大事な人
「さて……どこからはにゃそうか」
真剣な顔。真剣な話。多分。
だが、猫顔とな行が全てを台無しにしていく。ここまで真剣さが似合わない人……いや、猫か。猫はいないだろう。
「まずは直球に言うとにゃ、近々、お前の大事にゃ人が死ぬ」
死ぬ、ねぇ。
非現実的だな。人間は常に死と隣り合わせにいながら、その死を考えて生きることは無い。勿論俺もそうだ。
「俺の大事な人……誰のことだ?」
「それは知らにゃい」
肝心な部分を知らないとは。
じゃあ、誰だろうか。予測するしか無い。
まずは……親友の、リオか。
大事っちゃ大事だが、あいつは心臓を抜いても生きていそうなので論外にしておく。心臓抜いたら死ぬだろうが、そこを入れると消去法が成り立たない。
次は。家族か。
両親と妹、俺の四人家族。両親は俺と暮らしていないので安否は不明。
定期的に電話がかかってくるから元気だろう。
じゃあ。幼馴染の、エミカ?
あいつもあり得ないような気がする……。
あいつは絶賛引きこもり症候群を発症中なので、自宅療養中。自宅で療養してる時点で治る見込みは薄い。
あいつも1人暮らしだ。親が仕送りし、ネット通販で必要なものは買い揃えているらしい。便利な世の中になったものだ。
不治の病でも発症しない限り、死ななさそうだ。
じゃあ、誰が。
「……大体おおよそにょ検討はついたかにゃ?」
いえ、全然ついてませんけど。
「とりあえず、お前にょ大事にゃ人間が近々死ぬ。だが」
だが?
「お前はそれを目にょ前で目撃したとしても」
目の前で目撃?
「決して____
助けてはにゃらにゃい」




