属性の秘密(後)
俺達は、能力の有利、不利。属性について珠樹さんから聞いた。
基本属性である、火、水、土、風…。そして、特殊属性である氷、光。
神の能力となる、雷、闇、光の高位にあたる聖光。
でも、何よりも珠樹さんがそれを何故知ってるのかが疑問だった。
初めにやってきた能力者っていうのはいいんだけど、それでもそこまで調べるなんて怪しいからだ。
(すげぇ、質問したい。)
俺は、興味もあったし、何故そこまで知ってるのか知りたかったのか口が勝手に開いた。
「珠樹さん、何でそこまで知ってるんですか?」
詩音「し、慎太君。前に言ったじゃない。」
「違う・・・。調べたとしても、そこまで詳細を調べられるなんておかしい。」
優奈「そう言われればそうかも。基本属性はともかく神の能力についてまで詳しく調べられるなんて難しいわ。」
皆がジッと珠樹さんを見た。
珠樹「全て、話すわ・・・。」
哲也「大丈夫だ、珠樹。俺はお前の全てを受け入れてやる。」
珠樹「三代君・・・。ありがとう。」
(ほほぉ。哲也さんと珠樹さんってもしかして・・・)
俺が二人を見てニヤニヤしていると、詩音がボソっと言ってきた。
詩音「こういう時は聞かないフリしておくの。私が珠樹さんなら、やっぱり恥ずかしいもの。」
(だから、何でお前はそんなに可愛いんだって。)
とまぁ、置いといて珠樹さんの話が始まった。
珠樹「結論から言うと、私は人間であって人間じゃないの。信じれないかもしれないけど、神の力によって光の中から生まれた存在・・・。」
貴樹「ま、マジで?」
明「う、ウソでしょ・・・。」
珠樹「だから、神のレベルの能力である聖光を使えるのもそうだし、生まれた瞬間に光の能力が発動した時点で「声」も聞いた。」
哲也「で、何故神の能力を知ってる?」
元の世界のある場所に能力について記している石碑があるの。私はそれを見て、神の能力を知ったわ。」
哲也「そういうことか。」
「なるほど。」
(話は分かったし、珠樹さんを差別しようなんて思わないし、もう終わりでいいんじゃね?)
哲也「俺は・・・いや、俺達は珠樹が光の存在であろうと気にしない。お前はこの世に存在するたった一人しかいない天川珠樹だ。」
珠樹「み、三代君・・・。本当にありがとう・・・。」
詩音「それで、私達はこれからどうすればいいんですか?」
珠樹「これから、皆にそれぞれ試練を受けてもらいます。スタジアムから奥へ行くと、大きな岩穴があります。詳しい事はそこで・・・。」
全員「はい!」
俺達一同は全員でその岩穴へと向かった。




