そんな装備でドッキングやらないか? なんだかんだで天元突破した話
ならと翼です
小説家なら言いたいことは小説の中で
ってな感じなのでどうぞ
HPバーが完全に回復したというのに二人は目覚めなかった。ひとまずモンスターの出ない安全地帯に二人を運び、俺たちは先を急ぐことにした。
「さて残り二体か……」
奴は自分を最弱だといっていた、そこがどうも引っかかっていた。
「とりあえず戦ってみないことには分らないでしょ?」
「それもそうだが」
戦いが終わってからずっと、響は何度もため息を吐き首を振っていた。
「どうかしたのか?」
「僕が歌いたいのは、こんな歌じゃない。戦いを激化させるそんな歌じゃないんだ……」
彼女なりの苦悩があるらしい。
「ごめんリョウさん、僕ここで抜ける」
そうつぶやき背を向ける響。
「そうか、じゃあがんばれよ」
引き止めるのではなく、彼女の背中を押した。きっと彼女はここで立ち止まっているべきではないのだ。
「……ありがとう」
正直彼女の歌にはだいぶ助けられていた、その分引き止めたい気持ちは強かったが、これも彼女の意思だ。
「さあ、先を急ごう」
彼らの殺気は他から見ても一目瞭然だった。ただ怒りを力に歩いていた。
「少し待って」
誰かに呼ばれ振り返る一同、そこには大きなコートを羽織った少女がいた顔はフードで隠れ見えない。
「忙しいのでな、また今度」
そう言ってアサミは再び歩き出す、それに一同が続く。
「……リリア」
「ッ!?」
少女の言葉にその歩みは再び止められる。
「お前、なぜその名を?」
「……では話しましょう」
少女の口が緩みそっとフードをはずした。黄色の月の光はそっと降り注いでいる。
「意外にすぐ見つかったな」
下層に降りてすぐ目に飛び込んできたのは、無数に浮かぶ岩とポツリ意味ありげに浮かぶ円柱状の巨大なフィールだ。
「おそらくあそこに入ったら戦いが始まる」
「準備はいい」
「大丈夫だ、問題ない」
夜桜の言葉に強くそう返した。
「俺たちが作った武器だ、敵などいない」
それにゴウさんらが続く。
「行こうか」
そう言って岩を蹴りながら中央の柱へと飛び込んでいく。
「さてと」
「やはり来たか」
どこからか一つ目のモンスターが現れる、大きさはプレーヤーとさほど変わらない。
「アザゼルか」
名前はアザゼルと表記されていた。
「さて始めようか」
するとアザゼルの体がひかり突進してくる。何とか俺はギリギリで避けたがゴウさんが攻撃をもろで受けてしまう。
「クッ!」
大きくゴウさんのHPは削られる。先制を取られたがこちらも攻撃に移った。
「いっけぇ!」
多刀流で剣を飛ばしアザゼルを牽制する。それで動きがなくなったところに飛び込み、一撃を叩き込む。
「効かんなッ!」
剣はその装甲に弾かれ隙ができる。そこをアザゼルの豪腕が吹き飛ばす。
「ッ!」
二、三度転がりようやく止まる。HPはほとんどなくなっている。
「なら魔法はどうかしら?」
夜桜の魔法陣から放たれる豪炎がアザゼルを包む。
「ふん、ぬるいわ」
それを腕を一振りで消し、黒い玉を作り出す。
「何これ、やッ止めて」
その黒い玉に包まれ夜桜のHPが見る見る削られていく。
「ファイアー」
本を開き夜桜に火の玉をぶつける。
「ちょっと何するのよ!」
「助かったろ?」
黒い球は消えた。おそらくあれ自身が無数のモンスターなのだろう。
「あとで覚えてなさい」
「はいはい」
体勢を立て直すために夜桜を背に構える。物理攻撃はあの厚い装甲に、魔法はあの豪腕にかき消された。
「アリア頼む」
「はいはい ――――任された、ゆっくり休んでろ」
アリアが大人化しアザゼルに剣を向ける。
「今のうちに回復を」
「分ってるわよ」
アリアとアザゼルの激しい戦いは激化を極めた、しかしなぜか先ほどは消えていたアリアの耐久値が再び現れた。23/999それはアザゼルの攻撃を受けるたび徐々に削れていく。
「何で耐久値が……」
何が違い何が同じか思考を繰り返すうちにひとつの結論に至った。戦闘時つまり大人になったアリア限定で耐久値が表示されるのだ。
「クソッ、アリアもういい戻れ」
その言葉が届くより先にアザゼルの豪腕がアリアを貫いた。0/999アリアはポリゴン状になり消えていく。
「嘘だろ」
しかし指にはまだ錆びたシリウス装備されている。それはアリアが死んでないことを意味した。
「回復は?」
「まだ時間が掛かる」
「どうする……考えろ」
アリアはおそらく使えない、俺もゴウさんもHPはほとんどない前衛は壊滅的だ。後衛が耐久がないのは分っている。ゴウさんですらあれだけのダメージを受けたのだ、他の奴が耐えられるはずもない。
「いったん引くか……」
