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:散歩道のちいさな劇場
:いつもの散歩道が、ある日を境に特別な舞台に変わることがある。ただ足元を眺めて歩くだけの道。そこに、ちいさな役者たちが現れる。「 散歩道 雀が紡ぐ 紙芝居 」チュンチュンと賑やかなおしゃべり。あちこちへ飛び跳ねる雀たちの動き。それはまるで、めくるめく紙芝居の物語のよう。季節は進み、新緑の風が吹き抜ける。「 薫風に こ鴨をつれて 川遊び 」親カモの後ろを、一生懸命についていく子カモたち。キラキラと輝く水面を、のびのびと楽しんでいる。やがて空が低くなり、しっとりとした季節が訪れる。「 垂れる雲 水無月きたり 蛙鳴く 」今にも雨が降り出しそうな重い雲。けれど、地上の蛙たちはそれを歓迎するように声を響かせる。肌寒い雨の日。「 梅雨寒の 顔赤らめて 半ズボン 」寒さなんて吹き飛ばすように、元気に歩く子供の体温。そんな雨の日の足元で、ドシッと構える主がいる。「 あま蛙 油断めさるな 荒法師 」葉っぱの上でじっと一点を見つめるアマガエル。その武骨な姿は、まるで命をかけて生きる孤高の武者のようだ。身近な自然が見せてくれる、終わらない物語。明日はどんな役者に出会えるだろうか。(終)




