そのこぶし込めるものは?
えーと。最近、忙しすぎて更新が止まってる霧々雷那です。久しぶりなので誤字が多いかもしれませんが目をつぶってください。だって、書くの1か月ぶりなんだもの。でも、なんか、キャラの扱い方が上達しているような気がする。まぁ、どうでもいい話はこれぐらいにして本編の方をどうぞ。
レヴィアタンが激しく咆哮する。海を振動させ、雲を吹き飛ばす。常人ならば驚いて動けなくなってしまうほど強く。
だが、そんな中で、私は高らかに宣言する。
初対面で私を見たならば、ただの少女の戯言に聞こえるだろう。だが、私は違う。正確に言えば今の私は違う。
疑問に思ったことはないだろうか。何故、普通ならば頼りなさそうに見える私が《リアライズ・ワールド》というギルドを引っ張れているのかということを……。
私が言うのは変だと思うが、『天賦の才』というものらしい。詳しくは副ギルド長にしかわからないが、どうやら私には人の上に立つ才があったらしい。それについて今まで気づかなかったのは私の臆病な性格が原因なのだろうが、この世界に来てからそんな性格はなくなった。今、昔の弱々しい私はいない。
私は指を天に掲げ、大声で叫ぶ。
「お前ら! 何をそんなに怯えている!」
そこ声に海上全て人物に戦慄が走る。そんな空気も肌を通じて伝わってくる。けれど、私は怯えることなく続ける。
「海竜がどうした? お前らはそんなに臆病な奴らか? モンスターに怖気づくほど心の弱い人物か? 違うだろ!!」
私の指先に太陽の光が差し込む。濡れた体と指先で光が反射し、あちこちを照らし始める。
「お前らの意志を見せてみろ! 強敵がどうした! こいつはお前らが今まで戦ってきた奴らに比べたらただの雑魚だ! そんなことで怖気づくな! 武器をとれ!」
私はオプションとしての魔剣グラムを腰から引き抜き、レヴィアタンの首筋に剣先を向ける。そして、今まで以上の大きな声で叫んだ。
「私たちの強さを見せてみろ!!!!」
周りから歓声が上がる。だが、そんな歓声を吹き飛ばすようにレヴィアタンが再度咆哮してこちらに尻尾を振り下ろしてくる。私と夜桜、大文字はそれを跳躍で回避する。
空中を二回点ほどし、別の舟の上に着地する。そして、再度攻撃を仕掛けようとするレヴィアタンに立ち向かうように最後の号令をかける。
「全軍! 突撃せよ!」
私の言葉と共にレヴィアタン攻略作戦が始まる。しばらくの間はパターンを掴む。それに慣れない人物は次々にHPを全損させていく。だが、逆に言えば残るのはエキスパートのみ。
レヴィアタンの攻撃の分析結果は意外と単純だった。
激昂からの雷落とし。ヘイトが一番高いプレイヤーへの突進攻撃。体を縮こませてからの回転。そして、常時放つ尻尾振りだ。
攻撃パターンと、初動さえわかれば後は体が勝手に動く。そして、ここに残っているプレイヤーは指示をせずともそのことを理解している。
全員が協力するのではなく、全員が一つの個体として行動し、総攻撃する。だが、熟練のプレイヤー同士ならではの意気投合した攻撃などは相変わらず起こる。
レヴィアタンの体力バーが半分を切ったところで、再度咆哮し、新に電撃玉放出が攻撃パターンに追加される。当たれば大ダメージだが、直線しか飛ばないため、あまり恐怖には感じない。
私たちのパーティは私が後方で大文字を支援し、横で夜桜が魔法を乱射。大文字が持ち前の防御力で盾になりつつ攻撃する。足場が悪いことなど今はさほど苦にならない。
レヴィアタンのHPは見る見るうちに削れて行き。残り10%切る。
そう、私たちは油断していたのかもしれない。今まで、50%で覚醒してくる敵はいたが、まさか、ここまで変化するとはだれも予測してはいなかっただろう。そう、運営は絶対に倒せないように設定していたのだ。
それは数値的なものではない。もっと簡単なもの。
攻撃が届かないのだ。
レヴィアタンは体力が10%を切ると急に上空に上がり、そこから雷しか撃って来なくなった。いつまで立っても降りてこない。しかも、その雷は自機狙いのため常に動かなくてはならない。魔法も届かない上空。頭を使えば上空まで行くことはできるが落とされれば元も子もない。落ちれば確実に死。
誰もそんなことはやりたがらない。
けど私は違った。
私はそんなことを怖がらない。むしろ、体は行きたがっている。
理由は何?
