第23話 バトル大会予選!
いよいよ大会当日になった。
負けたらそこで終わり。
いつも通り、いや!いつも以上に力を発揮する方法は無いだろうか?
「フリート様、真剣な顔ですね。私たちに出来る事があれば何でもおっしゃってください」
――それだっ!!
今、何でもって言ってな!!
「実は、お前たちのパンツの色が気になって気になって仕方ないんだ」
「パパパ、パンツの色!?」
「それを聞いてどうするんですかっ!?」
「聞く、いや、それを知ると、俺のやる気がめっちゃ上がる!!多分いつもの2倍ぐらい強くなる気がする!!」
まあ嘘だけどな。
だがやる気が出るのと、強くなる気がするのは本当だ。
もちろん気のせいかも知れないがな!!
しかし俺の話を聞いて、みんな真剣に思い悩んだ結果、
「し、白です…」
「リリーはねぇ~、水色だよぉ~」
「お、オレンジっす…」
「ふむ…リリーは可愛い色だから100点、クィナはなんていうか無難っていうか普通過ぎる50点、トゥルニーは解釈不一致なのと俺の好みの色じゃないから5点」
「な、なんで点数付けてるんですかっ!!」
「わぁ~~い!100点ですぅ~~!」
「5点…」
1名を除き、仲間たちから不満と批難の声が殺到。
それとは裏腹に、俺のやる気ゲージは満タンだぁぁぁぁぁぁ!!!
「うおおお!!闘技場到着だぜ!」
「では、私はリリーと一緒に観戦席から応援していますね」
「予選は観戦者の見えないところで、こっそり行われるんですね…本戦まで行きたいっすっ!」
このバトル大会の参加者は総勢157名
一次予選は、一般参加、正規兵、冒険者ランクD以下、計137名で行われ、18のグループに別れている。
1グループあたり7名または8名でのバトルロイヤル、最後まで残った者が二次予選へ行ける。
二次予選は、一次予選を勝ち抜いた18名とCランク冒険者14名、計32名。8つのグループに別れて、4人1組のトーナメント。
最後まで勝ち抜いた人たちが、本選トーナメントに参加できる。
そして本戦トーナメントでは、Bランク冒険者6名と二次予選を勝ち抜いた8名、計14名で戦うんだが、優勝予想1位と2位は2回戦シードになっている。
つまり、本選トーナメントに進出して、いきなりオンカイムやヒュロスと当たる事はないってことだ。
「そろそろ一次予選が始まるな。一応見ておくか」
「何か武器とかを預かってますね」
言われて気づいたが、確かに係の者に武器を渡し、代わりに同じ形をした紫色の武器を渡されている。
そして教会のヒーラーたちも、参加者に何か魔法をかけている。
シールドだろう。
参加者は全員普段着のような格好だ。
バトルロワイヤルとなる舞台が6か所しかないため、3回に分けて戦っているが、意外と見た事の無い人も勝ち残っている。
正規兵の人だろうか?
その後も一次予選は順調に進み、そして終わった。
「いよいよ俺たちの番だな」
続々とCランク冒険者が係員のところへと向かい、そして武器を預け、魔法の模倣武器を受け取る。
重量感も何もかも全く同じ感覚だ。
「フリート!頑張って本戦に出場するぞ!」
「まあ、ここで互いに当たる可能性もあるが、その時は容赦はしない」
模倣武器を受け取ったガロンとリアギーが俺に声を掛けてきた。
この二人はCランクの中でもトップの実力だし、本選行きはまず間違いないだろう。
「それでは二次予選を始めます。順番に並んで札を1枚引いてください」
係員の声に、参加者たちが列を作り並ぶ。
俺たちは早めに並べたが、早かろうが遅かろうが関係ないだろう。
最初に札を引いた人は、二次予選トーナメントのFに名前が書かれた。
次々に名前が書かれ、ようやく俺の番となった。
「G2だ」
「G2ですね!」
俺の相手はG1という事になるらしいが、G3は名前が埋まってるものの知らん奴だ。
続いてトゥルニーはA4のところに名前が書きこまれた。
取り合えず、仲間内で当たらなかった事にほっとした。
次々に名前が埋まって行き、スラッドはBグループ、そして、リアギーとガロンが並んでいた。
まずリアギーはHグループだった事に安堵した。
そして次のガロンは、
「G4ですね」
「ガハハ!!フリート、本選行きの切符は1つだけだぜ!このガロン様が切符を頂くぜ!」
くっ!!ついてねぇ~~~!!
