俺はちゃんと日課をこなす人間だ!!
俺は納得が出来ないまま、朝行けなかった日課のお参りに向かった。
樹木が生い茂り、若々しい木が階段を囲んでいた。一度階段の行く末を見届けてから登り始めた。
「大人の階段登る~。俺はもうお子様じゃないんだ~~~!!」
そんなことを叫びながら、長い長い階段を登りきった。
これはこれでいい運動になるんだよな。そして、あんま人が居なくて秘密基地感があるし、家からも近い。通いやすい場所。だから、なにかと……普通にここは俺のお気に入りの場所なんだよな。
手を叩いて思い出したように言う。
「よし、賽銭だ。お金お金……」
財布の中身を確認する。そして驚く。
「はっ!!」
笑顔になって続ける。
「な~んちゃって。金、持ってないと思った? 今日は寄るって家出る前から決まってたから。ちゃんとお財布の中には115円入ってま~す」
115円を見せびらかして、俺は賽銭箱に入れた。
ちゃりん。
「本日はテストでした。まっじで自信はないが、蒼空が寝る間を惜しんで教えてくれたのでそれに応えたいと思っています。それなりの点数ではあってくれ……。
明日もまだテストなので、頑張りたいと思っています。
そうだ。聞いてくださいよ。今日。藍瑠と萌が俺をバカだって言ったんだよ。ガチでビビったよな。隠せてる自信があったんだけどな……。
そんなこんやで今日は朝じゃなくてこの時間に訪問させていただきました。
そんじゃいつもの……」
大きく息を吸って改めて言う。
「異世界転生出来ますよ~に」
そして深くお辞儀をした。
「よし、完璧だ」
階段の方を向いて大きく深呼吸する。
「空気が気持ちぃ~」
ピコんとスマホから通知がなる。
俺はスマホを取り出し通知を確認すると蒼空からだった。
「大地。昨日みたいに夜中に電話してこないでよ。するならせめて夕方で」
「もう~蒼空ったら、分かってるって。昨日ばっちり学びましたからな。俺、同じ過ち犯さないんで」
かっこよくウインクして見せる。キラーン。
* * *
デジャブかな? まぁまぁ。たまには、こんな一言コーナーええだろ。
とりあえず、前世のかっこいいウインク(カメラ目線)。今の俺には出来ないことで羨ましい。木のウインクってなんだよ。知らねぇよな?
そんなことより、自分でかっこいいウインクとはなんだと言いたいんだろ。
誰も言ってくれないから、自分が言うしかないんだろ。
まったく、相変わらず俺の心が読めない奴だな……。
* * *
「ってことで家に帰りますか」
腕を上で伸ばして再び深呼吸をした。そして、階段を降り始めた。
* * *
知ってるか? 階段って上るより降りる方が運動になるって。
あ、諸説ありだから。これで違ったからとかで俺を責めないでおくれよ。
『どんだけ保険かけるんか?』
保険は沢山あってなんぼだから良いだよ。カードはあればあるだけいいとか言うだろ。そうゆうことだ。
二回目早すぎ? ええじゃないか。寄り道するからこそ見つけられるモノってあるだろ。俺らはそうゆうものを探して歩いてんだ。
なにかっこつけてんだ? おめぇ歩けねぇだろ?
スゥー。皆が冷たいよ。誰だってかっこいいこと言ってみたいもんだろ。
* * *
「ただいま」
おかえりのかわりにブランの鳴き声が玄関に響く。いつものように玄関で待ってたらしい。この、可愛い奴め。
俺はブランを撫でまわしたいの我慢して、ブランと一緒にリビングに向かった。
早く手を洗って、ブランと触れ合いたいなと思った矢先。
リビングには人影があった。
「何者だ!!」




