第8章:王都の精算と希望の門
「了解しました、レオンさん。論理的に見て、感情に左右されない機械的な管理こそが、大規模な難民受け入れにおける混乱を最小限に抑える最適解ですわ」
ミレイユはお椀型の胸を自信に満ちた鼓動で波打たせ、空間に魔導回路を展開しました。彼女の指先が虚空を舞うたびに、防壁の傍らに巨大な魔導工房が構築され、次々と「難民管理ゴーレム」がロールアウトされていきます。
「難民、棄民、亡命者はすべて受け入れます。ただし、門を潜る際に不純な動機や武器の隠匿がないか、徹底的にスキャンさせていただきますわ」
生み出されたゴーレムたちは、一見すると無機質ですが、その動作は驚くほど洗練されています。列をなす難民たち一人ひとりに、清潔な衣服と最低限の食料、そして居住区への案内札を効率よく手渡していきます。
シオンもまた、巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を静かに上下させながら、ゴーレムたちの背後に立つ死霊たちに命じました。
「皆さま、ゴーレムたちの目となって、彼らの心に潜む影を見守りなさい。救いを求める者には安らぎを、偽りを持つ者には厳格な対処を」
レオンの決断により、北部の防壁は単なる拒絶の壁ではなく、行き場を失った人々にとっての「希望の門」へと変わりました。
「レオン様、ありがとうございます……! 捨てられた者たちを皆受け入れるなど、神殿の教え以上の慈悲でございます」
村長が涙を流して感謝する中、レオンは淡々と広がる難民キャンプの設営状況を見つめていました。
「慈悲じゃない。ただの整理整頓だ。無能な支配者が散らかした『人間』という名の資源を、本来あるべき場所に配置し直すだけだ」
ミレイユがお椀型の胸を誇らしげに膨らませ、レオンの隣で報告を続けます。
「現在、第一陣の受け入れを完了。ヴァレリアさんの商会とも連携し、適性のある者から順次、農地の開墾や魔導具の製造ラインへ配置を開始しています。これでこの地は、大陸最大の労働力と生産性を誇る拠点へと進化しますわ」
シオン ここの腐れ貴族は掃除は済んでるのか?
レオンの問いに、シオンは巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を痛ましげに、しかし決然と波打たせて一歩前に出ました。彼女の手元には、死霊たちが各地から集めてきた「罪の証跡」が綴られた魔導書が浮かんでいます。
「いいえ、レオン様。まだ表面を撫でたに過ぎませんわ。この地の腐れ貴族たちは、大聖堂が消滅した途端に自分たちの利権を守ろうと、隠し倉庫に食料を溜め込み、難民たちを奴隷として売り飛ばす算段を立てておりますの」
シオンは釣鐘型の胸を怒りで震わせながら、特定の座標を指し示しました。
「特にこの近辺を治めていたヴィスカス子爵。彼は聖教公国の犬として、村人から過酷な税を搾り取っていただけでなく、今この瞬間も、地下の私牢に罪なき人々を閉じ込めています。……わたくしの死霊たちが、その地下から漏れ出す悲鳴を捉えておりますわ」
ミレイユもお椀型の胸を鋭く上下させ、索敵結果を上書きします。
「論理的に見て、彼らはこの新秩序における最大の『不純物』です。先ほど設置したゴーレムたちの管理権限さえ、賄賂で書き換えようと画策しているログを傍受しましたわ。救いようのないゴミですね」
「がっはっは! レオン、難民を受け入れる前に、まずはその害虫どもを駆除しねえと、せっかくの食いもんが腐っちまうぜ!」
バルクが大槌を肩に担ぎ直し、エルザも「……掃除の時間はまだ終わっていないようね」と剣の柄に手をかけました。
レオンは冷徹な瞳で、ヴィスカス子爵の豪華な屋敷が聳える丘を見据えました。
「なるほど。掃除し忘れた角の埃か。シオン、案内しろ。徹底的に綺麗にするぞ」
「な、何奴だ! 私は子爵だぞ! 貴様らのような下民が……ひっ!」
