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黒の竜騎士  作者: 西谷東
10/15

解明

不審に思い、アートルムは倒れた竜の側へ降りる。


(この血の匂い……小屋で嗅いだものと同じか)


下級の竜はこの匂いに抗えなかったーー


しかし、人間を襲うのは竜族には禁忌。


倒れた竜の状態を確認するため、アートルムは人の姿をとる。


「すでに死んで……」


竜の死体が光に包まれると、眠るように穏やかな表情の騎士団の男。


「入れ替わり(チェンジリング)直後か……運がないな」


竜装(りゅうそう)は、巨大な力を手に入れることが出来るがリスクがある。

精神が竜と逆転し、何度か繰り返されることで入れ替わり(チェンジリング)が起こる。


人間の意識は竜側へ吸収され、何もなくなる。


竜は契約者と入れ替わることで、生きながらえる。


竜騎士は、その覚悟を持って契約しなければならない。


「王都で起こってる事件の原因は、これだ」


アートルムは深い溜息をつく。


竜族に恨みを持つ何者かが、試験的にリノスによく似た子供を竜に食わせるように仕向けた。


それなら、外傷がないことにも納得がいく。


(カエルレウム、聞こえるか?)


アートルムは妹にテレパシーを送る。


(どうされました? もうすぐそちらにつきますが)


(降りるなら、竜装(りゅうそう)しろ。この先は、ヤバイ奴と戦うことになる。契約者が嫌がるようなら、村に戻れ)


アートルムは、王都で起きている事件の原因を説明。


「一体誰が……」


「どうした?」


カエルレウムの背に乗る、ミシュナが尋ねる。


「今、兄様から伝言がありました」


事件の内容を聞き、ミシュナは険しい表情。


「無理に進む必要はありませんわ。ここは兄様に任せて……」


竜装(りゅそう)して、地上に降りる。準備をするがいい」


「ですが……」


「私は、人々を守るために竜騎士になると決めた。今は、その信念を曲げたくない」


「ミシュナ……ええ、行きましょう」









グダグダですが、読んでくださっている方に感謝します。

リノスとアートルムを契約させる所で、一区切りを目指します。

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