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めんたる・でぃじーず  作者: たなばたばたばた
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17/18

17話 約束

閲覧ありがとうございます!

今回もよろしくお願いします

死雫「誰だか知らないけど、離れてくれないかな。

僕、スキンシップとか苦手なんだ。

特に”知らない子”とはね。」

朱「…え…?」

朱は勢いに任せて死雫に抱きついた。…だがしかし、

死雫が朱の存在を知らない…だと…?

朱は抱きついたまま硬直し、顔色は悪くなっていく。

目は見えないけど、肌の色だけで分かる。

ならあのエピソードは朱の嘘だったのか?

…いや、朱はやり方はよく間違えるけど、

根は優しい子だ。嘘をつくわけがない。

ならば…死雫、お前になにかあるんだろうな。

?「?…!?死雫さま!?この子、あの方だよ!」

死雫「ブラッディー?この子は誰だい?」

ブラッディー「朱さまだよ!ボクたちがいた魔界にいた…死神見習いの!

って言っても、わかんないよね。

だって死雫さま、過去の記憶、ボクしか覚えてないもんね。」

朱「お兄ちゃん思い出してよ!この目を見ても思い出さない!?」

朱はここで初めて黒い包帯を取り、

目をあらわにした。…可愛い目しているな。

死雫「本当に誰だい?君は……」

やっぱり朱は嘘をついていなかった。

死雫という人物の記憶がなくなっているのが原因だった。

朱「そんな…う、ぅぅ……」

あこ「悲しい、悲しいよな…頑張ったのにな…」

すい「そんな……」

あたしは朱を抱きしめた。朱もあたしを抱きしめる。

…服が涙でびちょびょだ。まぁいいだろう…。

悪い気はしない。

えま「…!前世の記憶を思い出す魔法を

死雫さんにかけたら朱ちゃんのこと思い出すんじゃない!?」

白「!それだ!えまは天才!すごい!」

涼音「なら、魔法を……」

死雫「知らないのかい?お遊び魔法は僕にかけても

効果がないんだよ、だから無駄さ。」

涼音「そ、そんな……」

朱を抱きしめていると、ブラッディーという、

悪魔の少年が朱に話しかけた。

ブラッディー「死雫さまは、

訳あって記憶がなくなっちゃったけど、

ボクはちゃんと朱さまを覚えていたから!会えて嬉しいよ!

…きっと、あの頃の死雫さまも喜んでるよ。

エスケープまで来てくれてありがとうね。」

朱「ブラッディー…うん、ありがとうね。」


すい「そろそろ帰りたいよ……」

あこ「お前、本当にすぐ意見変わるな…」

あたしたちは周りが盛り上がってる横でボソッと話していた。

死雫も朱とのエピソードは聞いてくれて、

一言「ごめんね」と言っていた。

朱「…うん、お兄ちゃんにも、ブラッディーにも会えた…。

もうわたしに未練はないよ。…さて、二人とも帰ろうか!」

朱は辛そうな笑顔であたしたちの方を振り向き、そう言った。

すい「つっかれたよ〜、みんな、またね!」

あこ「それじゃあ…失礼しようか…」

死雫「待ってくれ。」

あこ「…あたしに言ってる?」

死雫「そうだよ。実はね、

君に会ってほしい人物がいるんだ。

朱、少しこの子を借りてもいいかい?

ちゃんと送り届けるから」

朱「約束ね…?」

死雫「うん、約束、だね。」

死雫は朱に小指を差し出した瞬間、

朱の表情は明るくなり、指切りげんまんしていた。

ブラッディーも、あたしも、すいも、

みんな微笑ましく見ていた。


朱「じゃあね〜!」

すい「いつかまた会おうね〜!」

あたしはエスケープに残された。

皆、手を振っている。

涼音「…ま、死なない限り、死雫さんに選ばれない限り、

一生会うことはないけどね……。」

えま「…そうだね。」

二人は朱とすいが去ってから静かにそう言った。

死雫「さぁ君たちは帰ってくれるかな、

ブラッディー、君も休んでてくれていいよ。」

ブラッディー「了解!!」

涼音、えま、白はあたしに「さよなら」と言ってから

どこかへ行ってしまった。

死雫「…それじゃ、行こうか。」

死雫は指をパチッと鳴らすと、場面はすぐ切り替わり、

さっきまで草原にいたのに、いつの間にか

マンションの一部屋のドアの前……。一体誰だ……?

