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越後の散歩道から、あなたへ送る四季の言葉。  作者: あっちゅ寝太郎


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【第1話】日常のきらめきと、小さな命のカルテット

「小説家になろう」にお集まりの皆さん、こんにちは。あっちゅ寝太郎です。

皆さんは最近、いつもの散歩道で、ふと足を止めたことはありますか?

忙しい日々の合間、ただの通り道だと思っていた場所に、実はちいさなドラマやユーモアがぎっしり詰まっている。そんなことに気づくと、いつもの景色がガラリと変わって見えるものです。

今回は、私の散歩道で出会った、ちいさな命たちの物語をお届けします。

ある日の昼下がり、少し汗ばむような坂道を歩いていると、先客がおりました。

「坂 道 に し お か ら と ん ぼ 羽 や す み」

透き通った羽をきらめかせて、ちょこんと石の上に留まるしおからとんぼ。

彼らにとってみれば、この何気ない坂道も、長い旅の途中の立派な宿場町なのかもしれません。しばしの休息を邪魔しないよう、そっと横を通り抜けます。

さらに歩みを進めると、今度は賑やかな足音が聞こえてきました。

「散 歩 道 鳩 こ つ こ つ と み ど り 弾 く」

鳩が地面の何かを、こつこつ、こつこつと突っついている。

そのユーモラスな一突きごとに、まわりの眩しい新緑や青葉が、まるで光の粒になってパチンと弾け飛ぶような、そんな瑞々しい躍動感がそこにはありました。

ふと見上げれば、今度は頭の上が騒がしい。

「青 空 に 雀 3 匹 カ ル テ ッ ト」

見上げると、電線に雀が3匹。ちゅんちゅん、ちゅちゅんと楽しそうに囀り合っている。

……おや?3匹なのに「カルテット(四重奏)」?

そう、あとの一人は、澄み渡った見事な青空そのものか。あるいは、それを見上げてにやにやしている、私自身だったのかもしれません。

さて、これだけ歩けば、お腹もすくというものです。

川辺のベンチに腰を下ろし、持参したおにぎりを頬張る。これがまた、最高の贅沢。

「口 元 の 川 辺 で 探 る 白 い 粒」

川のせせらぎを聞きながら、口元へと運ぶ、白く輝くお米の粒。

この豊かな川の流れが、あの美味しいお米を育んだのだなぁ……なんて、しみじみと考えながら、大きな口で最後の一口をモグモグと。

一息ついて、ふぅと「ひと休み」です。

「ひと休み 頬に残るは 白い粒」

あぁ、やってしまいました。

美味さのあまり夢中で頬張ったせいで、口元というか、頬のあたりに「白い粒」がついたままだった。

川の水面に映った自分の間抜けな顔を見て、思わず苦笑いです。

でも、そんな失敗も含めて、なんとも愛おしい日常の一コマ。

皆さんも、いつもの道を歩くときは、ちょっとだけ耳を澄まし、目を凝らしてみてください。

ちいさな雀の指揮者が、あなたをカルテットのメンバーに誘うために、待っているかもしれませんよ。

(第2話へ続く)

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