4話 カウンター
ガチャ、俺は事務所のドアを開けた。
「師匠、こんにちワン!」
そう言って入ると、師匠がポチとご飯を食べていた。
「やあ、幽ー。その身体にはなれたかい?」
「おい、小娘今は飯の時間だ!邪魔をするな」
ポチを無視して俺は続ける。
「今日は、一つお願い事しに参りました。」
「何かな?」
「今日は、女になったので必要な物を買おうと思うのですが、俺一人だと、多分持ちきれないので、師匠にお願いしにしたのです。」
そういうと、師匠は悩んだ顔をした。そう、師匠は買い物があまり好きではない。
しかし俺には、秘策がある。
「だ…だめですか?ウルウル」
俺は師匠前で上目遣い、甘い声、首傾げのコンボを繰り出した。
「よし!行こうか幽、よしポチ!急いで食べて準備をするぞ!」
「守とやら、お主はなんとも惨めなやつ…」
そういうと、ポチは、食べるスピードを上げた。
そう、師匠は女性に弱いのだ。俺は師匠が渋ることを見越して、道端の鏡で、この技を練習したのである。
師匠たちが準備を終わると、車に乗り込みお店へと車を走らせた。ふぅ車って便利だな。
お店に着くと俺は、師匠に買う物リストを見せた。
「たしかに、これは幽だけじゃ持てないね」
そう言うと、師匠は苦笑いをした。ちなみにポチは首輪付けられて散歩状態。
「クッソォ!この高貴な妖のわれが!こんな屈辱を受けるとわ!」
そう怒ってるポチを俺は可愛いなと思い頭を撫でる。
「くそ!触るでない!!」
と反抗しながらも撫でるのを避けないのは嫌じゃないってことかな?(笑)
ジャンプー、コンディショナーなど、あらかた日用品を買った俺たちは、洋服屋さんに着いた。
俺は、私服を3セットほど買おうと思っていた。
一つは、動きやすい、ボーイッシュなのを買った。二つ目は、雑誌で見た。服を買い。もう一つをどうするか。
横目で、師匠をみる。少しからかってやるか、
「師匠、師匠が服選んでください。」
そう言うと師匠はなんでだい?と反応に困ったように返した。
すると俺は少し身体を近づけて斜め下をみて、もじもじしながら
「師匠の色に、染めて欲しいからです…」
といいチラッと師匠の方を見ると、師匠はニヤッと笑うと、顔を近づけてきた。なんだか急に恥ずかしくなって目を逸らした。
すると師匠は俺の頭に手を置き撫でてきた。少し昔を思い出して、落ち着くなと思っていると。
「私は、こう見えて女性経験はあるのですよ。なのでからかうにはまだ早いですよ幽。」
そう言って師匠は、ヨユーの笑みを浮かべた。くそぉ!見事なカウンターを決められた!
「そうですね、じゃあ幽に似合いそうな服を選ぶとしますか。」
そう言うと、師匠は俺を見てニヤニヤした。あれ?嫌な予感?俺はしばらく、師匠の着せ替え人形になり、鏡で自分の姿を確認しようとすると、まって!と止められた。
当初三着だったつもりが、追加で師匠は二着買ってくれた。優しいな。
そのあと、師匠はどこかに電話をすると、俺とポチを車に乗せ、車を走らせた。どこだろな。




