第39話 ギャヒン!
「よっしゃー!勝ったぁぁぁ!!」
「今、ゴールしました!!2勝1敗でえぇぇ!拓也の勝利です!!」
・・・・・・ま、負けだと・・・?
・・・あの卑怯者の勝ちだと?
これは必死こいて抗議するに値するぞ。
今までゲームで怒るなんて恥ずかしいとか思ってたが・・・・これは・・・。
「おいゴラ!何負けそうだからってラストのコーナーでぶつかって来とんのじゃい!!」
「別に良いじゃねえか。ゲームで怒るなんて大人気ないぞ」
そんなのしっとるわ!
大体口元歪ませてそんな事言うんじゃねえ!!
尻蹴ったれ!!
「ギャヒン!何しやがるこの馬鹿勇が!!」
「うるせえ!!ズルする手前がわりぃんだよ!!それに、何で太郎はそれで『勝利です』とか言っちゃうん?」
「なんで太郎には物腰柔らか!!?」
「まあ、ルールでそれは言ってなかったしいいんじゃねえの?それくらいのイレギュラーは在った方が楽しいでしょ」
「チッ、それもそうか」
「だからなんで太郎の言葉は聞いて俺の言葉は聞かないの!?勝った俺へのあてつけか!!」
「違う。お前の言葉がウザかっただけだ」
そういうと、拓也は「ぬぁんだってえぇぇぇ!!!!」とあほ面さげて叫び始めた。
「五月蝿い!!公衆の面前だぞ!少しは迷惑考えろ!!」
知らなかったのか、と嘲笑しながら、うるさくする拓也を殴って叱る。
「・・・・すみませんでした」
涙目になりながら謝罪をしてきた拓也を太郎が嫌そうに慰める。
周りの迷惑を考えての仕方のない行動・・・・そう思っているのだろう。
大体、拓也は周りの事見なさすぎなんだよな。
「まあ、それはいいとして、そろそろ出ないか?思い返せば昼飯あんま食ってないから腹減ってんだ」
「そうだな。じゃあ、駅前にでも行くか?」
拓也がいきなり妙な提案をする。
「は?何でそんな遠い所?」
そう。駅は、最寄で徒歩約1時間30分。自転車で約30分なのだ。
「良いじゃん。おいしい所あるんだよ」
「そうなんだ。なんて名前?」
「覚えてないんだけど・・・確か、萌え何と「ちょっと待てええええぇぇぇぇ!!」」
第一声からこいつ・・・・萌えって・・萌えって・・・・
「太郎、却下だよな」
「そうだな、却下だ」
「ちょおおおおっと!!!何で最初っから全否定!!?」
だからうるせえっての!
「で、まずどんな店なんだそこは」
「名前から察しろよ」
察したから否定したんだよ。否定したいから確認してんだよ。何でそれがわかんねえんだよ。てか名前全てはしらねえよ。てめえも覚えてねえだろが。
「一言で言うとメイ「却下」ちょっ!!」
「さっきのファミレスで良いじゃん」
「そうだな。結局何処行ってもあんま変わりないしな」
「それは聞き捨てならん!!メイドカフェへ行けばかわいいメイドさんたちがお帰りなさいご主人様ぁって癒してくれるんだぞ!!」
「うん。五月蝿いから少し黙ろうか」
『ゴリッ』
「いだあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
やっちまった・・・拓也の頭蓋骨をゴリッて・・・・・。
・・・・・・・・テヘッ
「じゃあ行くかあ」
「おー」
それぞれ片手に拓也の服の袖を持ち、ズルズルと引きずりながらゲーセンを出て行く俺たちの姿はとてもシュールだったと思う。
―――世界の書
・・・勇のペンダント等、陰陽師の所持武器
霊媒体物質によってできている。魂を封印する事で、その魂に一番あった形になる事ができる。霊媒体物質は封印された魂の種類によって2つの形状に変化できる。
勇の場合、ペンダントに入った青龍がペンダントの状態と、青龍偃月刀を模した形の長刀になる。また、霊媒体物質で武器の形を先に作る場合の方が今は多い。




