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黒の竜騎士  作者: 西谷東
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ホムンクルス

「おい、ホムンクルス共。セトの話を聞いていたか?」


白い壁に囲まれた正方形の部屋。

ガタイのいい褐色肌の男は、同じ顔の少年二人を見下ろし、眉間にシワを寄せる。


「オリジナルの血は、テメェ等の何倍も貴重なんだよ」


「彼は、我々によって然るべき罰を受けることになった」

「オリジナルへの嫉妬は、我々の総意ではない」


男は少年二人を見比べる。


「テメェ等、三人組じゃなかったか? 」


もう一人はどうした、と彼らに問い詰める。


「アルブム、貴方は子供の相手もマトモに出来ないんですか?」


部屋に入ってきた青年は、白いフードをとった。

アシンメトリーの銀髪、涼しげな蒼氷色の瞳。

その容姿は、ホムンクルスと呼ばれた少年達と兄弟以上によく似ている。


「しっかし、セト。愚兄にサービスしすぎだ」


「オベリスクの場所を教えたことですか?」


セトは肩を竦める。


「竜騎士に嗅ぎつけられた以上、ここも限界でしょう。輸血は済ませましたし、時期に彼女の体力も回復します」


「で、その魔女さんは?」


「つきっきりで、あの少年ーーリノスが起きるのを待ってますよ。憧れだった王子様に、ようやく本来の自分の姿を見せれるのですから」


淡々と語るセトを横目に


「嫉妬とかしねぇのか?」


アルブムが聞いた。


「さあ、僕はそういうの鈍いんです。よく、同僚の女性に言われていたんですが」






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