豪華な調度品の陰で震えていたヴィスカス子爵でしたが、レオンの冷徹な一瞥を浴びた瞬間、言葉が喉に張り付きました。
「……掃除の邪魔だ。エルザ、セレス。資源に変えてくれ」
レオンの短い命が下ると同時に、エルザの銀光が一閃。子爵の首を音もなく撥ね飛ばしました。同時に、セレスが絶対零度の冷気を放ち、周囲にいた護衛の私兵たちを心臓ごと一瞬で凍りつかせ、粉砕。屋敷にいた腐れ貴族たちは、逃げる間もなく物言わぬ「肉塊(資源)」へと変わっていきました。
シオンは巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を静かに上下させながら死霊たちを放ち、彼らの魂を速やかに刈り取って浄化。未練や怨念がアンデッドとして残る隙を完全に潰しました。
「よし、死体になったな。……アイテムボックス」
レオンが指先を一振りすると、床に転がった子爵や私兵たちの死体は、次々と空間の裂け目へと吸い込まれていきました。生物のままでは拒絶するアイテムボックスも、レオンの手際よい「処理」によって単なる物質となった彼らなら、問題なく収容されていきます。
一行はそのまま、北部に新設された広大な開墾地へと転移しました。
「バルク、バルト。投入口を作れ」
「がっはっは! 待ってました! 穴掘りは任せな!」
バルクが地殻を豪快に割り、バルトが土壌を細かく粉砕して、地中深くまで続く巨大な投入孔を作り上げます。レオンがアイテムボックスを開放すると、収容されていた「原材料(腐れ貴族たちの死体)」がその孔へと一気に投入されました。
レオンはすかさず右手を孔へと向け、魔力を淡々と収束させます。
「ピュリフィケーションバレット」
放たれた浄化の光弾が地中で炸裂しました。不浄な死体に含まれる毒素、脂、そして私欲にまみれた魔力が、精密に制御された光の波動によって瞬時に分解・精製・浄化されていきます。フルバーストさせるまでもなく、レオンの通常の一撃で事足りました。
ミレイユはお椀型の胸を感心したように波打たせ、解析結果を報告しました。
「レオンさん、完璧な処理ですわ。余計な破壊を抑えつつ、有機成分だけを極限まで精製しています。植物が即座に吸収できる最高級の『高純度液体肥料』へと完全に変換されました」
シオンもまた、巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を安堵で上下させながら、浄化された大地の清らかな匂いを感じ取っていました。
「……素晴らしいですわ。彼らの罪が消え、純粋なエネルギーとして大地に溶けていく……。これこそが真の救済ですわね」
レオンが指を鳴らすと、地中の精製肥料が土壌全体に均一に循環し始めました。明日の朝には、この荒野は王都以上の肥沃な大地に変わっているはずです。
「がっはっは! 貴族の肉がこんなに綺麗に精製されるとはな! 最高の掃除だ、レオン!」
レオンは子爵の死体を収容した後、冷徹な眼差しを屋敷の奥へと向けました。
「ミレイユ、残っている家族をスキャンしろ。……腐っているなら、それも資源だ」
「了解しましたわ、レオンさん。論理的に見て、この環境で育った血族が無垢である可能性は低いですわね。……スキャン完了。残念ながら、彼らもまた領民を虐げ、私服を肥やすことに加担していました。更生の余地なしと判断しますわ」
ミレイユはお椀型の胸を冷徹な決意で波打たせ、屋敷の奥で震えていた家族たちの位置を正確に割り出しました。
「……なら、掃除の続きだ」
レオンの静かな合図とともに、エルザとセレスが動きました。贅を尽くした衣服に身を包み、自らの罪すら自覚していない家族たちは、悲鳴を上げる暇もなく資源へと変えられていきます。シオンが巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を静かに上下させながら、彼らの歪んだ魂を死霊たちに命じて刈り取り、完全に浄化しました。
「よし。全員死体になったな。……アイテムボックス」
