ep.51
「メッセージカードを作りたい?」
僕が考えたのは手紙ではなくメッセージカードだった。
もちろん手紙でもよかったのだが、せっかく写真を撮ったということでそれを活かしてなにか作れないかと思ったのだ。
「書きたいことは沢山あるんだけど、パッと目に入るものがいいなって思って。それでメッセージカードに写真を貼ってオリジナルのを作れないかなって」
「なるほどね、それで僕に声かけてくれたんだ?」
「うん、南くんならそういうの得意そうだなって思って」
「嬉しいよ、お手伝い出来て。どんな風に作りたいか決まってる?」
そう南に聞かれ、あれこれと身振り手振りをしながら伝えた。
ふむふむ…、と考え込む南に可能かどうか聞きながら作りたいものの構想を話す。
「大丈夫じゃないかな?出来ると思うよ、ちょっと待っててね」
そう言われ南はどこかへ連絡を取っていた。
「お待たせ、材料手に入りそうだよ」
「本当に!?ありがとう!」
「ふふ、お泊まりしたんだってね?浅見が興奮気味に連絡してきたよ。どうだった?」
「あ、えっと楽しかった…!ずっといたいなって思ったけど、そうも言ってられないから…。寂しくなっちゃうね」
「仕方ないよね、僕たちにはどうする事も出来ないし」
「そうだよね…」
「ほらほら、落ち込まない!その為のメッセージカードでしょ?僕も手伝うからとびきりの作るよ!」
「う、うん!ありがとう、南くん」
しばらくすると材料が届き、と言うか親衛隊の人がまとめて届けてくれた。ありがとうございます。
僕の無茶な構想も手伝ってもらいながら段々と形になっていく。
「どう?上手くいきそう?」
「うん、あとはこれをこうして…、出来た!」
「うわあ、凄いね?」
「る、類…、喜んでくれるかな?」
「喜んでくれるに決まってるよ、那月くんが作ったものなんだから」
「だといいなあ…」
出来上がったものは所謂飛び出すメッセージカード。
左には二人で撮った写真を貼り、右にはメッセージを書く欄を作った。
思い付いた時はちょっと子供っぽいかも、と思ったが作ってみると圧巻だった。
(あとは、メッセージを書き込むだけ…。これを渡してしまったら僕たちの関係は終わっちゃうんだよなあ)
「那月くん?」
「あ、えっと、手伝ってくれてありがとう。いつもごめんね」
「ううん、大丈夫だよ。浅見じゃなくて僕に声かけてくれて嬉しかったし」
ふふっと笑った南はとても誇らしそうだった。
早くメッセージ書いてきな、そう言われメッセージカードを大事に抱えて部屋へと戻る。
何を書こうか、何を伝えようか。
僕で本当によかったのか、最後までそう思ってしまうけれど類と過ごせてとても楽しかったし幸せだった。
「ふふ、ふ…、うっ…うう…」
ああ、胸がとても苦しい。
類、るい…。
僕はあなたのために、なにか出来ていたかなあ?
グズグズと止まらない涙をひたすら拭う。
「……伊奈瀬くん?」
突然誰かに呼ばれて顔を上げる、そこに居たのは――




