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7話 少女霊


「はい。了解しました。」


俺はそういうと、右腰につけたポーチからお札を数枚取り出した。お札を使わなくても、十分に霊を祓うことはできるのだが、霊が悪霊を超えて、理性のない人ではないものになっていた場合に、即座に対応できるという理由がある。


「お弟子さんだけで大丈夫っすか…?」


松中さんが不安そうに言った。


「こう見えてうちの幽は、他の霊媒師よりも、何倍も優秀なのですよ。」


師匠がそう言った。俺は内心めちゃくちゃ嬉しかった。俺は階段を登り始めた。2階に着くと、俺は右の突き当たりの部屋に視線を向ける。そこからは、あまり良くないものを感じる。そして俺は部屋の前に立ち、インターホンを鳴らす。


反応は無い、俺はドアノブを回してみた。部屋は空いていた。だいぶ精神を疲弊させられているようだ。中に入り、電気の付いていない。廊下を歩き、リビングへいく。そこには、うずくまり、震えている男がいた。


その男の後ろには、かろうじて人の形をした。悪霊がついていた。悪霊はこちらをゆっくりと振り返った。その顔は、目と口が真っ黒な穴になっていた。


「…る…ない」


というと、立ち上がりこちらに向かって来た。おれは、封の札を悪霊に飛ばした。すると悪霊は、苦しそうな声をあげ、動きを止める。


封の札は、霊の力を抑えて動きを止める効果がある。俺は、ゆっくりと悪霊に近づくと


「おいお前、その男を解放してやれ、そいつにはお前を救う力はないよ」


「……さ…い」


許さないという霊の気持ちが伝わってくる。この霊は、医療ミスで亡くなってしまった少女の霊だ。彼女の過去が俺の頭に流れ込んできた。


「そうか、大変だったな。」


俺はそういうと、ゆっくりと浄化の経を唱えた。すると、真っ黒なオーラに囲まれて悍ましい見た目だった霊は、少しずつ黒いオーラが消えて、悲しい表情をした少女が姿を表した。


「ままに会いたいよぉ…もっと一緒にいたかったよぉ…」


そういうと少女は、涙を流した。そうだまだ10歳の少女だった彼女には、すごくやるせない気持ちになるだろう。


「不安だろう。悲しいだろう。だが、俺が成仏させてやる。」


この子は。何も悪く無い、俺がしっかりと成仏させてやる。そうして俺は、成仏させるための経を唱えた。いつもより霊力を多めに練った。

10分ほど唱えると、少女は成仏していた。


リビングには、松中さんの友人と思われる人が健やかな顔でねていた。これで依頼は終わっだ。


俺がアパートの外へ出ると、師匠と松中さんが待っていた。


「終わりました。」


そういと、松中さんはその場に座り込んだ。


「幽、お疲れ様。また成長しましたね」


そういうと師匠は俺の頭を撫でながら微笑んだ。師匠俺が女になってから良く頭を撫でるな…身長が縮んだからかな?


そのあとは、依頼料を松中さんからもらい。お礼をずっと言われて。やっとの思いで事務所に帰ってきた。時計を見るとちょうど12時になっていた。


「昼ですね師匠…」


「そうだね幽、今日は、幽も頑張ったことだし、回転寿司でもいきますか!」


「回転寿司行きます!!!師匠大好き!」


そう言って師匠に抱きつくと、師匠は恥ずかしそうな頬をかきながら右を向き。


「ははは…」


照れ臭そうに笑った。照れてんのかな?笑


「おい!我にもちゃんと買ってくるのだぞ!」


横からポチが尻尾を振りながらそう言った。


「ほーい!ポチにはサーモンとマグロ買ってくるからねー!」


そう言って俺たちは、回転寿司へと向かった。

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