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ろぐ☆あうと  作者: 奈良都翼
法帝&力
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イベント予選終了

こんにちは。一葉楓です。長ったイベント予選が終了……ってまだこれで予選ですよ!? 長くない!?

では、本編どうぞ―

 夜の砂砂漠に光るは、煌めく刀とポリゴンとなるプレイヤーたちだけ。

 敵の最後の一人の喉に刀を突き立て、HPがゼロになるのを確認してから刀を引き抜いた。見渡す限り、残っているプレイヤーは私、ミル、ナツ、パイさんの三人。それと、プレイヤーではないが、私の作ったAIのアリアだ。


 軽く剣を左右に振って鞘に収める。私を包む紅い炎をいつの間にやら消え、静寂が辺りを満たす。できれば使いたくなかった、おそらくこのゲームでは私一人しか持っていないであろう称号《幼女をこよなく愛する戦士》プレイヤーの全ステータスを大幅にあげる。

 一見、チートに思えるこの称号も取得条件と発動条件を考えればある意味妥当なものだ。

 取得条件は読んで字のごとく、心の底から紳士となること。邪な考えを一切持たぬ、天使を守る本物の紳士となることだ。そして、発動条件がこの称号を持つプレイヤーが天使(ロリ)と認識するプレイヤーのHPがレッドゾーンに突入すること。そして、それを目撃すれば発動する。

 もともと、世間は真摯に対して風当たりが強いせいもあって紳士の数は少ない。しかも、このオンラインゲームの中に限定すれば、その絶対値はかなり小さいだろう。加えて天使(ロリ)プレイヤーの少なさもだ。女性プレイヤーも少ないのに、そこに天使を見出そうとすればそれはごく少人数。よって、この称号はあってないようなものだが……ひとたび使えば、リョウの魔法剣士スキル《アーマーブレイク》に匹敵……いや、それ以上の威力を発揮する。


 固まって怯えていたミル、ナツ、パイさんの顔は驚愕の色に染まっていた。まぁ、当然だ。ピンチだったのが一気に形勢逆転。敵を私一人で殲滅したのだから。


「みんな、ここは危ない。他に隠れるところがあるか探そう」

「はい。あ、でも……フィルベルトさん。食料とかはどうしますか?」

「こいつらが持ってたものがドロップしましたよ。タイムアップまでしのぐには十分でしょう」


 当初の目標でもある『モンスターを狩って食料を確保』も達成したことになる。正確にはプレイヤーを狩ったことになるのだが、天使を傷つけたのだからあいつらはモンスターと同列だ。


 その後、私たちは砂丘の陰に身を隠しながら保管プレイヤーに見つかっていなさそうなカナートを目指して歩き続けた。幸い、日が昇る前に見つけられることができたので、そこでずっと待機しておくことにした。


 それに、カナートを目指すにはもう一つ理由がある。隠れられるのなら、砂丘の裏とかでもよかったのだが、それでは二日目には発生するイベントに対応できない。


 砂漠エリアで二日目にランダムで発生、消失する砂嵐に。


 カナートの中にいれば、そこは地下なので地上よりずっと安全だ。他のプレイヤーが私たちのいるカナートに近づけば、パイさんの召喚モンスター&ナツちゃんの遠距離魔法射撃により、撃退できる。


 ひたすら洞窟の中で長い時間を過ごして、太陽が沈んだころ、ようやくイベント予選終了のアナウンスが放送された。


◆◇◆◇◆◇


 「じゃあ、みんな。予選お疲れ様!」


 イベントの予選が終わり、ギルド《ログアウト》は近くの喫茶店に集合した。それぞれの奮闘あって、全員が予選を突破したようだ。

 しかし、麒麟は自身の戦力不足で本選出場を辞退。リョウ……って、言うと紛らわしいが、テイムしていたモンスターの量がいなくなったことで、本選には出られないとのことらしい。麒麟が勝手に、しかも意図的につけた名前とはいえ、同じ名前なので少しさびしい。


 それと余談だが、ミズキとトモキも予選を突破したらしい。光源が一切ない真っ暗闇という鬼畜ステージに飛ばされたらしいが、そこで二日間もサバイバルしたなんて……タフな奴だ。俺にはまねできない。