レオンは、子爵の家族もろとも空間の裂け目へと収容しました。一族まとめて「肥料」として再利用する。それが、彼らが犯した罪に対する最も合理的で徹底した清算方法でした。
再び開墾地。
バルクが孔を穿ち、バルトが土壌を整えます。レオンがアイテムボックスから、一族分の死体を投入しました。
「ピュリフィケーションバレット」
放たれた浄化の光弾が地中で炸裂しました。死体に含まれる毒素や不純物が精密に分解・精製・浄化され、一分子の淀みもなく大地へ還元されていきます。レオンの放つ一撃は、それだけで対象を完璧な栄養素へと変えていきました。
「これで良し。不純な血筋も、精製すればただのリンと窒素だ。これ以上、世の中を汚す心配もないな」
ミレイユはお椀型の胸を満足げに上下させ、土壌の栄養価がさらに最適化されたことを確認します。シオンも釣鐘型の胸を安堵で波打たせ、清らかになった大地を見つめました。
「がっはっは! 一族揃って肥料になるとは、皮肉なもんだが役に立つだけマシだな! 最高の掃除だ、レオン!」
レオンはアイテムボックスから子爵一族の死体を投入し、ピュリフィケーションバレットで完璧に分解・精製を終えると、地表を見つめたまま冷徹に告げました。
「……あと腐れ(他の腐れ貴族ども)はどうなっている? シオン、この近隣にまだ掃除の必要なゴミが残っているか?」
シオンは巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を気高く上下させながら、即座に死霊たちからの広域報告を脳内で精査しました。
「はい、レオン様。ヴィスカス子爵と結託していた近隣の三つの領主一族――ボールドウィン伯爵、ガストン男爵、そして北の砦を不法占拠している残党勢力が、現在、子爵の失踪を察知して財産を持ち逃げしようと動いておりますわ」
「論理的に見て、彼らもまた聖教公国の腐敗を支えていた『不純物』ですわね」
ミレイユがお椀型の胸を鋭い怒りで波打たせ、次々と座標を投影します。
「逃亡ルートはすべて計算済みです。今この瞬間も、彼らは領民から奪った金品を馬車に詰め込んでいますわ。……掃除、継続ですね?」
レオンは表情一つ変えず、次なる標的の座標を見据えました。
「ああ。一匹残らず資源に変える。バルク、バルト。移動の準備をしろ。次はボールドウィンだ」
「がっはっは! 待ってました! まだまだ肥料が足りねえと思ってたところだぜ!」
バルクが大槌を担ぎ、バルトが空間の歪みを微調整します。エルザとセレスも、一切の慈悲を排した瞳でレオンの背後に並びました。
「シオン、逃げ道はすべて死霊で塞いでおけ。……一人も逃がすな」
「御意に、レオン様。彼らの罪、すべて大地へ還して差し上げますわ」
シオンは釣鐘型の胸を安堵と決意で震わせ、死霊の軍勢を各地へ一斉に放ちました。
レオンは沈み込む二人を静かに見やり、冷徹なトーンで問いかけました。
「エルザ、シオン。……こんな国の騎士だったなんて、恥ずかしいか? この国は、本当に大丈夫だと思うか?」
その言葉に、エルザはびくりと肩を揺らしました。彼女は愛剣の柄を、指が白くなるほど強く握り締め、唇を噛み締めて視線を落としました。
「……ええ、情けないわ。民を守るための剣だと思っていたけれど、私たちが守っていたのは、私腹を肥やす豚どもの強欲だった。……今のこの国に、誇れるものなんて何一つ残っていない。恥ずかしくて、死にたくなるほどよ」
シオンもまた、巨尻を落ち着かなげに揺らし、釣鐘型の胸を悲しみで波打たせながら、深くうなだれました。
「わたくしも……同じですわ。聖教の教えも、騎士の誓いも、すべては彼らの罪を隠すための飾りに過ぎなかった。レオン様、論理的に考えても、今のこの国はもう……救いようのない崩壊の一途を辿っていますわ」
ミレイユがお椀型の胸を静かに上下させ、二人の言葉を裏付けるように補足します。
「残念ながら、彼女たちの分析は正確です。現在、公国の全土で支配階級による『最後の中抜き』が加速していますわ。このままでは、新しい時代が来る前に民が死に絶えます」
