帝国軍総出撃 ― 火山道への大行軍
〈帝国南境・ヴァーミリオン火山帯〉
陽炎ゆらめく地平に、赤銅色の軍旗がずらりと立ち並ぶ。
帝国軍第二・第四・第七親衛部隊を中心に、二千の兵が隊列を成していた。
前方には――
ノエル(=レオン)一行がすでに“先頭陣”として配置されていた。
帝国使節筆頭ライゼンが軍馬を降り、ノエルの前へ歩み出る。
「……ノエル殿。
帝国軍は予定どおり、あなた方の後方から“援軍として”進む。
最前線は――あなた方《第一突入隊》に任せる。」
ミュゼ・ファランカも横で頷く。
「前線に影が大量発生した場合、帝国兵の損耗は避けられない。
あなた方の戦闘力が必要だわ。」
ノエルは頷き、静かに応じる。
「後ろは任せた。
前は――俺たちで開く。」
クラリスが剣に手を添えつつ微笑む。
「旦那様の進む道を、誰にも遮らせません。」
イリナが星槍を肩に乗せて笑う。
「前はウチらで全部ぶち抜くヨ!!
帝国軍は後からゆっくり来なよ!」
カイル 「(いや、もう少し言い方を……)」
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ライゼンは全軍に向けて声を張り上げた。
「帝国軍、全隊――進軍を開始する!
前衛は《ノエル隊》!
その後方二百メートルを維持しつつ、影の乱流に備えよ!」
兵士たち 「オオオオオ!!」
アリアは魔導地図を見ながら説明する。
「“炎の聖樹イグニア”までは標高差の激しい火山道。
瘴気の濃度も一定じゃないわ。
地脈の暴発が近い……気をつけてね。」
セリオは既に震えている。
「ぼ、ボク……“火山道”って言葉だけで胃が3回ひっくり返りましたぁ……!」
イリナ 「だいじょーぶ! 影より火山の方がかわいいって!」
クラリス 「イリナさん……火山を擬人化しないでくださいません?」
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ドオオォォン――ッ!
帝国軍の号砲が鳴り響いた。
ノエル一行は最前列で火山道へ踏み出す。
その背後、帝国兵の隊列が赤い砂煙を巻き上げながら続く。
ライゼンが副官に指示を飛ばす。
「第一・第二魔導分隊、ノエル隊の動線に合わせて火除け障壁を維持!
後方砲兵は距離を保ちながら進め!」
ミュゼは魔導計器を読み、
「瘴気濃度……上昇。
想定より早い。
“影核”の干渉が強まっているわ。」
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ノエルが声を発した。
「……来るぞ。前方瘴気波形が乱れた。」
セリオが絶叫。
「ひ、ひぃぃ!!
嫌な気配が……何十体もこっちに来てるでっすぅ!!」
アリアが解析の光を瞳に宿す。
「前方三百……四百……っ!
地中からも瘴気上昇!
――影の群れが這い上がってくるわ!」
イリナが笑った。
「火山道オープニングは、影の大行進ってワケだね!
レオン様いきますよ!」
クラリスも剣を構える。
「旦那様、道を切り開きましょう。」
ノエルは前を見据え、
「行くぞ。
――最前は俺たちで受ける。」
そして第一突入隊・ノエル一行が、
燃える大地の最前線へと踏み込んだ。
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