 夜桜のステージでは不安定な足場のステージなのに、大ボスが発生したらしい。他のプレイヤーたちと協力して何とか倒し、夜桜は三次転職できるようになるまでレベルアップした。

 フィルベルトの所ではランダムで砂嵐が発生し、人がごみのように吹き飛ばされ、空に舞い上がったという。大佐のネタをフィルベルトはやったそうだが、ミルには通じなくてちょっと凹んだそうだ。そりゃそうだ。


「本選は三日後。それまでに本選の準備をしましょう? 私は出場しないけど、フォローはするわよ」

「ありがとう、麒麟。でもな、腕は組まなくてもいいと思うんだ。ここ喫茶店だし、他の人がいるし……」

「逆に……燃えるのね!」

「見られて興奮するタイプかよ。って、おい! 夜桜さん? そんなに空気を黒くしなくても……」


 右隣に麒麟、左隣に夜桜、フィルベルトとミルとアリアは机を挟んだ反対側。「なんかおこりそうだから」と言ってこの席を進めたフィルベルト……貴様を恨むぞ。


「しかし意外だな、まさかミルが生き残っているとは思わなかった」

「えー、なにそれ! お兄ちゃんそれはひどいよー!」

「どうせフィルベルトがなんかやったんだろう?」

「もちろんだ、私は紳士だからな。全力で守ったぞ」

「見上げた変態(ロリコン)だな」


 呆れを通り越して尊敬してしまう。本当にこいつは真正の変態だった。色々手遅れでオーバーランしてしまったやつだ。

 というより、横で黒くなって俺の腕をあらぬ方向に曲げている夜桜さんマジ怖い。やめてください死んでしまいます。


「それじゃあさ、私のレベルが40になったから、私の三次転職クエストしない?」

「それより夜桜さん、俺の腕から手をはなしなんでもありませんすいませんでしたごめんなさい」

「そう? リョウはいい子ね……なに、フィルベルトさん?」

「でも、夜桜さん。あなた、《プリースト》なのに回復系の魔法を全然使わないで、攻撃魔法ばかりスキル上げしてたんですよね?」

「それがどうかしたのかな?」


 怪訝そうに首を傾げる夜桜。あぁ、その仕草は可愛いとは思ったけど、腕を放してほしいな。HPが徐々に減ってきているんですけど……。


「《プリースト》である基本の回復魔法が上達していないと、三次転職しても回復役としての機能は充実しないんじゃないかと……」

『あ……』


 言われて気が付いた。確かにフィルベルトの言う通りだ。夜桜は回復系の魔法スキルを全然育てないで、攻撃系ばっかり使っていた。三次転職したら、二次職時のステータスが引き継がれるから、そのまま上位職になってもアンバランスさが目立つ。


「じゃ、じゃあどうすればいいのよ? 私に三次転職するなっていうの?」

「いやそうじゃない。これはイベント時に聞いた情報なんだが……」


 絶対嘘だ。こいつはさっき『目につく敵は皆殺しにした』と言っていた。例外はパイさんとその仲間おそらくロリの二人で、その二人がそんな情報持っているわけないと思う。主催者特権だな、地味にうぜぇ。


「《プリースト》から三次職に上がれる中で、前衛職があるらしいぞ。それを受けてみればどうかな?」

「え、ほんと!? どんなの?」

「確か名前は……《ホワイトデビルマジシャンガール》と聞いたことがある。取得条件がかなり厳しくて、存在が確認されたのがかなり最近だから、三次転職した人はまだいないらしい。というより、いない」


 運営はプレイヤーのステータスも丸見えってことね。


「で、私はその条件に合ってるの?」

「ああ。《プリースト》なのに、回復系魔法スキルが初期から全く成長しておらず、攻撃魔法のスキルがある程度まで上がっていることが条件だそうだ」

「ぴったりじゃねぇか。本選まで3日あるんだし、夜桜の転職クエしようぜ。って、あれ? フィルベルトはどうすんだ? お前は三次転職どうすんだよ? もうできるんだろ?」

「私はもうした」

「いつの間に!?」


 あれか、運営権限(チート)か。そうに決まってる。それとも俺が三次転職クエストしている時にこいつもやったのか?


