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陰陽師のしごと  作者: 遼東
管狐
30/56

第30話 そしてドアを開けると

皆さん地震の被害大丈夫でしたか?

もしかしたらこの小説を読んでくださっていた方々のなかに地震による被害、中でも津波による被害を受け、亡くなってしまった方がいるかと思うと、とても胸が痛みます。

私、遼東は宮城県黒川郡に住んでおりまして、居住地区では震度は6弱か強を記録しました。

黒川郡は北部で無く、中部であり、内陸であるため大きな被害は出ませんでした。

私自身高校生という歳、身分より貯金は多くなく、寄付金などを出す事も難しいのですが、この様に小説を投稿する事で、それを皆様が読んでくださり、元気が付けば良いと思っています。

今一番に大切なのは思いやりの心よりも物資だという事はテレビ、ラジオで把握しておりますし、私のここに書いた事に対し、偽善だと思う方もいるかもしれませんが、そう思われても私自身反論できません。

ただ、力の無い私の精一杯の心を受け取ってもらえるとありがたいと思います。



では



8月4日 朝6時


今日は家に帰る日である。


なので、疲れてはいるが、何時もどおりの起床で、荷造りのため何時も以上に慌しい朝となっている。


俺がバックの中にこの別荘にあった書物を10冊くらい入れようとしているとき、だれかが戸を叩いた。


「おーい、入るぞ」


声やしゃべり方からして薫のようだ。


「どーぞ」


返事をするとすぐに中に入ってきてこんなことを聞いてきた。


「おじゃましまーす」


「そんな事言わんでもいいのに・・・。まあいいや。で、何用?」


「ああ、今日って何時ぐらいに帰るのかなって」


「ああ、それなら荷造りできたらすぐ行くぞ。お前はもう準備したか?」


「おう、ばっちりだ。しかしまだ朝だぞ、歩いて帰るのか?」


「ああ、そのつもりだが」


「ここから家まで20~30キロはあるぞ。それでも歩くのか?」


「・・・・どうせ見えないだろうし力使っていくか」


「めんどくさがりな奴め」


「うるさい。じゃあ今すぐ出るからな」


「分かった。葵をよんでくる」


ん?

何か引っ掛る。

日常的に行ってることで何か昨日忘れてたような・・・。




そうだ!!

こいつ昨日風呂入ってねえ!!


「薫!昨日風呂入ってねえだろ!出る前にシャワーでも浴びとけ」


薫がドアを閉めようとしたときそう聞くと。


「あーーー!!そーだった!!昨日何かし忘れたなーって感じはしたんだよ!なあ!!!俺臭ってたか!!?臭ってねえよな!!!??」


「臭ってはいないから早くシャワー浴びてしたくしろ」


そういうと、薫は黙りこくって肩を振るわせた。


「ほら、早く行けって」


「お・・・お・・」


お?


「俺やっぱり臭ってたのか~~!!!!???」


涙を目にためなが薫はそういった。

しかし何故そうなる?


そんな疑問を持ちながら先ほどの会話を思い返す。


そして気付いた。

俺が発した三つの文。それが全部シャワーを浴びることを催促している。


そこか!!!

薫の涙の原因は!!!!



そのあと薫をなだめるのに20分はかかった






じゃあ俺も玄関に行くか。


あ、管狐の契約封印してねえな。

起こさなきゃ。


「管狐。おい起きろ」


「ん、んん」


呻きながら管狐は起きる。


「管狐、お前何の武器になるか調べるけど・・うぉっ」


「何故俺は人間と共にいる!!」


「お前昨日のこと覚えてないのか?」


「昨日のこと?・・・・・スマン。人間を恨んでいた期間が長すぎて。今のは忘れてくれ」


「ああ。ところでさっきのいいか?」


「さっきの?・・・ああ、俺が何になるかということか。ということは俺も戦うことになるのか?」


「ああ、俺のパートナーが出てくるとき武器になれなくなってしまったからな。封印具が壊れてしまってな」


「あやつなら人間の姿のままでも最強ではないのか?」


「お前との戦いで霊力が存在を維持できる程度にしか残っていないんだよ」


「そうか。ところでどうやって調べるんだ?武器になるには封印具が関係するんだろ」


「サーチ式があるから。じゃあ始めるぞ」


札を出して式を発動する。


札を使用するのはイメージをより強くすることでより正確に測ることが出来るからである。補助式で札を使うのはこのようなサーチ式、式神作成式、通信式など限られている。

それに、通信式は札のいらない脳内で行うの奴もある。


「結果が出た。お前は炎を出す銃のようだ。じゃあ協会本部に拳銃を供給してもらうか」


「材質の合うものから変わるんじゃないのか?」


「どっちでもいいんだよ。こっちの方が楽だし完璧に材質が合うから確実なの」


「じゃあ俺は供給されてくるまでは?」


「札の中だな」


「じゃあ期限前に人間と仲良くなれというのは無理だぞ」


「そのときは人になってもらうさ。町でも歩けば人間にも慣れるさ」


「俺の姿は人には見えないんじゃ?」


「人化すると見えるようになるの。もともと人間に怪しまれず行動するためのものだからな」


「分かった。ではそのときは霊力の供給を頼むぞ」


その言葉が途切れると同時に玄関から呼ぶ声がした。

てか薫シャワー浴びるの早っ!!2分も経ってねえぞ!!


「ああ、じゃあ行くか。あいつらも呼んでるし」


「わかった」


そう言い、少し笑いながら玄関へ向かった。


そしてドアを開けると・・・・

















焼き尽くされた森を見て唖然としている葵と薫がいるのだった。




―――――世界の書

・・・妖怪

日本古来から信じられてきた生き物。普段は人間に見られないように姿を消しているか、人間の格好をしている。人間に友好的な者もあるし、そうでない者もある。主に陰陽師の力で人化するが、鬼や突然変異などでそう言う力を持った者、高位の者などは自分の力で人化できる物もいる。妖力を持ち、人をだましたり、喰らったり、呪ったり等多くの悪事を行う者が多い。


―――――理の書

・・・妖怪

妖怪は、日本で伝承される民間信仰において、人間の理解を超える奇怪で異常な現象や、あるいはそれらを起こす、不可思議な力を持つ非日常的な存在のこと。あやかしまたは物のもののけとも呼ばれる。妖怪には中国の者や日本の物と多々ある。



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