なんでだろうね。スマホを触っただけなのに……
俺はスマホに手を伸ばした。だが、遊ぶわけじゃない。勉強をするため、蒼空と電話を繋ぐ為なのだ。
なのに。なのに、どうしてこうなるんだ。時計を見れば数時間が経過し、通知を見れば蒼空からのメッセージが。変わらないのは11月27日の日付だけ。
まぁさすがに日付も変わってたら発狂レベルなんだがな。
「ってそんなこと考えてる場合じゃねぇ。電話電話」
蒼空に急いで電話をかけた。
そして恐る恐る声を発する。
「もしもし……」
「あぁ~もしもし。ずいぶん遅かったね。一昨日もそうだったよね。事前に言ってたのに、結局電話をするのは決まって夜中。俺、同じ過ちは犯さないんでって送って来たのはどこの誰だったかな?」
「えぇっと……。電話しようとしてスマホを手に取ったらいつの間にこんな時間に……」
「言い訳無用」
「すみません!!」
「ほら、さっさと勉強するよ」
「は~い。てか、蒼空だってメッセだけじゃなくて電話してくれてもよかっただろ?」
「……。昨日みたいになんやかんやで僕を必要としなくなったかもしれないじゃん……。とにくほら、手を動かす」
「は、はい」
そんなこんやでまたしても徹夜をした。テスト期間はどうも朝活がおろそかになる。まぁ勉強は学生の本業とか言うし。願いを叶えて欲しけりゃまず、今、自分が出来ることを精一杯しなければな。
「おはよぉ~」
欠伸をしながら蒼空に挨拶をして近づく。
「おはよ」
「昨日は大変ありがとうございました」
俺は蒼空に深々とお辞儀をした。
「そうゆうのはちゃんと結果を出してから言ってよね」
そして二人並んで学校に向かった。
「まぁ今日が終われば大地が求めてる解放感? が味わえるんだろ。精々頑張って」
「そうなんだけどよ……。テスト返しはテスト返しでつらいんだよな。今回は特に蒼空やおにぃ。あとついでに萌。皆に色々教えてもらったし。絶対下手な点数を取るわけにはいかないんだ」
「まぁ結果発表楽しみにしてるよ」
蒼空は棒読みごとく告げた。
「え、ちょ全然期待されてないじゃんかよ」
「だって昨日電話するの忘れて遊んでた人だし……」
「うぅ……。何も言えない」
「それに期待しすぎると余計覚えたの飛んで行っちゃいそうだし……。でも僕、大地が頑張ってるの知ってるから。まぁ期待してるかって言われたらしてないって回答するね」
「ときめきかけてたのに……」
「そのままときめいとけよ」
「無理があるだろ」
「えぇ~そうかな?」
「だってときめいてばかりだったら疲れるだろ。こうゆう距離感が大切なんだよ!!」
「距離感って……」
「ん? とりあえず言いたいのはやっぱ蒼空は最高ってこと」
蒼空は目を見開いてはすぐに細めて微笑んだ。
「じゃあ大地はそんな最高の僕に似合うようテスト頑張ってよね」
「うぅ……。でもでもパーティーとか相棒とかそうゆうのって役割分担があってだな。蒼空が知識担当なら俺が知識を蓄えてもな……」
「はい。そこ、言い訳しない」
「うぅ……」
お互い目があって一緒に笑う。
このあとテストがあるのを忘れるくらい楽しい時が……。
俺は蒼空とパーティーするならの妄想をひたすら考えてた。
* * *
どんな妄想か気になるよ~って? そうだな?
例えば……。
俺が剣で蒼空が魔法使いとか。
あぁ~でも、俺も魔法使いたい。
だから俺を魔法も使える剣で、蒼空は回復師とか。
まぁ色々とこんな感じに妄想してましたね。
てかてか、蒼空でよくない? 現世で仲良くするの蒼空でよくない? あ、別に蒼空に早死にして欲しいわけじゃないんだよ。
ほら、異世界で一緒になるとかあるじゃんそうゆうこっちゃ。
* * *