レオンは、二人の絶望的な答えを聞いても表情を変えませんでした。
「そうか。なら、答えは決まっているな」
レオンは淡々と、次のターゲットであるボールドウィン伯爵の逃走経路を空間に投影しました。
「大丈夫でないのなら、僕たちが作り直せばいい。国の誇りが死んだのなら、新しい誇りを植え直すだけだ。……そのためには、まず徹底的に『不純物』を排除するぞ」
レオンの言葉に、エルザはゆっくりと顔を上げました。その瞳からは迷いが消え、かつての騎士団への決別と、レオンと共に歩むための冷徹な決意が宿っていました。
「……そうね。汚れたままで終わらせるわけにはいかないわ。レオン、案内して。私の剣で、過去の恥辱ごとすべて断ち切ってみせる」
「がっはっは! その意気だぜ、エルザ! 腐った過去を嘆くより、新しい畑で美味いもん作る方がよっぽど前向きだ!」
バルクの豪快な声に促されるように、レオンたちは移動を開始しました。
レオンは、国境の砦へと急ぐボールドウィン伯爵の馬車隊を捕捉しました。豪華な馬車を囲んでいるのは、領民から略奪した装備に身を包んだ私兵と、公国崩壊に乗じて私欲に走った元騎士団の混成部隊です。
「ミレイユ、内訳はどうなっている?」
「スキャン完了しましたわ、レオンさん。馬車にはボールドウィン伯爵とその一族、計12名。周囲を固めているのは私兵が50名、そして誇りを捨てた元騎士団員が20名です。論理的に見て、彼らはもはや『守護者』ではなく、ただの略奪者……いえ、移動する『資源』に過ぎませんわ」
ミレイユはお椀型の胸を冷徹な鼓動で波打たせ、全ターゲットをロックオンしました。
「……そうか。なら、一分子も残さず収穫だ。エルザ、セレス」
「了解よ。……騎士の末路がこれなら、私がその引導を渡してあげる」
エルザは鋭い眼光を放ち、銀色の閃光となって馬車隊の先頭に躍り出ました。彼女が剣を一閃させるたびに、かつて仲間だったはずの元騎士たちが、抵抗する暇もなく次々と物言わぬ肉塊へと変わっていきます。
セレスもまた、無表情に指先を振り上げました。
「……ゴミに、語る言葉はない」
極低温の魔力が吹き荒れ、馬車を囲んでいた私兵たちは叫ぶ間もなく凍りつき、そのまま砕け散って「肥料の原材料」へと還元されました。
シオンは巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を静かに上下させながら、馬車から逃げ出そうとする伯爵一族の魂を死霊たちに命じて一斉に刈り取りました。
「皆さま、逃がしてはなりませんわ。彼らの罪も、その身に纏った強欲も、すべて大地を潤す糧とするのです」
「な、なんだ貴様らは! 私は伯爵だぞ! 離せ、この……がっ!」
ボールドウィン伯爵の叫びは、レオンの無造作な一撃によって断たれました。
「よし、全員死体になったな。……アイテムボックス」
レオンが指先を一振りすると、街道に転がった伯爵一族、私兵、元騎士たちの死体は、次々と空間の裂け目へと吸い込まれていきました。後に残されたのは、彼らが奪った金品が詰まった荷馬車だけです。
「バルク、バルト。ここも開墾予定地だったな。さっさと埋めるぞ」
「がっはっは! 騎士の肉が混じれば、少しは土に締まりが出るだろうよ!」
バルクが地殻を豪快に割り、バルトが土壌を整えた巨大な孔に、レオンは一族と兵たち全員分の「原材料」を投入しました。
「ピュリフィケーションバレット」
浄化の光弾が地中で炸裂し、不浄な野心と強欲を孕んだ死体たちは、瞬時に分解・精製・浄化され、最高級の栄養素へと作り替えられました。
「これでこの街道沿いも、来年には豊かな並木道か農地になるな」
レオンは、もはや誰もいなくなった街道を振り返ることもなく、次なる「掃除場所」である王都の方角を見据えました。
レオンは、浄化されたばかりの大地を背に、空中に浮かぶ魔導地図を指先でスワイプしました。
