表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
加齢臭と転移する竜 (内容まとめ:おっさんが異世界に終活をしに行く話なのですが、なぜか『ほのぼの』と言われています)  作者: 黒長 二郎太
30章.ルルシアを助けに来た老人、その後

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

714/1032

30-28.ルルシアを助けに来た老人、その後(21) ガスパール第三の妻の存在

だんだんと、終活の時期が近付いてきます……

挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


仕切り直しで石の話に戻る。

「その、俺が探してる石は、竜のガスパールに貰ったものか?」


ガスパール(テリオス)は、あっさり答える。

「はい」


ああーー、なんてこった。筋書きが見えた気がする。

これが、物語の中だとすると、この流れだと、”俺が竜のガスパール”じゃないか?


俺は覚えていなかったが、いつの間にか、竜としての生を終え、この姿に、人間として生まれ変わったのかもしれない。

……普通、生まれ変わると、赤子になるか、若者になると思うのだ。


いや、まあ、俺も昔は若かったので、語弊があるが、問題は、

”なんで、こんな老人扱いされる年になって、ここにやってきたのか”だ。


人間として活躍するなら、この歳でここに戻ってこないだろう。


俺が”この世界の竜”から、”横浜で人間”として生まれ変わって、再びこの世界に戻ってきたとしたら?

俺が竜のガスパールで、自分の死期を悟って、何かのアイテムを、この人間のガスパールに託した。


その石を得ると、俺は何か力を取り戻す。


俺は、石は欲しくない気持ちでいっぱいになった。


俺の気持ちは沈んだが、ガスパールの話は続く。


「”大きな竜・ガスパール”が来たのは、地方の男子学校に居た時のことでした……」


……………………

※過去に投稿した部分と被るので、未読の方は 20-15.テリオス(1)参照

……………………


ガスパール、元はテリオスと名乗っていたこの男は、ろくに覚えていないほど幼少の頃、竜と会ったと言う。

そのとき、”再び竜と会う”ことと、”石”の話を聞いた。


そして、それから何年か後、実際に再び竜に会った。

その竜は、話が通じる相手を探していた。テリオスは、その竜と会話することに成功した。

ところが、その竜は、性別を気にしていた。その竜は女を探していたのだ。

男では寿命が足りないから。

テリオスが、石の話を伝えると、竜は去っていった。


確かに、この話を聞くと、ガスパール(テリオス)の人生は竜の影響を受けている。

どうやら、子供の頃から、竜のことばかり考えていたようだ……


なぜ、そこまで竜に魅了されたのだろうか?

小さい頃、”竜に会った”と言っても誰も信じてくれないくらい、ほぼ伝説上の生き物だったのに、ガスパールは竜を待ち続け、そして、何故か、また会った。また、話をしているのだ。


ところが、俺が真面目に聞いているのに、ガスパールは、いきなり妙なことを言い出す。


「ラグベルは美しかった」


「は?」


ラグベルは美しかったじゃねーーよ!!!!

石の話じゃねーのかよ!!

俺は全力で突っ込みを入れた、俺の心の中で。


「ラグベルは、私にとって、特別だったのです」


ラグベルって誰だよ。俺の知らない名前出しやがって!!!!

俺がそんなことを考えていると、ガスパールは気付いたようだ。


「大事な話ですから。石を持ってきたのは竜ではありませんでした」


ラグベルの容姿より、そっちを先に話せよ!!と思った。


「そのラグベルが石を届けに来た?」

「はい。私ははじめ、ガッカリしました。竜が持ってくると思っていたので」


美しかったのにガッカリ?


「人間が持ってきてガッカリした?」

「ラグベルは、初対面の時はあまり良い印象は無くて……まあその、あまり良い印象では無かったのです」


…………


ガスパールの言うことは、あまり意味が分からなかった。

ラグベルに好意を持っていたように聞こえるのに、はじめは良い印象ではない。

はじめは事務的だったのに、だんだん打ち解けたとか?


