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道化と冠  作者: 青螢
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日々のまとめと発見まとめ(日記)

 塔攻略メンバーは七パーティ。そのうちの一パーティを俺が担当することになった。二パーティ分は完全外部の人、俺のパーティは知人枠、他の四パーティを『終焉の輪舞』から出すんだとさ。

 ……『終焉の輪舞』か……抜けてそんな経ってないし、いまだに元ギルマスの事ギルマスって言いたくなるけど、なんかすでに懐かしい気分。

 それはともかくとして、一パーティは六人。でも、ここのパーティは俺・ハク・帽子屋メンバー三人……で、五人だから微妙な感じ。回復職が欲しいけど、当てがない。てか、変に一人増やすと困る。アリス嬢はあれだし、ハクも嫌がるし……。

 ってことで桔梗さんの担当パーティから一人、名前だけ貸してもらうことになった。正直やっていいかって言われたらダメな気もするけど、まぁ、しょうがないよね。回復魔法は専門じゃなくても、皆ある程度できるし……。後、俺『薬膳料理細工師』だし、回復効果の高い飲み物も作れるし……『(マッド・)科学者(サイエンティスト)』っていう、サブ職も持って……うん……回復ポーションも作れるよダイジョウブだよ……。

 まぁ、名前貸してくれる人ってのがリリア嬢で、回復職だから、何かあったら助けてくれるみたい。難しいけど、何とかなりそう。

 ってな感じでパーティ決めは終了。俺たちの立ち位置は後方支援と遊撃みたいなとこ。まぁ、切り札であるハクを温存していく作戦で、ハクの守りが第一優先になりそうだけど。

 全員での自己紹介大会みたいなのも一回だけあったけど、指揮は桔梗さんってとこもあって、俺達はついてくだけって感じになった。

 自己紹介し合っても、協力体制は微妙。主に外部組。攻略するって意識が強すぎて、仲良くしようって気持ちがあんまりないみたい。必要以上に喋らないし、交友深めるよりもっと作戦つめろよって言う雰囲気バリバリ出してた。

 それなりに仲良くしないと円滑に進まないのにね。そんな余裕ないの? 今更焦っても仕方ねぇのに。

 ……いや、俺が馴染みすぎなの? んー、でも、元ギルメンも、少しは余裕あったと思うんだけどなー?

 ま、いっか。とにかくこっちは行ってみないことには何にもなんなそう。詳しいことはわかってないしね。

 決行は十日後に決まった。少し急な話だったけど、たぶん、いろんな人から急かされてたんだろうな。


 決行が決まるまでの間に、兎嬢とアリス嬢の料理レベルが、日常生活困らない程度になってきた。ちょっと、料理下手気味くらい? ハクは料理の手伝いができる……小学校低学年レベルくらい? まともに包丁が使えるようになった。……これはリアル技術の問題か。

 それと新発見。

 兎嬢は一人暮らしだから、それなりに自炊してたらしい。だからか、普通の料理の方が成功率が高かった。アリス嬢はお菓子作りはしたことあるけど、普通の料理の経験は少ないんだって。だからか、お菓子系の方が成功率が高かった。

 なんか、ただのゲームだったころよりも……リアル技術への依存度が高い気がする。前はこんなに目に見えて成功率が違わなかった気がするんだけどな……? 何でだろうね?

 他にもちょっと試した。リアルで全然作ったことのないシュークリームより、よく作るクッキーの方がクオリティが高く仕上がった。

 作業工程が全然違うから? うーん、材料もできるだけ同じレアリティのものを使ったし、ただのクッキーより難しくしようとして何工程か増やしたアレンジもした。それでも難易度はシュークリームの方が上かもだけど、星五つあって、三つも違うってことになるかなぁ? 

 結論、なんかちょっと、ゲームシステムみたいなのが変わった気がする。よくわかんないけど、不安みたいなものを感じる。気持ち悪い。リアルじみてきた?


 塔攻略決行日が決まるまでに、もう一個進展。とりあえず帽子屋メンバー三人の住める家を用意した。帽子屋を引っ張りまわして、家を掃除し、設備を整え、家具をそろえて今すぐ住めるように手を加えた。

 塔の攻略が完了するまでは俺の家で生活することになったけど、決行日までにはあっちも完璧になるでしょ。ギリギリセーフ。

 部屋をつぶして、風呂とトイレを設置。……トイレはいらなかったかもしれない。なんか、そういう欲求みたいなのはないし。ゲームだからかな?

 ……でも、汗はかく時はかくし、涙が出たりもする。そう言うアクションキーみたいな、オフザケ要素がゲームの時もあったから、そのせいかもしれないけど。

 てか、日本人としてお風呂は欲しいし、風呂あんならトイレも欲しくね? って感じで設置。

 この設備、正直俺もどうなってるかは知らないけど、なんかできたからやった。それだけ。コマンド式で設置できるから楽だよね。こういう時は。建築スキルで手作業することって逆に少なかったりするしね。まぁ、手作業でこだわる所を減らせるのが一番大きな理由だけども。

 風呂は温度管理とかがあったから、コマンドじゃなくて手を加えなきゃだめだったけど、まぁ、使えるようにはできた。

 魔法の力がある魔石を組み込んで……魔石を電池代わりにした、現代日本みたいな電気管理、みたいな? 魔石の中の魔力がなくなったら自分たちで補充できるし、現代日本よりエコっちゃエコ。

 ま、ゼロから百パーセントまで充電……充魔力? すると、結構えげつない量の魔力が必要になるから、毎日こまめに補充することをすすめた。

 普通に戦闘にかかわってるとそれどころじゃなくて忘れそうになるけど、一気にドカンと魔力がなくなると死にたくなるから。てか、MPゼロになると、死にたくなるから? なんか、精神削られてる感すごいから? ……表現が難しい。MPに関するあれやこれって、ちょっとよくわかんないんだよね。なんとなく精神的に疲れるってイメージかなって?