「次は、ガストン男爵と北の砦の残党だ。……ミレイユ、状況は?」
「はい、レオンさん。ボールドウィンが消えたことで、彼らはパニックに陥っていますわ。論理的に見て、防衛を諦め、砦に貯蔵していた冬越しの食料や種子をすべて持ち出し、隣国へ亡命する準備を始めています。……いえ、正確には『略奪して逃亡』の最中ですわね」
ミレイユはお椀型の胸を不快感で波打たせ、リアルタイムの映像を投影しました。そこには、逃げ遅れた村人たちを盾にしながら、重い荷車を引かせて雪道を急ぐ男爵軍の姿が映し出されていました。
シオンが巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を怒りで激しく震わせます。
「あのような者たちが隣国へ逃げ延びれば、この地の恥を撒き散らすだけですわ。それに……あの村人たちが、極寒の行軍に耐えられるはずがありません」
「……そうね。騎士の皮を被った獣は、檻に入れる必要さえないわ。その場で肥料にするのがお似合いよ」
エルザが愛剣の鞘を鳴らし、瞳に冷徹な殺意を宿しました。
レオンは無造作に右手を掲げ、座標を確定させます。
「バルク、バルト。砦の周囲の空間を封鎖しろ。ネズミ一匹、国境を越えさせるな。……行くぞ、一秒で終わらせる」
「がっはっは! 逃げ足の速い肥料なんて、捕まえ甲斐があるぜ!」
バルクの笑い声とともに、一行は国境の砦――ガストン男爵が略奪品を積み上げている最中の戦場へと、転移魔法で一気に躍り出ました。
ガストン男爵は、突如目の前に現れたレオンたちの姿に、肥え太った顔を歪めて絶叫しました。
「な、なんだ貴様らは! 邪魔をするな! この食料と財宝は、私が新天地で再興するための資材なのだぞ! 兵ども、その下民どもを叩き殺せ!」
しかし、男爵の命を受けた残党兵たちが動くより早く、レオンが静かに指を鳴らしました。
「……バルク、バルト。逃げ道を塞げ」
「がっはっは! 逃がさねえよ、このゴミどもが!」
バルクが大地を叩くと、砦の周囲に巨大な岩の壁が瞬時に隆起し、退路を完全に遮断しました。バルトが空間を固定し、転移による脱出さえも不可能にします。
「ミレイユ、村人を分離しろ。……あとは、予定通り資源にする」
「了解しましたわ、レオンさん。論理的に見て、彼らに温情をかける必要性はゼロです」
ミレイユがお椀型の胸を冷徹なリズムで波打たせ、魔導の波動で盾にされていた村人たちだけを安全圏へと引き寄せました。
剥き出しになったガストン男爵と残党兵たちに対し、エルザとセレスが動きました。
「騎士を名乗るのもおこがましいわ。……消えなさい」
エルザの銀閃が雪原を走り、男爵の首と私兵たちの命を次々と刈り取ります。セレスが放つ氷の礫が、逃げ惑う残党兵たちの心臓を正確に貫き、彼らを物言わぬ「原材料」へと変えていきました。
シオンは巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を静かに上下させながら、彼らの汚濁に満ちた魂を死霊たちに命じて一気に回収し、浄化しました。
「皆さま、この地の不浄をすべて飲み込みなさい。……これで、ようやくこの砦も清らかになりますわ」
「よし。全員死体になったな。……アイテムボックス」
レオンが指先を一振りすると、雪の上に転がった男爵、その一族、そして残党兵たちの死体は、次々と空間の裂け目へと吸い込まれていきました。
レオンたちはそのまま、砦の裏手に広がる荒地へと移動しました。
「バルク、ここを次の農地にする。投入しろ」
「おうよ! 最高の肥溜めを作ってやるぜ!」
バルクが地殻を豪快に割り、バルトが土壌を粉砕して巨大な投入孔を完成させます。レオンがアイテムボックスを開放し、ガストン一族と兵たち全員分の「原材料」をそこへ流し込みました。
「ピュリフィケーションバレット」
浄化の光弾が炸裂し、彼らが略奪によって溜め込んだ不純な魔力や毒素は瞬時に分解・精製されました。不浄な死体は、一分子の淀みもない高純度な肥料へと作り替えられ、大地に深く染み渡っていきました。
