第24話 激闘!バトル大会本戦!
「では、一回戦、第一試合を始めます!セルシャ選手 対 イノ選手!」
司会進行役の人が選手の紹介を始める。
セルシャはヒュロス隊の副隊長、イノはCランクの隊長。
そして開始の合図とともに、セルシャはイノの背後に回り、一撃で沈めた。
やはりBランクは相当強い。
恐らく俺が彼と戦っていても、同じように一撃でやられていただろう。
第二試合はスラッド 対 モブ。
モブはガロン隊の副隊長、以前4隊合同でダンジョン調査した時に見た事はあるが、あたり運が良かったのだろう。
同じ剣での戦いだったが、スラッドの方が一枚上手で、僅差だがスラッドが勝利した。
「第三試合!ルーツェン選手 対 トゥルニー選手!まさかの女性対決ですっ!」
「あわわ…いよいよっすねっ!」
トゥルニーはガチガチに緊張していたが、まあ、ルーツェンがセルシャとほぼ同じぐらいの強さだから、どうにもならんだろう。
頼むから瞬殺だけは避けてくれ!!
俺はそう願いながら戦いを見守る事にした。
トゥルニーが槍を構えると、ルーツェンも素手で構えを取った。
そういえば格闘家らしいが、ガロンとは違ってパワーで戦うタイプには見えないな。
開始の合図とともにトゥルニーは槍を突くも、軽く横に避けられ、そのまま横に薙ぎ払うも飛んでかわされた。
そのまま急接近し攻撃を仕掛けようとするも、彼女もまた大きく跳び、
「落下突き!!」
上手い!!
ギリギリ避けても落下突きの衝突ダメージは意外と広く、ダメージを受けたくなければ大きく避けるしかない!
しかしルーツェンは、大きく移動した後、跳躍し、落下突きをしているトゥルニーの背後から攻撃、そのまま場外まで飛ばす威力。
「場外!!ルーツェン選手の勝利です!」
がっくり肩を落として帰ってくるトゥルニーだったが、
「良い勝負だったぞ。頑張ったな!」
「た、隊長~~…負けてしまいましたぁ~。私の分まで頑張ってくださいっ!」
それだけ言うと、観客席へと向かって行った。
続く第四試合のルグルスとシカ隊長も、あっさりルグルスが勝ち、そして、
「第五試合!フリート選手 対 リアギー選手!どちらもCランクの隊長ですっ!!」
「まさか本戦まで来るとはな」
「リアギー先輩、ガロン先輩同様勝たせてもらいますよっ!!」
「ふっ、でかい口を叩くようになったな」
互いに剣を構え、開始の合図を待つ。
「それでは、試合開始ですっ!」
「疾風剣!!」
同じ剣で戦うなら、まずは遠距離攻撃からだっ!!
だが、スキルの性質は知られていたのか、大きく避けられ間合いを詰めて来る!!
――勝機!!
この間合いならっ!!
「高速剣!!」
「高速剣!!」
ガガガガガッ!!
なにぃ!?
まさか同じスキル持ちだった!?
いや、俺だけがリアギーのスキルを知らなかった!!
剣と剣がぶつかり合い、互いに大きく後退しつつ、若干体勢を崩す。
「まさかここまで強くなっていたとはな、だがやはり俺が勝たせてもらう!分身!」
彼はそう言うと、全く同じ姿が2体になったっ!!
マジで分身したのか?
強さも同じかどうかアナライズを使ってみると、右側にはLv34と表示されていたが、もう片方は何も表示されていなかった。
「実力は同じでも二対一では勝ち目はあるまい!」
「いやっ!俺の勝ちだ!稲妻斬り!!」
「――なにぃ!?」
本体目掛けて最速の技を仕掛けるも、剣でガッチリ受けられてしまった!
だが反射的に受けたものの、相手のバランスは大きく崩れる。
それでも分身は消えず、その分身は俺に攻撃してくる!
それでもまだ俺の攻撃の方が速い!!
「ブレイクストライク!!」
「くっ!!うおおおっ!!高速剣!!」
体勢を崩しながらもリアギーは高速剣で対応しようとしてきたが、俺の超威力の一撃の前に、高速剣もろとも弾き飛ばし、
パリンッ!!
という音と共に、リアギーのシールドを破壊し、
「フリート選手の勝利です!!」
「くっ!!まさか初見で俺の分身を破るとはな…どうして分かった?」
「俺は勘がいいんでな」
「ふっ、お前のような勘のいいガキは嫌いだぜ」
あーあ、嫌われちゃった。
だが、俺のアナライズにこんな使い道があったとはなっ!!
