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第3話 4人パーティーになった

 俺の理想のパーティー構成になったところで、一旦ギルドへ移動し、今後の話をすることに決めた。


 ギルドへ移動する途中、念のためリリーをアナライズしてみたところ、Lv5と出た。

 見た目は子どもでもクィナと同じレベルがあることに驚いた。

 一体何歳なんだろうと思っていると、リリーは立ち止まり、


「トゥルニー、服汚れてるけど、転んだんですかぁ~?」


 そういえば、依頼を報告した後、顔は洗っておいたが、服はまだ少し汚れたままだった。そこで俺は彼女に、まだモンスターから攻撃を受けた時の痛みが残っているかを聞くと、


「あはは、まあ、まだ少し」


 苦笑しながら答える。それを聞いたリリーは、


「大変ですぅ~、痛いの治すですぅ~、ヒール!」


 それだけ言うと、手の平をトゥルニーに向け、回復魔法を使った。手からは青白い光が薄っすら出ていて、やがてその光は消えた。

 これが魔法か、と感心していると、


「リリーちゃん、ありがとう」


 そう言ってトゥルニーはリリーの頭を撫でた。

 俺の頭も撫でろ!!いや、むしろ俺にも撫でさせろ!!

 という気持ちは心に留めておいて、痛みが消えたかどうか聞くと、すっかり痛みはなくなったと答えた。


 やがてギルドに着き、話し合いように設けられている2Fのフリースペースへと移動し、椅子に腰を下ろした。

 丸いテーブルを囲み、改めて自己紹介をしようと提案すると、三人とも快く承諾してくれた。


「まずは俺からだな、一応この隊の隊長ってことになっているフリートだ。クラスは戦士、年齢は20歳、まだEランクで頼りないと思うがよろしく頼む」


 さて、俺が年齢を言った事で、他の女も年齢を言うはず!!

 やはり年齢は気になる、年上なのか、年下なのか!!


「私はトゥルニー、戦士で18歳です、よろしく~」

「クィナです、魔法使いをやっていて年齢は19歳です。よろしくお願いします」

「リリーですぅ~。ヒーラーですぅ~。17歳になったですぅ~。エルフに見られることがありますが、ハーフエルフですぅ~。よろしくお願いしますぅ~」


 ふむ、全員俺より年下か。そしてリリーの見た目は8歳ぐらいに見えるが、17歳だとぅ~!?ハーフエルフって言ってたし、エルフだから寿命が長いとか、成長が遅いとかだろうか?どうやらそこら辺の知識は俺には無いようだ。


 一通り軽く自己紹介を終えた後、しばらくは雑談となった。

 ふと先程のヒールでもしかしたら経験が入ってリリーのレベルが上がってるってことがあるのかが気になり、アナライズで確認することにした。すると予想通りLv6と表示されていた。

 まあそうだよな。攻撃手段がなく回復特化だった場合、これで経験が増えたり強くなれないと、一体どうやって強くなるんだって話しだ。

 俺が一人納得したところで、もうひとつの疑問を投げかけた。


「ところで気になっていたんだが、みんなは普段どこで寝泊まりしてるんだ?」


 そう口にすると、三人は俺の方を向き一瞬固まったと思うと、


「あははぁ~、大体は野宿かな~?」

「10G払って宿屋の倉庫で…」

「教会で泊まらせてもらってますぅ~」


 なんてこった!!こんな可愛い子たちがそんな生活をしていただなんて!!

 だがしかし、宿屋はそこそこ高かった気がする。

 いやいや、高くても俺にはまだ金がある!!


「よし!今日から宿屋で泊まることにするぞ~!」

「えぇ~~!?宿屋って高いですよ!?」


 クィナが心配そうに聞いてくるが、俺はそれを無視して宿屋へ行くと告げ、着いてこいと命令した。

 宿屋に着くなり、値段を見てみると、一番安いのでも500Gと確かに高い。依頼報酬と比べると普通に高い。四人で泊まると2000Gになってしまう。もちろんそんな事はしないし、俺としては全員と一緒の宿に泊まりたい!!