ああ、わかった。

定番のツンデレキャラをガスパールが知らなかったから、最初の印象悪くてギャップでやられたんだな。

それは、物語では割と定番なのだが。”ギャップ萌え”という現象だ。


※ぜんぜん違います。”20-15.テリオス(1)”参照。

 なお、テリオスが後に改名したのが現在のガスパールです。


まあ、とりあえず、石を持つ運命は、ガスパールにとっては幸せなことだったようだ。


石のせいで不幸になったとか言われたら、俺は残念な気持ちでいっぱいになってしまって、目的を果たせなくなる気がするから、歓迎してもらえる仕様になっているのだろう。


俺の心の弱さに対応した難易度設定で助かる。


ふと横を見ると、ルルが眠そうにしている。

そういや、今何時か分からないけど、いい加減遅くないか?


「ルル、寝なくて良いのか?」


「ルルシアはそろそろ寝た方が良い。この方は明日も居るから」

「ほんと?」

ルルは、明日も居ると言う部分が聞きたかったようだ。


なんか勝手に決められてしまったが、酔っ払って帰るのも大変そうなので、こう言う。

「まあ、今日は泊っていくよ」


「うん。わかった。おやすみなさい」

「おやすみ。うるさかったらごめんな」


ルルは、俺が勝手に帰らないように見張っていたのだと思う。

小遣いをあげたわけでも無いのに、ずいぶんと慕って……小遣いか……小遣いくらいあげたいが、俺は金持ってない。

ぐふ、俺はお子様にあげる小遣い程度も持っていない男なのだ。


ルルから見ると俺は命の恩人ってことになってるけど、それ以上の好意を感じる。

竜とか神様は、ここでは憧れの対象なのだろうか?


ルルが眠そうに、とぼとぼ隣の部屋に行くが、ガスパールは、あまり気にせず話を進める。


「その石は、カタイヤの手に渡り、カタイヤを妻にしなければならなくなりました」


また新たな妻が出た。カタイヤって嫁も居るのか。

ここの男は何人も妻がいることがあるので、妻が何人で、子供が何人居るのか覚えるのが大変なのだ。

俺は他人の家族構成を覚えるのが、すごく苦手なのだ。


----


”妻?”

ルルシアはベッドのある部屋に行こうとして部屋を後にしたが、

去り際に凄い秘密を聞いてしまった。

ルルシアの知らない妻が出てきた。


父、ガスパールには、2人の妻が居る。

ルルシアの母とテリシアの母だ。だが、さらにもう1人居るのだ。


ルルシアは、”ラグベル”は誰だかは知らなかったが、名前は聞いたことがあった。

だが、”カタイヤ”の名ははじめて聞いた。しかも妻だと言う。


ルルが生まれるより前のことだ。

妻が居るなら、ルルにはお姉さんかお兄さんが居るかもしれない。



……………………

……………………


「私は、少しの間、ランデルに滞在しました。女の格好で過ごしました」


酔っ払っているのか、ガスパールはよく話す。

でも仕方が無い。ガスパールがこうして、いろいろ話せるのは俺が相手だからで、今までは誰にも話せない秘密を一人で抱え込んでいたのだ。


なぜ女の格好で過ごしたのだろう?


酔いのせいか、カタイヤに対しての感情も、わかりにくい。

カタイヤとカヤハルとカタリナが居る。

俺は人の名前を覚えるのが苦手なので、誰がどうで、誰が何したと話を聞いてもよくわからない。


「でも、カタイヤは同志でもあり……カタイヤも、あなたが訪れるのを待っています。

 できれば、会ってもらえないでしょうか」


「カタイヤが俺を待ってる?」


でも、俺はそこに行かずに帰るつもりなんだが。


「あんな女ですが、竜と会うことに関しては真剣。私の同志なのです。

 できれば、上の子にも会ってやってください」


あんな女って、どんなだよ。

「族長の女が、カタイヤなんだよな?」


「そうです。族長。乱暴で強引で狡猾。

 でも約束は守る。そんな女でした。

 でも、話を真剣に聞いてくれたし、優しいところもありました。

 立場上、ああするしか無かったのでしょう」


さっぱりわからないが、立場上身動きが取れず、強引だけど、約束は守る。

守れる約束しかしないから、強引だったり狡猾だったりするのだろう。

根は良いやつ……やっぱ、このガスパール(テリオス)は、ツンデレ系に弱いのではないだろうか?