「ちなみに三次職はなんだ?」

「あぁ、あんまり知られていない珍しい職なんだがな……」

「なんだ?」

「《紳士》というものだ」

「あー……なんか知ってたわ。聞いた俺が馬鹿だった」


 それとも変なことに力を入れる運営が馬鹿なのか? こんな奴らに俺たちの命を握られていると思うとなんだかやりきれない。いや、俺は例外なんだけどね。


「では、思い立ったらすぐ行動ですね。さっそくそのNPCの所に行きましょう」


 イベント終了後でも疲れはなく、全員がフル装備であったのでそのままフィルベルトの言う所に行くことにした。


◆◇◆◇◆◇


 目指す先は《皇帝》フィールドの町の《スサノヲ》だ。道中の敵を適当にあしらいつつ徒歩で進む。


「あー、そういえば、リョウ。気が付いたか?」

「お前、俺に話しかける時だけはため口だよな。なんだ、フィルベルト?」

「イベント中にたまっていた運営からのアナウンス、ちゃんと聞いたか?」


 ふつう、運営からのアナウンスはプレイヤーは強制的に聞かされるのだが、どうやらイベント中は留守番電話のようにたまって行ったらしい。あたりに敵が居ないのを確認してからメニューを開く。


「な……え、えぇ!?」

「な。俺もまさかとは思ったが……あいつらが本当にタダの殺人ギルドかどうか、疑わしくなる」


 運営からのアナウンスの内容は二つ。

 ギルド《ミックスベジタブル》が《教皇》を倒したという事。そしてもう一つは、《教皇》を倒したことにより、新たなボス《力》、《戦車》、《隠者》のフィールドが解放されたということ。


「これ、本当か? あの一回あっただましのアイテム……《メガホン》とかの誤報じゃないのか?」

「間違いないだろう。《メガホン》ではプレイヤーのメニュー画面に保存されないし、だとしたら新フィールドの追加の説明ができない」

「だってボスだぞ!? 一個のギルドで攻略できるわけねぇだろ!?」

「《死神》のように攻略方法が特殊な場合もある。《教皇》がそうだとしたら、絶対に不可能なんて事にはならないんだ」

「それか……《ミックスベジタブル》がとんでもなく強くなったかのどちらかか」


 でも、このことが本当ならある疑問が浮かぶ。『奴らは本当に殺人ギルドなのか?』ということだ。ただの殺人ギルドなら危険を冒してまで単独でボス攻略などする意味がない。何か裏があるのか?


「よせ、考えたって無駄だ。あと、それより面白い情報もあるんだぜ」

「なんだ?」

「ただではやらんぞ」

「今度、ミルと一緒にパイさんのところに遊びに行ってもいいぞ。たまにの休暇だ」

「よし、その情報なんだがな……」


 ちょろい。まぁ、パイさんと一緒なら、この男も過ちは犯さんだろう。


「新しいボス《力》のことなんだがな。もう情報屋にある程度の情報が出回っているらしい」

「へぇ、なんだ?」

「ボスは、巨人らしい。しかも女のな。さしずめ、女型の巨人と言ったところか」

「へぇ、人型が出るなんて珍しいな」

「で、フィールドは草原と巨大樹の森。何もない草原から攻略が始まり、プレイヤーは先にある巨大樹の森まで移動する。道中、馬を使ってもいいらしい。で、そこでポップするモンスターは全員巨人だ。弱点はうなじらしい」

「なんだなんだ!? もうそんなことまでわかってんのか? だったら攻略早いじゃないか!」

「イベントが終わったら攻略するんだと。大手ギルドが言ってたぜ。調査兵団を編成して、何度か遠征に行ったらしい」


 流石は大手ギルド、情報の取得が早い。このデスゲームでのボス攻略は絶対安全が大前提だ。当たり前と言っては当たり前だが、その当たり前をこなす大手には尊敬の念を払わずにはいられない。


 と、フィルベルトと話していたら、いつの間にか《スサノヲ》に到着。夜桜は目当てのNPCに話しかけている。


「準備できたよー! 《ホワイトデビルマジシャンガール》のクエストとれたよー!」

「よっし。じゃあこれからだな。で、クエスト内容はどんなのだ?」

「えっとね、クエスト内容は……」

変なところで終わらせちゃってごめんなさい!

クエストの内容はどうしても思いつかなかったので、次の人に任せます!

え? 今回の話はネタがヤバいって? なにが? ……ワタシ、アナタガタガナニイッテルカワカンナイ ←

では次の方頑張ってー!

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