8話 コックリさん①
昔からある怪談や七不思議というものはなんとも厄介なものだ。黒板に文字を書きながら雑学を語り続ける先生をぼーっと眺めながら、心の中で呟く。
全く、学生というものは怪談、心霊、七不思議とやらが大好きだ。見えるこちら側からしたらいい迷惑だ。そもそも七不思議や都市伝説は、それを信じている人たちの思いの結晶のようなものだ。
なので、有名なものはそれなりに強力なものが宿っている。今も俺の目の前に座っている。女子生徒に、よくないものがついている。
俺は昼休みを利用して、その子のカバンの中にお札を仕込む。あの程度の霊ならば、これだけで祓うことができる。
「はぁ…」
俺がため息をつくにはちゃんと理由がある。それは最近あまりにも校内に霊がいるからだ。害のないものならいいのだが、そうじゃないものが多い。帰ったら師匠に相談でもしてみるかな。
学校が終わり、俺はそそくさと荷物をまとめ、事務所に向かう。階段を登り、ドアを開けると珈琲の良い香りがした。喋るポメラニアンことポチはもうすっかりここの生活に慣れており、ソファーで寝ている。
俺は部屋の奥の部屋に入り荷物を置き、師匠に事情を話した。
師匠「なるほどね。まだ弱い霊しか呼んでないからいいけど、悪霊を呼んでしまったら大変なことになるね。学校に結界を張るのも一つの手なんだけど、手間がかかりすぎるし…」
師匠はそう言い、腕を組む。
ピーンポーン。
その時、インターホンが鳴った。俺が出ようとしたら師匠が立ち上がり僕が行くよと言った。インターホンが映し出すものを見て俺は血の気が引いた。
俺の学校の制服だからだ。俺は急いで荷物を置いた部屋に戻り、バックの中から洋服を引っ張り出し、急いで着た。
事務所の扉が開くと同時に、何事もなかったように、部屋に戻り、二人の依頼人を見る。
やはり、同じ学校だが、一つ学年は上のようだ。胸につけているバッチがそう物語っている。二人はひどく疲れた顔をしている。
紅茶を用意して師匠の隣に座る。
「あの。ここって霊とかから助けてくれるんですか?」
そう、ポニーテールの女の子が言った。
「うん、私は心霊を専門に仕事をしてるからね。見たところ、変な儀式とか何かしたでしょう」
師匠がそういうと、二人は驚いた顔をした。それはそうだ。依頼内容を言う前から、自分出しがしたことをあてられたからだ。
「は、はい私たちは学校で流行っているコックリさんをしたのですが、それから変なことが度々起こるようになったのです。しまいには、一人高熱を出して寝込んでしまったのです。数日で熱が下がれば普通の熱だと思えたのですが、もう1週間以上熱が下がらないのです。」
そういう女の子は震えている。怯えている彼女たちには申し訳ないが、彼女たちからは霊の気配をすごく感じる。呪いに近い何か…
「あなたたちには、悪霊の呪いがかかっています。呪いというのは、糸のようなものでつながっているのですが、あなたたちの学校でコックリさんが流行っているせいで、糸がめちゃくちゃに絡まっている状態です。この状態になった呪いの解除はとても大変なのです。」
師匠がそういうと、ポニテとショートカットの女子たちは泣きそうな顔になる。そして師匠は人差し指を立て
「しかし、呪いの元である霊を成仏又は除霊をすると、呪いそのものがなくなるので、呪いにかかった人たちを全員助けることが出来ます。」
「本当ですか!」
「はい、本当です。まずはご連絡先と、お名前お聞ききてもいいですか?」
ポニーテールのこは相川 みさきというらしい。ショートカットのこは、佐藤 あゆというらしい。
今日は依頼人には、帰ってもらうことになった。何かあれば報告するということをお願いして。
事務所を出る依頼人に俺は声をかけた。
「待ってください、これを肌身離さず持っていてくださいね。」
そう言って渡したのは、俺が霊力を込めたお札だ。これを持っていれば霊から身を守れる。
相川さんと佐藤さんはありがとうとお礼を言いそのまま事務所を後にした。
気が向いたので更新!