 戦闘中だと攻略優先したくなるし、気にしてらんないけど、日常生活で鬱々するとやばいよね。気を付けよう俺も。余力がある時にちょいちょいやるのが一番。夏休みの宿題と一緒だよ! 最後に鬱々は嫌だもんね! 俺は終わり掛けになって焦るタイプだったけどね!! ……マジで気を付けよう……。

 てか、純魔法職は帽子屋だけだけど、他の二人も魔法使えるんだからでっかい桶に水ためて、いちいち魔法で温めても大丈夫なんだろうけどね。でもとりあえずお湯を出す装置を作っておいた。魔石に魔力ためておけばほかにも有効活用できないこともないしね。補充大事。突発的に大量の魔力が必要になっても何とかなるよ!

 後、浴室は保温効果の高い火属性の付いたタイルで覆って、火の魔石の欠片を練り込んだ粘土で作った保温性抜群の猫足バスタブを設置。兎嬢にこういうお嬢様みたいなの少し憧れてたんですよー! ってハピハピされた。ちょっとドヤっておいた。

 ともかく、これで一応完成って感じで。……いいよね?


 ハクについて。

 俺が攻略メンバー決めにあっち行ったり、帽子屋メンバーの家を整えるためにこっち行ったりしている間、ハクは兎嬢とアリス嬢と料理の練習をしてた。すっかりお留守番に慣れたみたいで、あの二人にも慣れたみたい。故に、俺はちょっとお役御免気味。

 べ、別に寂しくなんてないんだからねっ! とか言うには微妙な状況だけども。

 ハクを一人にしても少し安心になったけど、それでもちょいちょい近くに寄ってくるし、俺が近くにいるとそわそわしてる。何だろうね?

 ちょっとこの子の扱いを心得てたと思ってたんだけど、自信無くしちゃうな。よくわからなくなってきた。

 俺離れし始めてるのか、それでもちょっと甘え気味なのか、遠巻きにちらちら見ることが多くなった。俺が話しかけるとうれしそうだし、出かけると言うとちょっと悲しそう。でも全然大丈夫だから、頑張るから、と積極的に俺に外出を進めるような言葉を言ってくる。

 さて、俺に何を求めてるのかな? 俺もちょっと疲れちゃったから、前みたいによく頭が回らない。ハクの求めているモノを察してあげることができない。

 ……表面だけ見て、何も知らない振りして、自分を押し通してもいいだろうか。少しくらい。……だめかな?

 今は、いいか。本当に壊れそうだったら、きっと俺にも気が付ける。それくらい、ちょっと許してね? 失敗したら、その分たくさん謝るよ。たくさんたくさん、言うこと聞いてあげるから、ね?

 そうじゃないと俺がいつかぶち切れそう。そのくらい、疲れちゃったんだ……ごめんね?


 あと、何だろう? なんか書き出すべきことあったかな?


 あー、むしろ前何かいたかなー? 書きだしたはずの実験記録がどっか行った。探さないと……後あれだ、考古学の書物も。ゲーム封鎖される前に桔梗さんに変なアイテム教えてもらって、なんかしたのに……調べるのも、どこにしまったのかも忘れてる。

 最近本当にダメだ。頭が回らないと言うか、から回ってるっていうか……忙しいから疲れてんのかな? 攻略終ったら落ち着くだろうから、それまでにやりたいことまとめて、忘れないようにしないといけない。

 ……そう、攻略が終わってゆっくりしたら、頭もまわり始めるよね?

 ちょっと現実の体が心配。リアルで誰も通報してくれなかったりしたから、現実の体が餓死かなんかして、頭どころか心臓まで動かなくなったわけじゃないよね? って……考えすぎだと思いたい。

 そう、あのピエロの子が通報してくれてんだもんね? じゃあ、大丈夫だ。だよね?

 あー、死にたくないのかな? 生きたかったのかな? いや、まだわかんないんだけど、わかんないって言うのが不気味。死んだのなら死んだってわかりたい。意識がこっちにあって、体の生死がわからないって気持ち悪い。シュレディンガーの猫だっけ? あれみたいだねぇ。

 生死が同じように在るなんておかしいって思う。さっさと箱開けてみれば答えがあるのに、俺は箱を開けられないし、あぁぁあああ、もどかしい!

 ……なんか意味わかんないこと言ってね、俺? さすがに休もう。明日ちゃんとこれ読み返して、この混乱具合みて、それでまともな作戦考えよう。一回寝てすっきりした俺だったら、他にも必要なことが思い浮かぶかもしれないし、やりたいことが見つかるかもしれない?

 あー、もう諦めたから、よろしく、明日の俺……?

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