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黒の竜騎士  作者: 西谷東
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ウィルス

「ミシュナ様、大変です!」


慌てて駆け寄って来た部下の女性に


「何があった?」


「それが、契約者一人と竜が昨夜から戻っておりません」


「昨日から?」


「これは、勘だが……リノスのそっくりさんが関係してそうだな」


アートルムは、感覚を研ぎ澄ませる。


「ウマイ、ニク……」


何かを貪るように、食べる竜の声。


視えたわけではないが、怖気が走る。


この竜は、禁忌を……おそらく人を……


「飛ぶぞ」


アートルムは、黒竜の姿になって飛翔。


その影響で、土煙が上がる。


「お待ちください、兄様。わたくし達も行きます、ミシュナ乗ってください」


青い鱗を持つ優雅な竜に、カエルレウムは変化。


「ああ、もう、勝手な竜達だな」


ミシュナは、カエルレウム背に乗る。


「レナ、お前らはしばらく村の方で待機していてくれ。竜と契約者が見つかり次第、私の方から通信機で連絡を入れる」


「了解しました」


壊されたオベリスクの近くに、その竜の姿はあった。



口からは血と混ざった涎が滴り、目は虚ろな状態。


地面には、リノスと似た子供が着ていた服の切れ端が落ちている。


「このゲスが……これは、竜族の禁忌に触れるぞ!」


アートルムの声に気づいたのか、竜は上空を見上げる。


そして、その巨体は地面に倒れた。


















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