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ep.30


――登校再開日



「ど、どうしよう…。緊張してきた…」

「なっちゃん!大丈夫だから!俺がついてるから、ね?」

「そうだよね、みんな居るもんね…」

「そ!だからリラックス!」

「う、うん…」


ピンポーン


「あ、来たかな。はいはーい!」

「浅見うるさい、那月くんは?」

「居るよ、なっちゃーん行くよ」

「あ、はーい」

「那月おはよ」

「那月くんおはよう」

「入江くん、南くんおはよう」

「大丈夫か?緊張してんじゃねえの?」

「す、少し…?」


そう言いながら胸元をキュッと握りしめる。


「僕たち三人が居るから大丈夫だよ、那月くん」

「ん、そうだよね」

「よかったー、俺今日朝練なくて」

「まあ入江が居なくても僕がちゃんと守ってあげるからね」

「南ひどっ」

「ふふ」

「じゃあ、行こっか!」

「うん!」



ずっと部屋にこもっていたので外へ出るのは久しぶりだった。

校舎へ向かう生徒たちでざわざわした空気を浴びながら別の意味でドキドキしていた。



(大丈夫、大丈夫…)



「ちゃん? っちゃん!――なっちゃん! 」

「え、あ…、え?」

「なっちゃん大丈夫?」

「那月くん少し顔色悪いよ?」

「那月無理してないか?やっぱりやめとくか?」

「あ、ごめ…。大丈夫、ちょっと考えごとしてて」

「そう?ならいいんだけど…」

「那月くんしんどかったらすぐに言ってね?」

「うん、分かった。ありがとう」



三人のこと心配させちゃった、気を付けないと。

みんなが居てくれるから、大丈夫。



――教室前



「だ、大丈夫…かな…」

「緊張してる?」

「すっごい…」

「まあまあ、なっちゃんなら大丈夫だよ」

「那月ー、俺らが居るんだから心配すんな。ほら、行くぞ」

「うう…」


教室前でもだもだしていると後ろから声をかけられた。


「なーにやってんだお前ら」

「あ、まちやん!」

「誰がまちやんだ、先生と呼べ」

「せ、先生あの…」

「おお、伊奈瀬か。来れたんだなよしよし」


そう言って頭を撫でられ、初日のときを思い出した。


「先生、那月くんを撫でるのやめてください。僕が撫でてあげるので」

「なんだよ南、嫉妬か〜?かっこ悪いぞ〜」

「なっ!違いますよ、那月くんは先生みたいなゆるい人には似合わないだけです」

「でもこいつはそう思ってないみたいだけど?」

「ふふふ、担任×生徒…、うまい!」

「チッ…、浅見…」

「まちやん那月が今日来ること知らなかったのか?」

「ん?ああ、近いうちに行くとは風紀委員長から連絡来てたぞ」

「あの!色々すみませんでした…」


頭を下げるとまた撫でられる。


「気にすんな〜、無事で何より」

「あ、ありがとうございます」

「よしよし」

「先生いい加減撫でるのやめてください!ほら、那月くん教室入ろ」

「う、うん…」

「一緒に入るか?」

「まちやん一緒だと騒がしくなるんで嫌っす」

「ふふ、ふふふ…」

「はあ、僕がしっかりしなくちゃ」

「おい、俺も入れよろな」

「那月くんは僕が守るから安心してね」

「いや、だから俺も…」

「みんなありがとう」



そんなこんなで、みんなで教室へ入りクラスメイトから挨拶をされどうしたのか聞かれるかと思ってたが、先生が体調不良との説明をしてくれていたらしくみんなの心配してくれる声が多かった。



(大丈夫、だよね…)


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