テスト。それは俺の避けられない壁である
席に着いたあとも、勉強会でしたことを頭の中で思い出しながら復習に励んでいた。
先生の「じゃあテスト配るぞ」の声が異様に教室に静かに響いた。
* * *
スタッ、着地。テストが始める前に言わせてもらう。君が今、疑問に思っていることを。さっき言うべきだったんだと思うが、人間誰しもあとから気づくことってあるよね!! なに? ”お前はもう人間じゃないだろ”って言うようになったじゃないか。そう俺は”もう”人間じゃないんだ。そう”もう”。俺は今、木だが。心は人間なんだ。はぁ。何度説明すればこの子は理解するんだ?
あぁ~。分かってる。テスト中断してるんだから。早く代弁せぇ~だろ。そう、せかさんせかさん。
最初に説明しただろ。寄り道は沢山しようぜって。だから人生……。木生ゆっくりまったり寄り道して生きようぜ。
木生って聞いて俺は寄生虫しか思いつかんかったのはここだけの内緒だぞ。そこは規制とか帰省とかだろ。だから俺もそうゆうことにしておくれ、な。
それでだな。本題移ろうじゃないか。あぁ~でも、本題って言ったら前世の回想シーンになっちまうか。今回のコーナーの本題のことな。
それはズバリ……。ズバリ? てめぇは朝型人間じゃなかったんかって話。ほら、俺毎朝神社にお参りするのが日課言うたろ。やけど、3時まで勉強してたら、さすがに朝お参りするのは難しい。やっぱりはあれはデマでてめぇは夜型人間だったんだろって。
違うから。デマじゃないから。ホントだから。俺の本気度を嘘とか言うな。
マ~ジで朝が無理なときは学校帰りとか他の時間にやってんだよ。絶対毎日欠かさずやってんだから。
それって毎朝の日課って言っていいのかな? 日課だってな。たまには崩れることぐらいあるだろ。毎日全く同じの日はない。それが人生。それが面白い。いいか? 分ったら返事。
* * *
前の席の子からテスト用紙が配られる。
本当に来てしまったテストの日……。
俺の分もうしろに回したいのを必死に抑え、一枚を残しまわした。ついさっきまでは、低い点数とって蒼空に怒られたらどうしよう。とか不安でしょうがなかったけど、いざ目の前にするとどうとでもなれの気持ちが大きくなり、さきほどまで不安は消え去った。
チャイムがなると同時に、紙をめくる音、シャーペンの音が静寂に次々と大合唱として響き渡る。圧倒された教室を支配し始める。
俺も競争をするように奏で始めた。
チャイムが再びなり、一斉に静寂が蘇った。
「そこまで」
そんな中先生の声が教室に響いた。テストを回収され、先ほどまで雰囲気から一転。教室がザワザワし始めた。
「テストどうだった?」
「まぁまぁかな? てか、28問の答え、何にした?」
「私は3にしたよ」
「私も」
「ウソ……。私、1にしちゃった……」
「まだ、3と決まったわけじゃないしさ。ね」
「そうそう。まだ1限だよ。次だよ次」
「うぅ……。そうだよね。うん、私、頑張る。で、次は何のテストだっけ? 何か覚えといた方がいいやつとかある?」
「あのね……。テストは事前準備が大切なのよ。それなのにあなたと言ったら……。次のテストも分からないなんて……」
「まぁまぁ。まだ、始まってないから。今からやっても事前準備だよ」
「あ、これとか覚えた方がいいんじゃない?」
「あぁ~貴方もね。で、どれのこと言ってんの?私にも教えないさいよ」
「ほらほら。これ……」
女子3人組が近くで話している。他にも教室のいたるところで、同じような会話が繰り広げられている。
てか、俺。問28の答え2にしちゃったよ。大丈夫か? 心配になってきた。
でも、あの子の達の言う通りまだ始まったばかり。1教科しか終わってない。しかし、されど1教科。うぅ腹が……。でも、次のテストに引きずる方がダメだし……。
でも、やっぱ気になる。だってよ。俺、2か3で迷ったんよ。それで答えが3でした。とか言われたら俺……。腹抱えて倒れるぞ。ってそれ笑ってるじゃないか~い。ってそんな冗談言ってる場合じゃない。
俺も次の授業の復習をしないと。
なに? 俺は誰かと話さないのかって? まぁまぁ。そう、俺を責めるなよ。悲しくなるだろ……。っていうのはまぁ冗談で。ほんまだよ。本当に冗談じゃないからな。勘違いしないでよね。っていう。なんかツンデレキャラが言いそうなセリフは置いといて。
あれだと、俺が友達がいないボッチみたいじゃないか。
なになに? お前みたいな厨二病に友達がいるはずないって? おいおい、なんてこと言うんだ。俺は厨二病じゃないし、中二になったことはあるが……。
で、そんなことは置いといて。それだと、我が幼馴染兼親友の蒼空が友達じゃないみたいじゃないか!! そうして、ここで君たちには疑問が出てきたはずさ。それはなぜ、俺が友である蒼空とあの女子3人組みたいに話さないのかを。答えは簡単さ。俺が蒼空の元に行って、おしゃべりして、万が一蒼空の点数が悪くなったら、俺が耐えられないからに決まっているだろ。ドヤ~。
そこでまた疑問が生まれたそこの君。分かってるってこう言いたいんだろ。蒼空以外に友達はいないのかってね!! 俺のライフを削るのが得意なようだな。で、どうなの? べべべべべ別に蒼空以外にだって友達の一人や二人くらいいいいい居るにきき決まってるだろ。何言っちゃってるんですか? 君は?
じゃあなにゆえ、今が一人かって? えぇそんなに気になるですか? しょうがないな。これまた答えはシンプル。俺が真面目キャラで通してるからだよ。だよ。だよ。
完璧でウザイウインクのドヤ顔。
ん? 俺が真面目キャラで悪いかよ。知識は多くて困らないからいいだろ。俺の勝手なんだからよ。
俺は周りの声をぼーっと聞きながら、教科書を開いて勉強するふりをしてチャイムがなるのを待った。さっきみたいにそこ違ったの? とかこれ出ると思うから覚えときな。とか周りに流されながら一定時間たったら教科書をめくるという作業を機械のようにこなしていた。
しかし先生の「もう少しで始まるから片付けとけよ」が俺の作業を急停止させた。
俺は先ほどと同じようにイヤイヤ一枚残し、テストを後ろに回した。そしてチャイムがなり、時間は過ぎ、またチャイムがなりテストは終了を迎えた。
そんな作業をもう一回繰り返して、俺の今日のテストは無事終了をお知らせした。




