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不死王レオンとアルヴィス王国物語  作者: スガヒロ
第三章

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帝都ヴァルハイド・夜の食堂

〈帝国首都ヴァルハイド〉

火山風が吹き下ろす夜でも街は明るく、赤い灯りが揺らめいていた。


ミュリオは重い足を引きずり、ようやく一軒の食堂に入る。


「……疲れた。飯……とにかく飯……」


火の国特有の香辛料と焼き肉の匂いが空腹を刺激する。


席に腰を下ろし、スープを頼んだ瞬間――


「ミュリオ?」


その声に、肩が跳ねた。


振り返ると、金の瞳が静かにこちらを見つめていた。


アリア・フェンリス。


「アリア……久しぶりだな。」


アリアは頷き、ため息をつく。


「あなた、来ると思っていたわ。

 影の黒炎を解析できる錬金術師なんて、限られているもの。」


ミュリオは苦く笑う。


「まぁ……そういうこと。」



---


アリアと同じ席で食事をしていた数名が振り向く。


淡い微笑を浮かべた女性――クラリス。


「アリアさんのお知り合い……ということでしょうか?」


優しげな青年――**レオン(ノエル)**が穏やかに会釈する。


「はじめまして。私はノエル。絵を描きながら旅をしている。」


そのすぐ横で、椅子を逆向きに座って肘をかけている少女――イリナ。


「おー、はじめましてミュリオ!

 アタシはイリナ! 七星騎士団の槍担当!……元気担当でもある!」


ミュリオ「うわ、テンション高いなこの人!?」


イリナ「褒め言葉ってことでOK!」


セリオは湯気の出るお茶を抱えながらお辞儀した。


「ぼ、僕はセリオ・カーヴァインです……! あの、よろしくお願いします……!」


カイルは控えめに会釈。


「カイル・ヴァン・ハルド。……イリナ師匠の弟子です。」


ミュリオはポカンと口を開いた。


「……すげぇメンツと一緒に食ってたな、アリア。」


アリアは淡々と返す。


「ええ。これから“炎の聖樹イグニア”へ向かう仲間たちよ。」


ミュリオの手が止まる。


「……ってことは。」


レオンが静かにうなずく。


「“影の根”は次、炎を侵す。」


ミュリオは息を吐き、真剣な目になる。


「水の聖樹ブルーリヴァーで――俺たちは一度、負けかけた。

 影の黒炎は、普通の武器じゃ防げない。

 解析の結果、あの炎は“生命波長の反転燃焼”だ。」


アリアは席に手を置く。


「つまり、対抗するには――」


ミュリオ「“清浄のセラ・フレア”の再現が必要だ。

 ……俺が来た理由、それ。」


クラリスが息をのむ。


「まさか……あなたが、その術を?」


ミュリオは軽く笑った。


「“完璧”じゃない。

 でも、応急処置ならできる。

 影に噛まれても、即死せずに済む程度にはな。」


イリナは拳を突き上げる。


「おー! そりゃ超・重要・参加メンバーじゃん!! 最高じゃんミュリオ!!」


ミュリオ「やめて! 肩バン禁止!!」


セリオ(小声) 「……仲間が増えた……心強いです……」


レオンはゆっくりと手を差し伸べた。


「共に来てくれるか。」


ミュリオはその手を、しっかり握った。


「レイブンさんも、きっとそうすると思うからな。」



---



翌朝。

帝国軍より招集の号鐘が鳴り響く。


火の聖樹イグニアを目指す旅路――

ここから始まる。

いつもありがとうございます。また明日更新します。次回、帝国南領・前線キャンプ「紅炎の壁

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