「……これで北部のゴミは一通り片付いたな。略奪された食料と種子は、そのまま村人たちに返してやれ」
レオンは、もはや恐怖に震えることすら忘れて呆然としている村人たちには目もくれず、空中に浮かぶ王都の座標を指し示しました。
「次は、いよいよ本丸だ。……王都へ向かうぞ」
ミレイユ ある行けどここに残ってくれ ここと王都のスラム街にゲートを繋げてくれ 王都から避難してきた人はここでチェックしてくれ 病人怪我人も治療してくれ ゴミも混ざる可能性があるから ゴミは隔離してな
レオンは王都の巨大な城壁を見据え、その瞳に冷徹な合理性を宿しました。
「まずは、王都内部の『掃除』の準備だ。全員、優先順位を叩き込むぞ。開拓地の管理はミレイユに任せてある。ここからは僕たちだけで完結させる」
レオンは指先で空中に王都の立体図を展開し、エリアを塗り分けました。
「第一優先は、民の避難だ。店舗の商人、奴隷、娼婦、そして孤児。彼らのような『利用可能な資源』を戦火に巻き込むのは非効率だ。シオン、お前の死霊で誘導しろ。拒む者は無理にでも連れ出せ」
「承知いたしましたわ、レオン様。孤児院や娼館街など、悲鳴の上がる場所へ即座に向かわせますわ」
シオンは巨尻を落ち着かせ、釣鐘型の胸を決意で波打たせながら、数千の死霊を王都の影へと滑り込ませました。
「セレス、お前は避難路の確保だ。邪魔な障害物はすべて凍らせて排除しろ」
「……了解。熱源(敵)ごと、すべて凍土に変える」
セレスが無表情に指を振ると、避難経路となる路地が冷気で清められ、追撃を許さない氷の回廊が形成されていきます。
バルクが大槌を肩に担ぎ、バルトが空間の安定度を確認します。
「がっはっは! 避難が終わった後の建物や壁の解体は俺に任せな! ゴミを埋める特大の孔も掘ってやるぜ!」
「……私は避難民が安全にゲートを通れるよう、空間を維持する。……一人も逃がしはしない。肥料の方はな」
アランが槍を旋回させ、ブライトが愛剣の刃を確かめます。
「奴隷を縛る鎖も、監視するクズどもも、俺の槍でバラバラにしてやるぜ!」
「商人の荷馬車ごと守備隊を排除する。略奪を企む近衛騎士から順に、資源に変えていこう」
「よし。避難が完了したエリアは、そのまま僕たちが制圧する。民を見捨てて金品を持ち出そうとする貴族や騎士は、一人残らずアイテムボックスに回収して肥料にするぞ」
エルザも誇り高き瞳を輝かせ、王都の「大掃除」が始まる合図を待ちました。
王宮の正門へと続く大階段。避難する民を「反逆者」と呼び、剣を抜いて立ちふさがっていた近衛騎士団に対し、レオンは冷徹な眼差しを向けました。
「……バルク、バルト。退路を断て。こいつらは質のいい『高タンパク肥料』だ。一分子も逃がすな」
「がっはっは! 了解だレオン! 逃げ道も誇りも、全部まとめて叩き潰してやるぜ!」
バルクが大槌を地面に叩きつけると、大階段を囲むように巨大な岩壁がそびえ立ち、逃げ場を完全に消失させます。バルトが即座に周囲の空間を固定し、近衛騎士たちの魔導移動を完全に封じ込めました。
「セレス、足を止めろ。アラン、ブライト、収穫だ」
「……了解。熱源を氷結させる」
セレスが指を振ると、突撃しようとした近衛騎士たちの足元が瞬時に凍りつき、彼らは身動きの取れない状態となります。
そこへアランが猛然と踏み込みました。アランは逞しい腕の筋肉を躍動させ、無言で鋼の拳を近衛騎士たちの喉笛や急所へ的確に叩き込みます。鎧ごと肉を揉みほぐすような一撃で、騎士たちは次々と物言わぬ「原材料」へと変えられていきました。
ブライトも愛剣の切っ先を冷徹に光らせ、凍りついた騎士たちの隙間を縫うようにして、確実に息の根を止めていきます。ブライトは仕留めた近衛騎士の死体を、淀みない動作で自らのアイテムボックスへ次々と放り込んでいきました。
アランもまた、自らが仕留めた死体を大きな手で掴み、自身のアイテムボックスへと次々に収容していきます。
