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BEE Stings ~二人の最強テニス~

作者:Hulanes
最新エピソード掲載日:2026/05/21
 蜂谷蓮(はちたに れん)には硬式テニスしかなかった。小学三年生からラケットを握り続け、それだけが自分の全てだと思っていた。なのに入学した中高一貫校には、硬式テニス部が存在しない。あるのはソフトテニスだけ。ポンポンするだけの、柔らかいテニス。俺には関係ない。そう思っていた。
だが——気づいたら、フェンスの前に立っていた。白球がとてつもない速さで飛び交う三面のコート。乾いた打球音が鳴るたびに、ボールがコートの端へ叩き込まれる。先輩たちの動きは、俺の知っているテニスとは何かが違った。速くて、鋭くて、美しかった。
 俺はソフトテニスを舐めていた。

 コートには入れない。ラリーもできない。毎日フェンスの外で、小さなネットを挟んでボレーボレーを繰り返すだけ。
 そんな場所で出会ったのが、ひょろっとしたアホ面の左利きの少年だった。

コートを奪われる理不尽。クラスの一軍と、ダル絡みしてくる男。そして——小学校の頃に置いてきた、あの傷。
蜂谷蓮は笑わない。感情を出さないと決めている。クールに生きると誓っている。
なのに、ラケットを握るたびに、何かが溢れそうになる。

夏が来る前に、顧問が告げた。
「君たちは、先輩方と一緒に練習してもらいます」

これは、蜂谷蓮がテニスの魔王と呼ばれるようになるまでの私小説だ。
一年生編 ~二人の出会い~
1:ソフトテニスとの出会い
2026/05/19 12:20
2:最強のペア
2026/05/21 23:33
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