死にたいから?
NO
そんな簡単な理由じゃない。じゃあ、レヴィアタンを倒したいから?
NO
これも違う。たしかに倒したいが、目的が根本的に違う。じゃあ理由は何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
何だ?
そんなもの決まっている。
みんなを守りたいから。みんなの笑顔を守りたいから
それ以外に理由などありはしない。私は立ち止まる夜桜に向かって指示を飛ばす。
「夜桜さん。私に向かってフレアトルネードしてください」
「はぁ? あんた正気? 死ぬわよ?」
当然の反応だ。私はそれに対し、笑顔を見せ。サムズアップする。
「大丈夫。ちょっと行って来るだけだから」
その言葉を聞いた夜桜はうつむき、静かに詠唱を始める。私はそれを確認して今度は大文字に指示を飛ばす。
「大文字さん。お願いします」
私の言葉に対し、大文字は笑みを浮かべる。
「僕は君が必ず帰って来ると信じてる」
そう言って大文字は私の腕を掴み、数回転させてから上空に放り投げる。私はそれと同時に魔法障壁を出す。魔法のダメージを軽減するものだ。
その瞬間に、私を巻き込むようにフレアトルネードがレヴィアタンに向かって放たれる。もちろん、レヴィアタンにフレアトルネードは届かないが、私の体は届く。
雲の上に出て、再度レヴィアタンと対峙する。
レヴィアタンは私を見るなり、こちらに突進してくる。口を大きく開き、こちらをかみ砕こうと迫る。
私はその攻撃を寸でのところで見切り、レヴィアタンの口の横にタッチし、回避する。私の体はレヴィアタンの上を転がる。そして私はそのまま落ちそうになる。
だが、気合で、体毛を掴みとり、レヴィアタンの上にとどまった。
レヴィアタンは何かを嫌うように暴れる。だが私は絶対にはなれない。途中途中、空中に浮きながら、何度もレヴィアタンを殴り続ける。
何回攻撃しただろうか。
おそらく、数百発は優に超えてると思う。だが、まだレヴィアタンの体力は3%残っている。原因は私の攻撃力がないからだ。
今さらながら魔法職の回復役であったことを後悔する。
私は数百発目であろうこぶしをレヴィアタンにぶつける。その瞬間、レヴィアタンも暴れ、反作用で私の体は大きく上空に投げ出される。
私はもう一度、体勢を立て直し、レヴィアタンにしがみつこうとした。
――――――が
レヴィアタンは体を縦に回転し、私を尻尾で薙ぎ払う。
体全体に鈍い痛みが走り、HPが半分ほど持って行かれる。だが、もっと酷いのは落下が始まったことだ。こうなってしまえば誰にも留めることなどできない。
数秒後に私の体は水面に叩きつけられ、HPを全損させることだろう。
もう、どうすることもできない。
本当にそうなのだろうか?
いや、一つだけ方法がある。
そう、強化スーツを着装することだ。今まで発動できていなかったが、今、ようやくその疑問が解けた。
あの着装時の呪文は私自身の心を現していたんだ。だから着装できなかった。ただそれだけのこと。あの一件で私の心が変わった。そうとしか言いようがない。
そして、今なら、なんと唱えればいいかわかる。
私は口ずさむように静かに唱える。体を風が切り、周りには聞こえないが、それでも歌ならば、心でも聞くことが出来る。
私が、本当に求めているもの。それは……
みんなの笑顔だ!