シオンは静かに手をかざし、騎士たちの未練を死霊たちに命じて刈り取り、浄化しました。
「レオン様、周辺の死体、すべて回収いたしました」
シオンも自身のアイテムボックスを使い、一分子のゴミも残さず収容を完了しました。
「よし。近衛騎士団の『収穫』は完了したな。これで王を守る盾は一つも残っていない」
レオンは大階段の頂上、固く閉ざされた王座の間へと続く扉を冷徹に見据えたまま、足を止めました。
「エルザ、王宮の全出入り口を封鎖しろ。王はそのまま孤立させる。……奴には、自分が守ってきたはずの権威が、空っぽの城の中で朽ちていく恐怖を味わってもらう」
「了解よ、レオン。……物理的な死よりも、深い絶望の中に置き去りにするのね」
エルザの銀閃が走り、王宮を包囲するように強固な結界が展開されました。
レオンは各自のアイテムボックスが騎士たちの死体で満たされていることを確認し、全員に帰還を命じました。
「王宮にこれ以上の用はない。……各自、収穫した肥料を持って開拓地へ戻るぞ」
レオンは王宮の門前で足を止め、右手を静かに掲げました。
「サーチ。範囲、王都全域。……一分子の漏れもなくスキャンしろ」
不可視の魔導波が王都を隅々まで浸透し、建物の中、地下道、あらゆる遮蔽物を透過して、生きているすべての「生命反応」を浮き彫りにします。
「……選別を開始する。避難民か、肥料か、一つずつ確定させろ」
レオンの脳内に、王都全域の光点が詳細なデータと共に投影されました。
「南西、地下貯蔵庫に反応が3。逃げ遅れた商人の家族だ。シオン、誘導しろ」
「承知いたしましたわ、レオン様。ただちに向かわせます」
シオンは静かに手をかざし、死霊を放って避難経路へ導きます。
「……見つけた。王宮の真下、極厚の魔導鉛で遮蔽された地下シェルターに反応が48。王の家族と宰相、およびその側近たちだ。バルク、バルト。空間ごと引きずり出せ」
「がっはっは! 隠れてるつもりかよ! 根こそぎ掘り起こしてやるぜ!」
バルクが地面を叩くと、王宮の地下構造が轟音と共に隆起しました。バルトが空間を固定し、逃げ場を失ったシェルターが地上へ剥き出しにされます。
「セレス、逃がすな」
「……了解。熱源を隔離する」
セレスが指を振ると、シェルターのハッチが瞬時に凍結し、脱出しようとしていた宰相たちが中に閉じ込められました。レオンは無造作に歩み寄り、ハッチを抉り開けました。
「ま、待て! 私は宰相だぞ! この方々は王族だ、無礼な……!」
宰相の言葉を遮り、アランが踏み込みました。アランは逞しい腕の筋肉を躍動させ、無言で宰相の急所に鋼の拳を叩き込みます。崩れ落ちた死体を、アランはそのまま自分のアイテムボックスへ放り込みました。
ブライトも愛剣の閃光で王族を守っていた私兵たちを次々と仕留め、各自のアイテムボックスへ淀みなく収容していきます。
「……効率的な収穫だ。一分子の資源も逃さない」
シオンは彼らの強欲に満ちた魂を浄化し、事切れた死体たちを自身のアイテムボックスへ収めました。
「レオン様、地下に隠れていた不純物、計48名。すべて収容いたしましたわ」
さらにレオンはサーチの解像度を上げました。
「北東、孤児院の裏に反応が12。奴隷商人の残党が子供を連れて逃げようとしている。アラン、ブライト、処理しろ。子供はシオンが保護する」
「おうよ!」「了解だ」
二人が影のように跳び、数瞬後には商人の断末魔が止みました。彼らもまた、各自のアイテムボックスへと「収穫」されました。
「……よし。王都内のすべての生命反応を確認した。避難民、奴隷、孤児、娼婦はすべてゲートの向こうへ。それ以外の不純物は、今すべて各自のボックスに収まったな」
レオンはサーチを終了し、完全に静寂に包まれた王都を見渡しました。もはやこの街に、拾うべき命も、放置すべきゴミも残っていません。
「王座の間で震えている王一人は、そのまま放置だ。……帰還するぞ。開拓地へ」




