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全部バレました

「きゃあああああ!青春じゃないのよもう!だめ、動悸しちゃう!」


姐さんの声に、二人ともビクッとした。


――バッ


慌てて離れる。


「……っ」


ノエル、真っ赤。


ルーク、無言で視線逸らす。


「てかあんた、やるじゃないの。イケメンに大胆なこと」


「い、いつからいたんですか……!」


ノエル、顔を覆う。


「えー?あんたがイケメンにキスしてるとこから」


「やめてください!!」


その場にしゃがみ込みそうな勢い。


姐さんは満足そうに頷いてから、パンッと手を叩いた。


「はいはい、盛り上がってるとこ悪いけどね。なーんにも解決してないわよ」


一気に空気が戻る。


「まずイケメン。あの女、誰よ?」


即、指差し。


「そしてあんた」


ノエルにも指差し。


「無断外泊の件、謝罪しなさい」


一拍。


「あと私。魔物討伐けしかけた件、ごめんなさい」


ぺこっと頭を下げる。


そして即座に顔を上げる。


「さっ!イケメン!説明!」


ノエルと姐さんの視線が一斉にルークへ向く。


ルークは、深くため息をついた。


「……あの人は、昔世話になった人だよ」


短く。


「奴隷商に売られる前、一緒の屋敷にいた。飯分けてくれたりしてた。あの人は先に助けられて、今は旅してる」


沈黙。


姐さん、ぽかん。


「……は?」


一拍。


「それ早く言いなさいよ!!!!」


壁バン。


ルーク、無表情。


「聞かれなかったから」


ノエルの顔が、ぱっと明るくなる。


(……よかった)


完全に安心してる顔。


ルークが、その顔をじっと見る。


「……で?」


「え?」


一気に冷える空気。


「なんか言うことあるよな?」


「え?あー……ごめんなさい?」


軽い。


軽すぎる。


ルークの目、細くなる。


「なにが?」


圧。


「詳しく」


「え?ルーク怖い」


ノエル、助けを求めて姐さんを見る。


姐さん――無言で首を振る。


(逃げるな、の顔)


ルーク、黙って見てる。


逃げ場なし。


「……ルークと姐さんに、何も言わずに無断外泊してごめんなさい」


「あと」


即。


「え?まだある?」


「あるだろ」


一歩詰める。


「俺以外のやつに治癒魔法受けて、ごめんなさいは?」


「それまだ根に持ってるの!?」


「謝ってないよな?」


詰み。


ノエル、目泳ぐ。


「……ごめんなさい!!」


半ギレ気味のノエル。


ルーク、満足そうに小さく息を吐く。


姐さん、腕組んで頷く。


「うん、いいわね。反省会終了」


一拍。


にやっと笑う。


「……で?」


二人を見る。


「さっきの続きやる?私陰から見てるからどうぞ!」


「やりません!!!!」


ノエル即答、顔真っ赤。


ルーク、そっぽ向いたまま――ほんの少しだけ口元が緩んでいた。

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