解明
不審に思い、アートルムは倒れた竜の側へ降りる。
(この血の匂い……小屋で嗅いだものと同じか)
下級の竜はこの匂いに抗えなかったーー
しかし、人間を襲うのは竜族には禁忌。
倒れた竜の状態を確認するため、アートルムは人の姿をとる。
「すでに死んで……」
竜の死体が光に包まれると、眠るように穏やかな表情の騎士団の男。
「入れ替わり(チェンジリング)直後か……運がないな」
竜装は、巨大な力を手に入れることが出来るがリスクがある。
精神が竜と逆転し、何度か繰り返されることで入れ替わり(チェンジリング)が起こる。
人間の意識は竜側へ吸収され、何もなくなる。
竜は契約者と入れ替わることで、生きながらえる。
竜騎士は、その覚悟を持って契約しなければならない。
「王都で起こってる事件の原因は、これだ」
アートルムは深い溜息をつく。
竜族に恨みを持つ何者かが、試験的にリノスによく似た子供を竜に食わせるように仕向けた。
それなら、外傷がないことにも納得がいく。
(カエルレウム、聞こえるか?)
アートルムは妹にテレパシーを送る。
(どうされました? もうすぐそちらにつきますが)
(降りるなら、竜装しろ。この先は、ヤバイ奴と戦うことになる。契約者が嫌がるようなら、村に戻れ)
アートルムは、王都で起きている事件の原因を説明。
「一体誰が……」
「どうした?」
カエルレウムの背に乗る、ミシュナが尋ねる。
「今、兄様から伝言がありました」
事件の内容を聞き、ミシュナは険しい表情。
「無理に進む必要はありませんわ。ここは兄様に任せて……」
「竜装して、地上に降りる。準備をするがいい」
「ですが……」
「私は、人々を守るために竜騎士になると決めた。今は、その信念を曲げたくない」
「ミシュナ……ええ、行きましょう」
グダグダですが、読んでくださっている方に感謝します。
リノスとアートルムを契約させる所で、一区切りを目指します。




