オオバコと背比べ、そして日暮れの旅路 ——2回のお散歩で見つけた五・七・五——
オオバコと背比べ、そして日暮れの旅路 ——2回のお散歩で見つけた五・七・五——今日は天気が良く、心地よい風に誘われて、一日に2回も散歩へ出かけてしまいました。歩数計の数字が増えるたびに、頭のなかで古い記憶や目の前の景色がぽろぽろと心地よくほどけ、たくさんの俳句が生まれてくれた一日です。お耳汚しではございますが、ここに一筆啓上申し上げます。まずは、足元の草むらで見つけた懐かしい思い出から。…「 故郷の オオバコ抜きて くさ相撲 」…子供の頃、時間を忘れて友達と夢中になったあの遊び。指先を泥だらけにしながら、一番強そうな茎を選んでいたあの頃の土の匂いが、ふっと鼻をくすぐったような気がしました。そんな郷愁に浸りながら歩みを進めると、今度はなんとも微笑ましい、愛らしい光景に出会います。……「 背比べ 何れが勝る 巴菜と花 」…愛しい巴菜ちゃんと、道端に咲く花。どちらの背が高いかと一所懸命に並ぶ姿の、なんと愛おしいことか。自然の生命力と、子供の健やかな成長が重なる、あたたかなひとときでした。しかし、陽が落ちるのは早いものです。2回目の散歩の帰り道、すっかり周囲が暗くなった頃には、昼間の賑やかさが嘘のような静けさに包まれました。…「 夜が暮れて 友無き顔の 一人旅 」…街灯がぽつりぽつりと灯るなか、ふと訪れる旅人のような孤独感。かつて共に遊んだ友の顔や、遠く離れた大切な人に想いを馳せながら、夜の静寂をひとりで踏みしめて歩く。そんな、少しセンチメンタルな一歩で、今日のお散歩は幕を閉じました。日常のなかに転がっている小さな宝物を、五・七・五という言葉の籠にそっと集める。そんな散歩の愉しみを、改めて実感した贅沢な一日でした。お読みいただき、ありがとうございました。




