紅蓮の宮廷 — 皇女アメリアとの謁見
〈帝国首都ヴァルハイド〉
赤い石造りの城壁と、陽炎に揺らぐ黄金の尖塔。
その中心――炎を象徴する大宮殿〈クリムゾン・パレス〉。
ノエル一行と帝国使節団は、勝利報告と合同作戦協議のため、
皇室謁見の大広間へと招かれていた。
重厚な赤絨毯。
千の火灯が揺らめく天井。
そして玉座の階段を降りて立つ、一人の女性。
帝国第一皇女
アメリア・ヴァルハイド
白銀の髪を炎の紅で染めたような、鮮烈な美貌。
瞳には、鋭い知略の光と、燃えるような意思。
彼女はまっすぐノエルを見つめ、ゆっくりと歩み寄る。
> 「――あなたが“ノエル殿”ですね。」
ノエルは丁寧に礼を取る。
「帝国の地にて戦いの支援を許されたこと、感謝いたします。」
アメリアはその言葉を遮るように、彼の手を取った。
> 「礼など不要です。
あなたは……“あの戦場でただの人ではなかった”。」
クラリスの笑顔が固まる。
イリナは(わかりやすく)眉が跳ねる。
セリオ(小声) 「ひぃ……また火種ですぅ……」
アリア(察して胃を押さえる) 「また、です……」
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「ノエル殿。
エンクレイブを斃した、その力。
私は理解しています。」
彼女は声を落として囁く。
> 「――帝国は、英雄を求めています。」
ノエル「……英雄ではありません。私はただ、必要に応じて剣を振るっているだけです。」
アメリアは微笑する。
> 「それを“英雄”と呼ぶのです。」
クラリス、すぐ横から優雅に割り込む。
「申し訳ございません、皇女殿下。
旦那様は“旅の画家”でございますので。」
「……旦那様、ですか。」
アメリアの瞳がわずかに細くなる。
イリナ、にやりと前へ。
「うんうん! ノエル様はウチらの“仲間”なんで、
勝手に連れて行くのはムリだヨ、姫さん!」
アメリア、笑顔のまま微笑む。
> 「賑やかな方々ね。
――でも、私は“求めたものを手放さない主義”です。」
空気が、わずかに軋む。
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アメリアはライゼンに目配せし、
ライゼンは羊皮紙の封を解いた。
「明朝より――ノエル一行は、帝国軍第一炎兵団と同行し、
“炎の聖樹イグニア”にて合同封印調査を行う。
皇命です。」
イリナ「よーし!いよいよ本番じゃん!」
クラリス「旦那様、体調は十分に整えておかれますよう。」
セリオ「ぼく、いまから緊張で胃が……」
アメリアは、最後にもう一度だけノエルへ視線を向ける。
> 「ノエル殿。
あなたが何者であれ――
炎の聖樹で、真価を見せていただきます。」
ノエルは静かに頷いた。
「……見せよう。
影に抗う“意思”を。」
紅蓮の宮廷に、緋色の風が吹き抜ける。
そして――
次なる戦いは、聖樹の胎動する火山地帯へと幕を開ける。