しかし後ろを見たとたん絶望した。中を浮いていた岩は今はひとつも残っていない。
「万事休すか」
そのとき目の前に白い光が舞い降りた。
「トモキ……なのか?」
ドヤ顔でゆっくり立ち上がるトモキ。その表情は自信に満ち溢れている。装備は古風な騎士よろしくごついものだった。
「オラッ!」
トモキのけりがアザゼルに炸裂する。
「……バカにしているのか?」
アザゼルの豪腕は一瞬にしてトモキの装備を砕いた。そしてトモキのHPはじりじりと削れていきやがてHPバーはすべて黒く塗りつぶされた。そしてトモキはポリゴン状に変わっていく。
「まったく、お前は人の話を聞かないからな」
どこからか現れた安部ルシフェルが指を鳴らす。するとポリゴンになりかけていたトモキが元の姿に戻る。そしてルシフェルの耐久値が削れる。
「さてこれで分ったろ?」
「ああ、一番いいのを頼む」
ふっと鼻を鳴らし再びルシフェルは指を鳴らす。すると光がトモキを包む。
「さて改めてやるとするか」
一番いい装備に身を包みアザゼルの前に立ちはだかるトモキ。
「ふん、何度やったところで!」
アザゼルの突進を高く飛び避けるトモキ、動きが先ほどとはまったく違う。
「ラッ!」
アザゼルの背中を蹴り飛ばし吹き飛ばすトモキ。
「来いよ」
指をを動かしアザゼルを挑発する。
「調子に乗るなよ小僧」
再び突進の構えをするアザゼル。
「おっと相手はトモキだけじゃないぜ」
多刀流を発動させアザゼルを牽制する。
「これはアーチ……いやガーレか」
ルシフェルがつぶやく。
「リョウさん、少し借りますよ」
トモキが中に浮く剣を掴むと一瞬にして白くなり俺のコントロールが完全解ける。
「つぎはぎひとつない美しいフォルムだ」
「ハハッ、そうだろ俺たちの作った刀だ」
ゴウそんが満足そうに笑う。
「さて始めよう」
軽やかなステップでアザゼルとの距離を縮めそれを叩きつける。
「ぐっ、私に傷をつけただと!?」
誰一人ダメージを与えられなかったアザゼルの装甲に深々と傷がついている。
「まだまだッ!」
すばやく何度も装甲を削り、とうとうアザゼルの装甲は砕け散った。中からは少しゴツイおじさんが現れた。
「ウホッ」
「いい男」
アザゼルを二人がかりで掴むとどこからか現れたトイレに連れ込む。
「や、止めろ! 何をする!? あ、ア゛ァーーーーッ!」
トイレから聞こえる騒音はトイレごと消え去った。
「やったのか?」
クエスト表示はアザゼル1/1となっている。
「これであと一体ね」
回復作業を続けながら夜桜がつぶやく。
「しかし、アリアはしばらく使えない正直きついかもしれない」
「でもここで引き返すわけにもいかないでしょ?」
その言葉に頷き先に進むことにした。残るわアバドンのみ。
「さすがに海のステージらしいな」
ゴウさんがつぶやく、最下層は水流が激しい海のステージだ。所々小さな岩が点在しているが、落ちたときを考えるとゾッとしてしまう。
「鬼が出るか蛇が出るか」
それぞれが岩に乗り戦闘準備をする。すると水流を引き裂き何かが出てきた。
「竜が出たな」
海竜の名はアバドンと表示されている。
「いくか」
剣を構え他刀流で剣を飛ばす。それはアバドンの鱗を何枚か削りHPバーを減少させた。
「手ごたえは十分だ」
俺や夜桜、ヤスさんエンさんは攻撃を当てられるが、大文字やゴウさんは近づけない以上攻撃を与えられていない。
「様子がおかしい……」
アドバンは潜水すると海流に沿ってうねうねと動く。
「ッ!?」
海中から出たとたん俺へと飛び掛る、かろうじで別の岩に飛び事なきを得た。しかし俺のいた岩は砕け無くなっていた。
「もしかして、このままいくと……」
岩が一つ一つなくなっていくとともに足場が消えていく、それが行き着く先は海流へ飛び込むことになる。それを考えたるだけでゾッとする。
「足場がなくなる前に奴を倒さなくては……」
「分ってるさ」
後衛がひたすら攻撃を当て続け、そしてアドバンの攻撃で足場が消えていく。当然の如く孤立する岩が出てくることになる。
「夜桜! そっちに避けちゃだめだ」
しかし気づくのが遅かった。夜桜はアドバンの攻撃を避け、孤立した岩へと飛び移ってしまう。次夜桜へと攻撃が行ってしまったら、夜桜はこの激しい海流に飲まれてしまう。
「くそッ、まだ相手の体力はほとんど残ってる」
方法を模索したがやはり見つからない。アドバンの鋭い眼光は夜桜に向けられている。
「うそ……いやッ!」
この位置からできることはなくアドバンが夜桜の足場を破壊する。夜桜は海流に飲み込まれたと思われた。
「お待たせ、子猫ちゃん」
夜桜は突如現れた黒子美晴に抱きかかえられている、その体その場で浮いている。そして振り返るとそこにはミズキの姿があった。