とはいえ、そもそも、カタイヤが待ってるのは竜だと思うのだ。


「この姿で竜が来たって思うのか?」

「わかりませんが、恐らく」


わからないのかよ! と突っ込みを入れるが、俺もわからないんじゃないかと思っているのだ。

竜と会うのが目的なのに、俺が行って、”ども、俺が竜が人になった神様です!”とか言えば良いのか?

その場で殺されそうだよな……俺が、そのくらいで死ぬかわからないけど。


何故か俺は、あまり、人間相手に死ぬようなことは無いような気がしている。


「で、子供の名前は? やっぱりテラなのか?」

「 いえ、外国なので、こことは別の名で呼ばれているでしょう。

 女だったらラハスイスと呼ばれているかもしれません」


名前は知らないけど、推測できる?

「ラハスイス。わかった。男だったら?」

「わかりません」


カタイヤの娘がラハスイス?

ガスパールに関係する名前なのか?

男だと名前不明か。どうやって探せば良いのだろうか?

男は短命だと言うが、ガスパールの息子なら、そんなに年取ってないよな?


まだ考え事が終わって無いのにガスパールが話を続ける。


「あのとき、私が石を無くさなければ、ラグベルを失わずに済んだのです……」


……………………

……………………


※”28-14.トルテラ帰還カウントダウン(14)カヤハルの失敗とテリオスとカタイヤの遭遇”

あたりを読んでください。


……………………

……………………


ラグベルが居た期間は短かったようだ。

外の世界に連れ出してくれる大人の女性は、若き日のガスパール(テリオス)には眩しく見えたのだろう。

ただ、ラグベルが貧乳だったせいで、ガスパール(テリオス)は、極度の貧乳好きになってしまったようだが……この世界の男は、デフォルトで貧乳が好きなのだろうか?


俺は、貧乳好きだと思われるのが嫌だったような記憶がある。


正直なところ、大小はあまり大きな問題では無いように思う。

小さくても、母乳が出るなら問題無いと思う。もしかしたら、大きくないと出が悪いのだろうか?

だとしたら、子を育てるうえで、胸の大きさは大きな問題になる。


とは言え、胸の大きさで相手を選ぶかと言うと、そんなの大きな影響あるだろうか?

俺は貧乳好きだと思われることが嫌だった記憶がある。

そもそも俺に妻は居ないと思う。

誰の乳がどんなサイズであろうと、俺にはあまり関係ない……


カタイヤは直接関与していないかもしれないけれど、ガスパールにとってはラグベルの仇。


で、カタリナに会いに行ったら、本当のカタリナはカタイヤの方だった。

しかもどうやら巨乳っぽい。

大好きな貧乳女の仇が巨乳だったら、巨乳嫌いになる気持ちもわからなくはないが。


それはそうと、俺は元から人を覚えるのが苦手だ。しかも名前だけ聞いてもさっぱりピンとこない。

その上酒を飲んでいるのだ。

これ絶対、明日覚えてないと思う。俺は名前覚えるの苦手なんだよ!!

たぶん俺は、明日になったら、『ガスパールは貧乳好きなのに、外国の妻は巨乳だった』ことしか覚えてないと思う。


誰だかが貧乳で、誰だかが巨乳。確か、ツンデレも居たはずだ。

……ぬぅ。

俺は、潔く、名前と乳の大きさを覚えることは諦めた。


ガスパールには3人の妻と3人の子供が居る。ガスパールは貧乳が好きだが、巨乳の妻も存在する。

明日、どこまで覚えていられるか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