表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者な村人D  作者: ネコモドキ
4/34

勇者な村人D 2話

今日はもう1話投稿して、終わりです。

 


 ーーーこの世に魔王が誕生し、魔族によって形成された魔王軍なるものが人類を攻撃し始めてから早十年ーーー


 ーーー実を言うとこれまでも幾度となく、人類は滅亡の危機に迫っていた。


 ーーーある時は記録的な飢餓に見舞われたり、ある時は巨大な超古代殺戮巨神兵が蘇ったり、またある時は今代と同じく魔王に人類を滅ぼされかけたり、とーーー


 ーーーしかし、その都度何処からか現れて人類にとっての“災害”を駆除して来た存在ーーそれが【勇者】だ。

 

 ーーー勇者に選ばれた者は神の如き力を得るかわりに、“災害”に立ち向かう権利ーーー義務とも言うが、を得る。


 ーーーそうして勇者に待っているのは世界中からの地位と名誉だ。


 ーーーこれまでの勇者は例外なく、金を、女を、地位を、土地を、武具を、名誉を欲して来た。


 ーーーしかしこれは、失敗をするわけが無いと言う前提をすっ飛ばして考えられている。


 ーーーだが、どの文献を漁っても勇者が討伐、もしくは問題の解決に失敗したという記述がないのだ。


 ーーーこれまでの勇者が出来すぎていたのかーー或いはーーー


 ーーーそこまで考えて、前方にカサン村が見えたという事なので脳をスイッチし、シャーロットは今回の【謎の発光物体】について最悪の可能性(・・・・・・)の方を考える。


 ーーー最悪の可能性。


 それは、魔族の成りすましだ。


 人類ーーーこの場合はエルフやドワーフ、獣人と言った亜人を除いた者の総称ーーは、回復魔法や支援魔法といった自分と他者の身体能力に影響する魔法やスキルを得意とする。


 それに対して魔族ーーメジャーなものでいえば吸血鬼やオーク、ゴブリンなどーーは、催眠魔法や幻覚魔法といった脳に影響する魔法やスキルを使う。


 これは、魔族が人類とは違う器官を持っているために使えるのだ。とか、そもそも悪しき存在であるから脳に影響のあるという恐ろしい術が使えるんだ。など……様々な憶測や説が出てはいるのだが、まだ確信には至っていない。


 実は、シャーロット自身もこの問題に深く関心を持っていて、推奨したい説は『魔族達は人類とは違う器官を持っている』と言うもの………


 ………話が逸れた。


 この様に、魔族は催眠魔法や幻覚魔法により、虚栄を作り出すことが出来る。


 幸い【聖騎士】団員は、上級魔族ならまだしも……下級、中級魔族からの魔法やスキルはよっぽど油断していた時くらいでしか効果を示さない。


 だが、村人と言った戦いに身を置かない人達は違う。


 ゴブリンの集団に村を滅ぼされた。などという報告はいつも受けている。


 ゴブリンは下級魔族なので、大人でも太刀打ちできるが、中級魔族……オークやソルジャーゴブリンになってくると話が違う。


 狡猾で、なにより基礎の戦闘力が段違いなのだ。


 しかし、この辺りはまだいい。それでも武具を持った大人達で囲めばなんとかなる場合もある。


 厄介なのはシャーマンゴブリンや、サキュバスといった魔法やスキルを覚えた魔族達だ。


 催眠魔法は普段なら効かない者でも、乱戦となってくると話はまた別だ。


 戦闘による負傷で注意が散乱してしまったりすると最早格好の的だ。


 だから、普段から対催眠、幻覚魔法対策に支援魔法は欠かせないのだが………


 ………また、話が逸れた。


 ともかく、一刻も早く村について真偽の程を確かめねばならない。


 もう既に時遅し、傀儡の廃村になっている可能性も捨てきれないのだ。


 ーーー胸の内にあるもしかしたら……と言う高揚感と、最悪の可能性を捨てきれない焦燥感。


 二つの、誠実な想いが綯い交ぜになり、馬をより一層早く走らせた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