「Ich schützen möchte Smiles , guram tron」
私の体が光に包まれる。ほんの一瞬の着装が数年のように長く感じられた。前は桃色だったスーツが灼熱のように真っ赤に染まる。手首に大きなリングが回転しながら装着され、ブーツはまるで初めからそこにあったかのように光の粒子が集まり、灼熱色のバンカー付きの太いものへと変わる。頭にはヘッドホンのようなものが取り付けられ、最後に首からオレンジ色のマフラーが出てくる。
全てを着装し終えた時、私の体はすでにレヴィアタンへと向いていた。
バンカーを逆噴射し、姿勢を整え、落下をとめる。そして、断続的に逆噴射させ、疑似的に大空を飛ぶ。対死神戦の時に編み出した技だ。
「『allegrocon fuoco』!」
私は呪文を唱え、体を一気に加速させる。「『allegrocon fuoco』は自身のスピードを上げるものだ。
だが、これだけでは終わらない。
「『fuoco』!!」
『fuoco』は自身の武器に炎属性を付与するもの。私の武器はこぶし。すなわち、私のこぶしの炎が宿る。
まだ終わらない。
「『con tutta la forza』――――――っ!」
私は全力を込めて呪文と共にレヴィアタンを殴りつける。『con tutta la forza』は拳による攻撃技だ。この三つの呪文は《奏者》のみが使える特別な魔法。
私のこぶしを受けたレヴィアタンの巨体がさらに舞い上がる。だが、まだHPは残っている。
だが、私のMPは残り少ない。今まで長い間回復してなかったのもあるが、この三発の大魔法が1/4を占める。だが、逆に言えばそれだけ回復すれば十分だ。HPは幸いなことに半分ある。
「『encore』!」
『encore』は自身のHPとMPをパーセンテージで入れ替えるものだ。HPは50%。MPは5%なのでHPが5%、MPが50%になる。
諸刃の剣だが、今はこの一撃に全てを込める。
私は、バンカーの噴射でレヴィアタンの上へ行く。レヴィアタンは未だに上昇を続けている。そして、再度呪文を唱える。
「『fortessimo』――――ッ!」
『fortessimo』は自身の攻撃力を底上げする技だ。ATKが二倍なる《奏者》関連が覚えられる技。これで、相手を一撃圏内に入れる。そして、私は自分のバンカーを大きく引き、物理的にもこぶしの威力を上昇させる。
それと共に私の体は自由落下を始める。このままいけばレヴィアタンと衝突する。だが、それが私の狙いだった。
私はレヴィアタンに向かってこぶしを引く。そして、これが最後だと言わんばかりに叫んだ。
「『fine』ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええ!!!!!」
私の流星のような拳がレヴィアタンの眉間を捉える。私はレヴィアタンのぶつかると同時にこぶしを振りぬく。
すると、私の全エネルギーがレヴィアタンの方に行き、レヴィアタンは隕石のように落下を始める。
だが、地上に着くまでにポリゴンの欠片となり、流星群のように地上に光を振り注がせる。
私は重力に身を任せて落下していき、ぎりぎりのところで着地するように調整する。
地上に着くと拍手喝さいが起きた。
だが、残っているメンバーはすでに20人を切っている。それでも、この戦果は大きいだろう。すべての脅威は去り、そして残り時間もわずかとなる。
私は地上までもう少しというところでMPを切らし、落下を始めた。だが、それを大文字が受け止める。その途端、私の着装は解け、元のリアライズ・ワールドの制服へと戻った。
私を受け止めた大文字は笑顔でこちらにはにかむ。
「おかえり」
たった一言の言葉だが、私にはその言葉がとても大きく感じられた。記憶を失っていることもあるが、それ以上に家族のような温かさを感じた。
レヴィアタンが消滅すると、かかっていた雲が全て晴れ、まぶしい太陽が顔を出す。私はそれを大文字の腕の中で見上げた。
大空は信じられない清々しく、とても綺麗だった。
そして、それとほぼ同タイミングでシステムメッセージが鳴り響く。
内容を聞くに、どうやら一回戦が終了したらしい。
私は生き残ったのだ。横では夜桜が跳ねて喜んでいる。夜桜以外も例外ではなく喜んでいる。
レヴィアタンのドロップアイテムはおそらくランダムで振り分けられただろう。もちろんLAのボーナスは私についているが、誰がレアアイテムを入手するかは完全にランダムだ。知らない間にアイテム欄に着かされている。それ以外のドロップ品は完全に海の藻屑だ。このステージだからしょうがない。
システムメッセージから数秒後にアラートがなり、私たちの体は光に包まれる。どうやら元の会場にワープするらしい。
二回戦は一体何が起こるのだろうか……。
すべては神のみぞ知る選択であった。
今から、すごいことを言います。
えー。これを書いたのは締切後です。だって気づいたのが締め切り後だからね。執筆時間おおよそ2時間。まぁ、動画を作るよりはかからないね。すべては何が原因だったのか……。どうでもいいや。とりあえず眠い。目が腫れてきた。そろそろ限界だ。締切オーバーすみません。でも、気合だけよく頑張ったと思う。期間が開いたもんだからキャラのことを思い出すまで10分かかりました。頑張った。私は頑張った。だからもう、ゴールしていいよね。あ、これ季節が夏だな。今冬だわ。
取りあえず、次回は……誰だっけ? やばい。だれだかわからなくなった。そうだ。奈良都翼さんだ。とりあえず、次回をお楽しみに!
PS.まだ、一回戦に話数がかかるようでしたら番外編でも書くので話数に気にせず書いてください。