「さて、続きはあとでね」
近くの岩へと夜桜をおろすと、ゆらゆらとアドバンに近づく黒子美晴。
「女の子をいじめるなんて、いい度胸してるじゃない海蛇のぶんざいで」
ギラリと光る、アバドン以上に鋭い眼光は見ているこちらも恐怖を覚える。
「恥を知りなさい、ネイッキドドリル!」
黒子美晴のロールが高速回転を起こしドリル状になる。それはアバドンの体を一瞬で貫く。
「私のドリルは天を突くドリルだああぁぁぁぁぁああッ!」
がりがりとアバドンの体を削っていく黒子美晴、あんなの相手にしてよく生きてたな俺たち。そしてアバドンの最後のHPバーからも色を奪い去り、アバドンはポリゴンかしていく。
「やったのか……?」
しかし突然ポリゴン化したからだが新たな形を作り出していく。
「何だよ一体!」
クエスト一覧には三体ともボス撃破数が1/1となっている。そしてその下に新たにポセイドンと表示された。
「じゃあこいつが……」
そこにあったのは先ほどまでの竜の姿ではなく筋骨隆々の巨人だった。
「どんな奴だろうと、私のドリルの前には無意味!」
再び高速回転を始めた黒子美晴の髪はポセイドンへと向けられる。
「ッ!?」
ドリルは見えない壁のようなものに遮られそれ以上進むことはなかった。
「それは貴様と私の壁、神と人の力の差。所詮人如きが、神たる私に勝つことなどできないッ!」
腕を振り下ろし壁に黒子美晴を叩きつける。耐久値が削られ19/999となる。
「だめだ勝てない……」
あの強さを誇った黒子美晴さえ一撃でここまで削られた。それをプレーヤー数人かで勝てるはずもない。
「まだ……だ」
壁にめり込んだ体を動かし立ち上がる黒子美晴、その瞳はまだ諦めたわけではなかった。
「ミズキ、あれをするわ!」
「あれ……?」
「決まってるでしょ、合体よ!」
誰もがぽかんとしている中ミズキだけが動き出す。
「お姉さま!」
「ミズキ!」
二人の手が交わる瞬間ポセイドンがそれに向け拳を叩きつける。
「させるかよ!」
ポセイドンの拳の先が光り、そこから一人のアバターが現れる。ミズキをふたまわり成長させたような姿をしているアバターは、余裕の笑みを浮かべる。
「さて反撃開始だ」
アバターの足に風が集まり、それが一気に弾けポセイドンとの距離を縮める。
「何度やったところで、無駄だ!」
「だあああぁぁぁああッ!」
髪が一点で集中し巨大なドリルをつくり、見えない壁を破壊する。
「何ッ! 人間如きが神に近づくことができるだと!?」
「私たちは一分前の私たちより進化する、一回転すればほんの少しだけ前に進むそれがドリルですわ!」
壁の中での戦いが始まる。ポセイドンの豪腕とアバターのドリルがぶつかり衝撃波を作る。
「なぜだ私の力で砕けぬものなどないはずなのに!」
「覚えておきなさい、このドリルはこの世界に風穴を開ける。その穴は後から続く者の道となるのです! 倒れて行った者の願いと、あとから続く者の希望、二つの思いを二重螺旋に織り込んで明日へと続く道を掘る……」」
次第にポセイドンの拳が崩れていく。
「私のドリルは天を突くドリルだああぁぁぁぁああッ!」
右腕は吹き飛び左手に移行する。
「出力120……140……160……」
腕が両方吹き飛び、胴へと到達する。
「180……200パーセント!!」
腹部を中心にポセイドンの体が吸い込まれ、そして削れていく。
「喰らえ必殺、ネイキッド・ギガドリルブレイク!!」
さらに勢いを増した回転にポセイドンの体は完全に消滅した。
「勝った、あいつらやったぞ」
「すげぇ、すげぇよ」
その光景にその場にいた者の口から次々に賛美の声が上がる。
「ミッションコンプリートですわ」
その言葉とともにアバターは二人に分かれる。こうして『セイレーンと深海の王と3人、、の人魚姫~大救出作戦編~』は幕を閉じた。
さて気づいたかな?
気づいてないといやなので改めて
ぐれねぃどさん今までありがとうございました
私は引き止めるのではなく、むしろあなたの背中を押したい
それがあなたの道なのですから
自分を信じがんばっていってください
何度も助けられました
引き止めたい気持ちがないわけではありません
いつかその道がもう一度交わったとき
そのときはまたこうやって文と文の会話をしましょう
またその日があることを信じて
改めて今までありがとうございました
さてルシフェルのセーブ能力、また装備付加能力
黒子美晴のツインドリルと合体
さまざまな設定を追加してしまいました
まあ読んでるほうは大混乱でしょうけど
書いてるほうは超エキサイティング!
なわけです
こんな茶番ですが今後ともよろしくお願いします^^
よろしかったらご感想ください^^