死雫はインターホンを鳴らし、その後、中からは……。

あこ「…こころ…?こころなのか…?」

こころ、愛染こころ。あたしの妹が出てきた。

お気に入りのぬいぐるみ、ぴを抱えながら。

こころ「…まってたよ、あこ姉。」

ぴ「ぴぃ」

え、こいつ喋る…?いやまて、そっちじゃない。

なぜ、ここにこころがいるのか、なぜあたしが来ることを

知っていたのか……。そう思っている矢先、

こころはあたしに抱きついてきた。

ぴは床に着地した。こいつ、動けんのかよ…。

こころ「ごめん、なさい……ぐすっ……

あたしが……悪かった…ごめん、なさい…、

ご、ごめんなさい……っ

イチゴジャムがないだけで……文句なんか、言っちゃって……

ひくっ……ブルーベリージャムで……食べていれば……

こんなことには……ならなかったのかな……

ほんとうに……ごめんなさい……っ」

あたしもいつの間にか涙を流していた。

そして、こころを抱きしめていた。

あこ「もう、謝らなくていい、

あの時はカッとなったあたしも悪かった、

ごめんな……辛かったな……」

こころ「うわあああぁぁんっ!!」

それからしばらくあたしたちは泣き続けた。


少し落ち着いてから、こころが住む部屋で

二人で色々喋っていた。

…死雫は気配を消しながらこちらを見ている。


あこ「お母さん、知らないか?」

こころ「知らない、多分エスケープにいない。」


あこ「ここでは友達、出来たか?

お前、前世では一人も友達いなかったから」

こころ「エスケープではたくさんできたよ」


こころ「あたしたち、

魔法がかかって姿が変わってもそっくりだね」

あこ「姉妹だからかなぁ……」


あこ「なぜ、ぴは喋るんだ?動くんだ?」

こころ「死雫さんが魔法をかけてくれたの」

ぴ「ぴ!」


あこ「…好きな人は、いるか?」

こころ「まぁ、いるよ、うん」

ぴ「ぴぴぴ!ぴぃーぴぃー!」

こころ「ちょっと!好きな人バラそうとしないで!」

あこ「ふふっ……あははっ」

こころ「え、えへへ……ふふっ」


それからたくさん色んな話をした。

こころが生きていたこと、お互いの現状報告など……。

久しぶりに一緒にこんな笑った気がする。


あこ「…ごめん、こころ。そろそろ帰らなきゃ」

こころ「…分かってる。来てくれて、ありがとう。

来てくれないと、思っていたから、嬉しいよ。」

あこ「どこに妹を見捨てる姉がいるんだよ」


死雫に連れられて帰る直前、こころに叫んだ。

あこ「あたしも死んだら絶対エスケープに来るから!

待ってろよ!死ぬんじゃねぇぞ!!」

あたしは涙ぐみながらそう言った。

そして…エスケープを去った。

こころ「…そんな簡単にこれる場所じゃないよ、

あこ姉は生きて、幸せになるんだから。

…でも、待ってるね。」


あたしは気が付けば、自分の部屋で寝ていた。

死雫は…いなくなってる。

…そういや、朱とすいは大丈夫だろうか。

あと、らいとあやも…。

あたしは縦鏡に触れた。

そして、あの世界へと向かった。

閲覧ありがとうございました!

次回もよろしくお願いします

おそらく、次回が最終回です

死雫さんとブラッディーくんの資料

https://50035.mitemin.net/i1107071/

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