追跡2
「何か視えまして?」
カエルレウムに聞かれ
「なあ、同じ顔の奴が同じ顔の奴を攫うって犯罪か?」
アートルムは頭を抱える。
「貴様の言っている意味は、さっぱりわからん」
腕を組んだミシュナは、怪訝そうな顔。
「俺も自分で言ってさっぱりわからん……」
アートルムは、深いため息。
「切り口を変えよう、リノスの父は有名な考古学者と聞いたが、お前ら心辺りはあるか?」
ミシュナは顎に手をあて
「それなら、カイン・テトラグラマトンだろう」
「彼は、十三歳で王都近くのウロボロス族の遺跡を発見したそうですわ。その後も次々と知っていたかのように遺跡を発掘。その功績を讃え王宮研究所がスカウトしたのですが、断られてしまったようですわ」
最近ではさっぱり名前を聞かなくなりましたわ、とカエルレウム。
「じ、実は結婚して子だくさんとか……」
「さあ、確か浮いた話一つもない変わった男だとか」
「ちんちくりんが知らないだけで、実は四つ子」
ミシュナは眉間に皺を寄せ
「さっさと知ってることを吐いたらどうだ?」
アートルムに詰め寄る。
「余計な質問とかするなよ……面倒だから」
アートルムは、床の血の痕から読みとった内容を語る。
「同じ人間が四人?」
ミシュナは呆然。
「お兄様、夢でも見まして?」
カエルレウムの目は点になっている。
「だから、言うの面倒だったんだよ」
アートルムは頭を掻く。
「とにかく、あまり賢そうな三人組じゃない」
この村の近くに、何かしらの痕跡を残している可能性はある。