念のためにアナライズで強さを見るとLv35と、前回よりレベルがひとつ上がっていた。
いやしかし、ガロンの武器はナックルだ。
距離を保てば何とか…。
「あちゃ~~、隊長はガロンさんとっすかぁ~。私はどうやら本戦行けそうっすよ!」
とか余裕をかましているトゥルニーだが、確かにAグループに知った名前はいない。
くそぉ~~!!隊長の俺が予選落ちして、トゥルニーだけ本戦行きとか、それだけは避けたいっ!!
全員が札を引き終わり、二次予選の組み合わせが全て決まった。
それぞれの舞台で戦いが始まった。
最初はAからDグループがやるようだ。
ほぼ予想通り、Aグループからはトゥルニー、Bグループからはスラッド、CとDグループは確かCランクの隊長たちだったはず。
「いよいよ俺様の出番だな!」
ガロンは既に本戦行きを確信しているかのように舞台へと上がる。
俺も舞台へと上がり、互いに初戦の相手はあっさり倒す事が出来た。
そしてそのまま、俺はガロンと戦う事になった。
余裕と思って油断してくれればいいんだが、いざ舞台へ上がると彼の表情は真剣そのものだった。
「ではGグループ、試合開始!」
係員の合図とともにガロンは突っ込んでくるが、それに合わせて剣を振り下ろす!
しかし――!!
ガキンッ!!
「甘いぜ!!」
振り降ろされた剣をガロンの拳が弾き、俺は状態を反らす!!
やばいっ!!
「もらったっ!!スパークナックル!!」
最初から剣を弾いてから一気にケリを付けるつもりだったのか、更に勢いを増した拳が俺の胴を目掛けて遅いかかるっ!!
「――稲妻斬り!!」
咄嗟にガロンの横を高速で駆け抜けながら斬りつける!!
手応えはあったっ!!
次の瞬間、パリンと何かが割れる音と共に、
「勝者フリート!」
審判の声が聞こえ、勝敗が決まった。
かなり危なかったが、間一髪で勝てた事ほっとしていると、
「くそっ!!負けちまったぜ!フリート、見ない間に随分強くなったじゃねぇか!」
「ああ、ありがとうよ!」
「俺の分まで本戦頑張れよ!くだらねぇ負け方したら俺の面目が立たねぇからなっ!」
それだけ言うと、ガロンは予選会場を出て行ってしまった。
他のグループも見ると、ほとんどがCランクの隊長たちが勝ち上がっていた。
そして本戦出場を決めた俺達8人は、そのまま空が見える、本選会場へと移動した。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!」
会場へ行くと、見渡す限り、多くの観客が声をあげていた。
中央には大きめの舞台がある。
こんな大勢の前で、この大舞台で戦うのか…。
更に魔法で作られたスクリーンのようなものが俺たちが観客からも見える位置にでかでかと表示されている。
14人の本戦トーナメント表、左右の端にはオンカイムとヒュロスの名前があり、残り12枠の内4か所には既に、Bランクの本戦シード権を持つ名前があった。
「それでは二次予選を勝ち抜いた8名の方々には――」
二次予選と同じように、くじ引き形式で誰と当たるかが決まるようだ。
そして全員がくじを引き終わり、全ての対戦相手が決まった。
「これが本戦トーナメントだぁぁーー!!」
対戦カードが決まっただけでも、凄い熱狂だ。
取り合えず俺の相手はリアギー先輩、そしてトゥルニーの相手はルーツェン。
確か、オンカイム隊の副隊長だったな。
「トゥルニー、相手が悪かったな、玉砕覚悟で頑張れよ」
「あわわわわっ…ルーツェンさんって確か、オンカイム隊の副隊長だよね!?Bランクで体術の達人と…いえっ!一矢報いて見せます!!」
再びトーナメント表を見る。
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1回戦
第一試合 セルシャ vs イノ隊長1
第二試合 スラッド vs モブ副隊長
第三試合 ルーツェン vs トゥルニー
第四試合 ルグルス vs シカ隊長
第五試合 フリート vs リアギー
第六試合 ラルバ vs チョウ隊長
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せっかくガロンを倒したんだし、リアギーも倒して本戦2回戦までは行きたいものだな。
リアギーも剣を使う、ある意味ガロンより強敵かも知れない。
そしていよいよ、第一試合が始まろうとしていた。




