんは中へ入っていった。

貴樹「じゃ、俺も行こうかな。」

次に貴樹は岩穴の中に入っていった。

次に明だ。少しビクついていたけど、入っていった。

そして・・・。


優奈「私も行くわ。正直怖いけど。」

珠樹「無理に試練を受けなくてもいいのよ?」

優奈「行くわ。でも、行く前に聞かせて。」

珠樹「ん?」

優奈「どうして5分おきなの?オルケーノゴーレムや天童幸太郎ぐらいの力を持っている化け物が出るなら皆で行った方がいいはずよ。いくら光のシールドがあっても、絶対大丈夫なんて保障はないわ。」


(俺も疑問だったんだよなぁ。)


珠樹「この岩穴の中は一人の能力者が中へ入ると5分間空間が歪むの。途中で中へ入ると、空間の歪みの巻き添えになり、一生出てこれることはないわ。」

そして少し間を開けてまた喋った。

珠樹「言ったら試練じゃなくなるんだけど・・・。優奈なら大丈夫だと思うから話すわ。一つは空間に歪みが起きる事。もう一つは能力の属性に関係があるの。」

優奈「属性?」

珠樹「初めに詩音が入ったわよね?」

優奈「えぇ。」

珠樹「詩音の能力は水。一人の能力者が中へ入ると空間に歪みが起きて5分間その能力属性の道になるの。そして空間の歪みによりそれぞれの道に分かれるのよ。着く場所は同じだけどね。ただ、他の能力者が一緒に入ったりすると、初めに入った能力者以外は属性違いで猛毒が身体の中へと侵入して絶命してしまうのよ。私の光は闇には強いけど、毒には効果がないわ。」

優奈「それも石碑に記してあったのね。」

珠樹「えぇ。そうよ。」

優奈「そう・・・。」

(早く中に入るんなら入らねぇかなぁ。まぁ、怖いのは分かるけど。)

珠樹「本当に大丈夫なの?」

優奈「私はただ自分が能力者でも平和に暮らせれば、どうでもよかった。でも、アイツのせいでスタジアムが被害にあった・・・。私にも守りたいものがあるの。」

珠樹「優奈・・・。気をつけてね。」

優奈は静かに中へと入っていった。


(後は俺だけだな。さてと・・・。)

「珠樹さん、俺は・・・。」

珠樹「神崎君・・・、この試練の岩穴は能力者が自身の精神を鍛え、能力を向上させる為の岩穴なの。何かのきっかけで「声」を聞いた人は神の能力を手にできるかもしれない。」

「そ、そうなんですか!」

珠樹「神崎君はすでに神の能力・・・雷を持っている。私も詳しくは知らないから説明はできないけど、中に入っても意味がないのよ。」


(う~ん。でも、詩音は怖いだろうに勇気を振り絞って中に入っていったしなぁ)


「いや、それでも俺も試練を受けさせて下さい。」

珠樹「神崎君・・・。」

「神の能力とかじゃなくて、天童幸太郎に負けない力を・・・、スタジアムや大切な人を守れる強さが欲しいんです。この岩穴に入って少しでも強くなれるなら・・・。」

珠樹「分かったわ。」


そういうと、珠樹さんは俺に光のシールドをかけてくれた。

珠樹「神の能力を持っている神崎君なら光のシールドはいらないかもしれないけど、念の為・・・。」

「ありがとうございます。行ってきます。」


そして俺も試練の岩穴の中へと入っていった。


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