そして、ガロンに続いてリアギーも倒した事で、俺もかなり自信を付けた。
続く第六試合はルグルス隊副隊長のラルバがCランク隊長のチョウに勝ち、ベスト8が出そろった。
魔法のスクリーンボードのトーナメント表を見る。
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2回戦
第一試合 オンカイム vs セルシャ
第二試合 スラッド vs ルーツェン
第三試合 ルグルス vs フリート
第四試合 ラルバ vs ヒュロス
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いよいよ、オンカイムの戦いが見れる。
そして早速、2回戦第一試合が始まった。
「うおおお!!千本桜!!」
開始早々、セルシャが大技を使う。
千には届いていないと思うが、百を超えていると思われる無数のナイフが彼の背後に現れ、オンカイムに向かって飛んで行く!!
だがオンカイムは動く事なく、剣を一振り。
剣圧だけで無数のナイフを全て吹き飛ばしたかと思うと、次の瞬間、
「隙だらけだぞ」
セルシャを剣で一撃!
力だけでなく速さまで兼ね備えているのか、まさに一瞬で懐に入っていた。
セルシャ本人だけでなく、司会の人もセルシャが攻撃された事に気付く事が出来ず、攻撃を受けた彼が吹き飛び倒れたところで、
「つ、強い!!オンカイム選手の勝利ですっ!!」
本当に強い!!
セルシャだって決して弱くはなく、俺が戦っていたら間違いなく、一回戦で負けたイノと同様に負けていただろう。
そのセルシャをたった二度、剣を振るだけで倒しやがったっ!!
続くスラッドとルーツェンの戦いは、終始攻撃を続けたルーツェンが、スラッドを場外へと追いやり勝利。
そして、いよいよ俺は、ルグルスと戦う時が来た…。
今の俺が、Bランク隊長にどこまで戦えるのか!?
「それでは、試合開始です!」
「稲妻斬り!」
リアギーを倒した時と同じやり方で倒そうと試みるも、
「甘い!」
ルグルスは剣を振り下ろし、俺の攻撃を受け止めるどころか、力任せにそのまま俺を後退させ、体勢の崩れたところ、
ドガッ!!
蹴りだとぉ!?
「場外!ルグルス選手の勝利ですっ!!」
「くそぅ!!」
完全に力負けだった!!
ただの蹴りで俺を場外まで飛ばすとは思ってもみなかったからだ。
力の差を思い知らされ、仲間たちのいる観客席へと移動した。
「フリート様、惜しかったです!」
「いや、惜しくないだろ」
「隊長、かっこよかったぁ~」
「そうっすよ!負けたけど頑張っていましたっ!」
下手な慰めが、逆に辛い…。
その後、ぼんやり戦いを見ていた。
ラルバはヒュロスに剣で攻撃するも全て防がれ、隙が出来たところを一撃。
オンカイム程でないにしても、ヒュロスも楽勝という感じだった。
準決勝は、オンカイムとルーツェンが先に戦ったが、同じ隊の隊長と副隊長というのもあるのか?
手の内が分かっていたのか、オンカイムの先制攻撃一発で、ルーツェンは場外へ。
一体どんな攻撃だったのか見えないまま勝負がついていた。
もう一方の準決勝である、ルグルスとヒュロス。
正直、良い勝負になるかと思っていたが、
「気合砲!」
「ぐぬぅぅ~~!!」
防衛戦の時にも使っていたスキルだ。
相手をノックバックさせるスキルなのだろうか?
ルグルスが必死で耐えているも後退りする。
すかさず畳みかけるヒュロスに対し、ルグルスもなんとか耐えているが、
「グランドタイド!!」
これも防衛戦の時に使っていたスキルだ。
だが観客席から見て初めてそのスキルがどういうものかが分かった。
地面が盛り上がり、まるででかい津波のように相手へ襲い掛かる!
横幅も広く、高さも5mはあるだろうか?
「うおおおおっ!!」
当然回避不能、ルグルスは最後の咆哮を上げるも成す術なく、
「勝者!ヒュロス選手ですっ!!」
強すぎる…。
ルグルスも強いが、あのグランドタイドというスキル、一体どうやって防げばいいんだ?
一瞬トゥルニーを見る。
もしかしたら、彼女なら大きくジャンプして避けれるか?
と思ったが、避けたところで勝ち目はないだろうし、そもそもそんな戦いにもならないだろう。
という失礼な考えをしてしまった。
そしていよいよ、オンカイムとヒュロスの決勝戦が始まろうとしている。