「という事で店主!ひとつの部屋で俺たち四人泊まる事はできるか?」

「そりゃー構わないが、ベッドは二つしかないがいいか?」

「そいつはラッキーだぜ!いや、それで構わない」


 ここの店主が話の分かる人で良かった。

 代金は前払いのようなので、500Gを払い鍵を受け取り部屋へ入る。

 確かにベッドは二つだけだが、四人泊まるには十分な広さとは言えないものの、狭すぎることもない。


「うわぁ~~、久しぶりのベッド~~」


 目を輝かせ、トゥルニーは真っ先にベッドへとダイブする。お陰で真っ白なシーツがいきなり汚れてしまった。

 それを見たクィナが注意し、まずは先にシャワーで綺麗になってくるよう促していた。そして何かに気づいたように、


「せっかく綺麗なベッドで寝るなら、ネグリジェも買っておかないと」

「ネグリジェ?」


 何だ?ネグリジェって?俺の知識無い単語が出てきたので聞いてみると、寝る用の服のことだそうだ。

 シャワー室の方から、


「私の分も買ってきてー!!大きめのシャツのようなものでいいからさ~」


 その声に対して、買い物組は分かったと短く答え、部屋を出て行ってしまった。


 …部屋に取り残された俺、シャワーを浴びているトゥルニー…。気まずい!!

 このままトゥルニーがシャワー室から出てきたらどうする!?

 いや、落ち着け俺!これは俺の望む展開ではないか!!そう、俺は何も悪くない!ラッキースケベってこういう感じで起きるもんなのか?

 等と考えると、シャワー室が開いた。

 ドクンッ!ドクンッ!!俺の鼓動が速くなり、自然と視線はシャワー室の方へ…!!


「はぁ~、さっぱりした~」


 バスタオルを全身に巻き、髪の毛もタオルで巻いていているものの、何も気にせず出てくるから色気らしい色気は無い。

 何か期待していたのと違ってがっかりである。


 やがて買い物組が帰って来て、各々が俺に見えない位置で着替えを済ませる。

 なんで隠れて着替えるんだよっ!!

 という気持ちを声にはせず、心を落ち着かせ三人を見る。


 トゥルニーは大きめのシャツ一枚のため、健康そうな太ももが見えるものの、何も気にしないという様子からやはり色気がない。

 クィナは可愛いネグリジェという寝間着に着替え、女らしさアップ。

 リリーはパジャマで可愛くなっていた。


「クィナ100点、トゥルニー20点」

「何が20点!?」

「隊長~、リリーは~?」

「リリーは、そうだな~、100点だ!!」


 喜ぶリリーの頭を撫で、しばらくしてから全員眠りについた。

 そして何事もないまま朝を迎えた。

 女たちは清々しい朝を迎えた感満載の表情だったが俺の心は虚無だった。


 この世界に来て二日目。再びギルドへを足を運び依頼を探す。

 今度は四人パーティーということもあり、少し報酬の良いものを選ぶことにした。

 最低でも500Gの依頼を受けるというのが女達の最低ラインだった。

 どうやら一度上がってしまった生活水準、つまり宿屋は絶対条件になったようだ。


「隊長、これなんてどうですか?」

「どれどれ”街から少し離れた廃墟にゴブリンが住み着いた、討伐してきて欲しい。報酬500G”ってなってるが、ゴブリンって武器使ったりするよな。大丈夫か?」

「そこは大丈夫ですっ!私の魔法でドカーンですっ!!」


 クィナが自信満々に言うが、それが逆に心配でもある。

 だがみんなやりたいやりたい言ってるから断れる雰囲気でもなく、取り合えずその依頼を受け、街の外へと向かった。


「ところで依頼に失敗すると何かあるのか?」

「はい、あります。依頼を失敗すると報酬の二割をペナルティとして払わないといけないんです」

「二割か…つまり100Gだな」

「そうなんです、なので絶対失敗できません!!」


 鼻息荒く気合だけは十分だ。


 やがて街の外に出て、目的地である廃墟が見えてきた。

 一旦様子を見るために、物陰に隠れ、ゴブリンがいるかを確認する。

 よく見ると、まだ建物の形を保っているところにゴブリンらしき人型が二体、門番のように立っていた。

 アナライズで強さを見るも、表示がされなかった。

 遠すぎるということか?対象が確実に認識できないと発動しないのだろうか?


「もうちょっと近づこう」


 俺がそう言い、更に近づくと、やっとゴブリンだと確信できた。

 再びアナライズを使うと、今度はちゃんと頭上にLv9と表示された。

 何匹いるか分からないが、俺たちよりレベルの高いモンスターとこれから戦う事になると考えると、少し緊張してきた。

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