ep.59
「那月くん、ショッピングモールと映画と遊園地とプールと〜」
「愛、そんなに行くつもりですか?」
「違う違う!那月くんがどこ行きたいかなって聞きたかっただけ!」
「そうですか、那月くんどこへ行きたいですか?」
「え?ええっと…、ショッピングモールかなあ…、遊園地とかプールも行ってみたいけど…」
「じゃあじゃあ!それはまた予定立てて行こうよ!」
「え、いいの?」
「もちろんですよ、行きましょう。夏の思い出ということで、ね?」
「…!はい!」
「ショッピングモールなら映画館もあるみたいだぞ、一緒に行くか」
「鳴くん本当!?じゃあ一緒に行っちゃおうよ!」
「そうだな、観たい映画はあるか?」
「あ、僕そういうの疎くて分からなくて…」
「じゃあ那月くんが観やすいものにしましょうか?」
「あ、今デデニーのアニメ映画やってるよ!これなら那月くんも観れるんじゃない?」
「話題になっているやつですね、ではそれにしましょうか」
「チケット予約しておくぞ」
「鳴くんありがとう!」
「鳴さんありがとうございます」
「午後からにしたから午前中はゆっくり買い物でもするか」
そう言われ話はまとまり今日はショッピングモールと映画館へ行くことになった。
お金はちゃんと持っているので何か欲しいものがあっても安心だ。
「那月くん楽しんでらっしゃいね」
そう比奈子さんに言われますます楽しみになった。
バタバタと出かける準備を済ませたら電車でショッピングモールまで行くらしい。
光さんが電車に乗っているところが想像出来なくてクスクス笑ていたら愛くんに頬をつんつんされた。
「私だって電車くらい乗れます!」
理由を話すとちょっとプリプリしながら言い返してきた光さんはちょっと可愛かった、っていうのはここだけの秘密。
鳴さんや愛くんは通学で使っているらしく沢山の場所に行っていると聞いた。
僕は今寮生活で学園と行き来だけなのでちょっと羨ましかったり。
そんなこんなでショッピングモールへ到着。
「那月くんは何か買いたいものとかあるの?」
「買いたいものかあ、なんだろう?んー、ぬいぐるみ、とか?」
「ぬいぐるみ好きなのか?」
「あ、いえ、そういう訳ではなくて。なんか寝る時にふと寂しくなってぬいぐるみとかあったらなあと」
「那月くんは寂しがり屋さんなんだね!」
「いいと思うぞ」
なんて言われている那月を見て一人黙り込む光を他所に三人は楽しく話していた。
(この子の言う寂しいはきっと…)
「着いたー!」
「大きいね…」
「久しぶりに来たな」
「私も久しぶりですね」
四者四様のリアクションが漏れる。
「よし!じゃあ那月くんが欲しがってるぬいぐるみ見に行こう!」
「え、最初でいいの?」
「いいもなにも那月くんの為に来たんだからな、ゆっくり選ぶといい」
「そうですよ、気に入るのがあるといいですね」
「あ、ありがとうございます…!」
ぬいぐるみが置いてそうな場所は〜と三人がああでもないこうでもないと話している姿を見て、自分のために連れてきてくれたことが嬉しかった。
(咄嗟にぬいぐるみって言っちゃったけど、気に入るのがあればいいな)
「那月くん、とりあえずこのお店に向かってみよう!」
「あ、うん!」
このお店と言われて向かった先は雑貨をメインに扱った店でぬいぐるみもたくさんの種類が置いてあった。
「こ、これは…、悩む!」
「あはは、これだけあると悩むよねえ」
「俺でも迷ってしまうな」
「サイズも様々ですしね」
「映画は午後からだからゆっくり選んで大丈夫だぞ、その前にお昼ご飯も行くから…、11時30分くらいまでなら自由に出来るな」
「分かりました、ありがとうございます」
「那月くんはどの動物が好きですか?」
「そうですね、無難に犬かなあ…。狼とかも好きです!僕大型犬が好きで、いつか大型犬と一緒にお昼寝するのが夢なんです」
「何その可愛い夢〜!いいじゃん!狼あるかな?」
「どうだろうな、探してみるか」
「狼が無ければ犬にしますか?」
「そうですね、そうします」
そんなことを話ながら狼探しが始まった。




