新キャラ登場!! その名は……
安堵の気持ちで帰りの準備をしていると、肩に手が乗せられたのを感じた。それと同時に背後から声が聞こえた。聞きなれた声だった。
「よ、だ~いち。テストどうだったか?」
俺の視界に入ってくるニヤけた顔につられ、俺もニヤけながら答えた。
「そうゆうお前はどうなんだよ」
「あんま聞かんといてやって。藍瑠ノー勉だから。仲間探しとるんだとよ」
「な!!そんなことないし」
「ほな、テストの点数でなんかお互い賭けましょか?」
「うぅ……」
「萌もうやめてやり~。藍瑠のライフはもうゼロよ」
こいつらは高校からの友達。星川藍瑠と有栖萌。この二人は腐れ縁らしい。最初にあった時に教えてくれた。
どうだ、ちゃんと俺には蒼空以外の友達が居るんだぞ!! 見直したか? そうだそうだろ。
「おい、大地、なにニヤけてるんだよ。まさかお前……。テストに自信ありなかんじか?」
違うよな? と訴えかけるような目を必死に向けながら問いかけてきた。
「はぁ?なな何いい言っちゃってるんですか?ああ藍瑠くん。そそそそんなのあったりまえじゃないですか。なぁ、萌もそう思うよな?」
「なにあからさまに動揺しとんねん」
呆れるようにガチトーンで突き刺す刃に追い打ちをかけてきた。
「あぁもしかして大地くん。僕らにバレてへんと思っとったん?」
「はぁ?何が?」
俺は萌らにバレるぐらい動揺を隠そうと必死に下手くそな笑顔を向けた。
* * *
おい。誰が下手くそな笑顔だって? あ、どうもお久しぶりです。前世の回想シーンに現世の俺(木)が乱入するコーナーです。
懐かしさに浸ってたら、すっかり乱入する俺の役割を忘れてました。失敬失敬。何々? そのまま忘れとけよって? はぁ……。なんてひどいことを言うのかしら。俺、泣いちゃうぞ!! ゲホゲホ。ごっくん。
まぁ代わりに前世の俺が結構話してくれてたし、このコーナーがなくて寂しかったそこの君。それで我慢してくれたよな。
そして、このコーナーがなかったうちに新しい人が増えてますな。そう、俺の友達。藍瑠と萌。よし、ここでこいつらの自己紹介と行こうじゃないか。まぁこのあと出てくるかは分からんが……。
まぁ未来のことは俺も俺の話し相手を必死で探しているであろう神様も知らない事だから分からないがな。
星川藍瑠。俺とよくぶつかる。ケンカするほど仲が良いという関係だ。
有栖萌。関西弁の可愛い男というレッテルを密かに貼られてる男である。頭はよく。まぁ蒼空の方が頭がいいとは思うが……。藍瑠と俺より頭がいいという意味だ。
これくらいの自己紹介で分かるだろ。うんうん。
テストはまだ一日が終わっただけであと二日あるんだよ。俺、前世の回想シーンに耐えれるのか? 耐えれないのか? どっちでしょう。答えは……。結構先の前世の回想シーンが終わるころまで。
よし、これで完璧だ。どこがやねん。あちゃ。
* * *
「やけ、大地がバカだって話。大地は真面目ぶってるつもりかも知れんが、安心しな」
萌は俺の肩を叩きながら頷いた。そして笑顔で続けた。俺は嘘だろと萌を見つめ返す。
「大地がバカなのはみん知っとるから。安心しな」
「はぁ?俺、バカじゃないし」
「意地はんなくてええよ。な、藍瑠」
萌は同意を求めるように藍瑠に聞いた。
「そうそう。じゃなきゃ大地に「テストどうだった?」なんか言うわけないだろ。俺が悲しくなるだけなんだからよ」
「ウソだろ……。お前ら……」
俺は二人の顔を交互に見つめた。二人とも俺のアイコンタクトに頷いて答えた。
バレてないと思っていたのに……。なぜだ。なぜバレた?
「いやだって……。ねぇ」
「うん」
「逆にバレてへんと思っとったんか?」
「そうだぞ。逆になぜ俺らが気づいてないと思ったんだ?」
「どこで気づく要素があるんだよ」
二人が言うには、高校入って最初のテストで俺が自慢しなかったことが最初の違和感らしい。そっから改めて考えたら俺が真面目なわけがあるかとなったらしい。
「うん。聞いてもわからん」
「なんでやねん」
「そりゃそうだろ。なんで、自慢しなかっただけで疑われなきゃいけねぇんだよ。それに、よくよく考えたらってなんだよ。なんで俺が真面目なわけがないっていう結論になるんだ‼」
「いやな。自分でも考えてみぃ」
「そうだぞ、大地。大地の性格上いいことがあったら、他人に言いたいタイプだろ。それなのに度のテストも一つや見せてくれない。そう、これが答えだ!!」
「ほんまにそれ。大地諦めて認めろや」
「あの萌さん。俺を無視しないで欲しいんだけど……」
「認めるもなにもな」
「なんで大地も無視するんだよ。信じていたのに……」
「なんで萌には”さん”だったのに、俺は呼び捨てなんだよ」
「引っかかったな。そうゆう作戦」
「もうええわ」
「「ありがとうございました」」
「”もうええわ”は僕のセリフな気がするんだが?」
「ほらほら細かいことは置いといて」
「そうそうチャイムもそろそろなりそうだし……」
言ってる最中にチャイムがなった。先生の「みんな席につけ。チャイムなってんぞ」の声でみんなが動き始める。
「おぉ見事的中おめでとうございます」
「なにか貰えるのかな?」
「では、そんな的中した大地くんには僕らと、”さっきの話の続きを帰りでする”を捧げましょう」
「うん。遠慮しとく」
「おい。そこ、早く席につけ」
「「は~い」」
「強制なんで断ることは出来まへん」
「せいぜい覚悟するんだな」
二人は俺に釘を付けをしてから席に戻っていった。




