ナゴが人語を解する理由
「で、ナゴ。次の質問だが」
「おぅ。にゃんでもたずにゃろ」
な行の『ね』はにゃになるのか。
ナゴの喋り方の法則がわからない。
「何で、猫なのに人間の言葉を話せる?」
俺が真剣に聞いていると言うのに、ナゴはにゃんだそんにゃことか、と呟いてにゃふーんと笑っていた。
ナゴの笑い方が特徴的すぎて、その笑い方にしか意識がいかない。
「それはにゃ、アキ。おれは多分元々にゃこじゃにゃいからだ」
「は?……っつか、多分ってなんだよ」
「いやにゃ、質問してくれと言ったが、おれは自分にょにゃ前とここに来た理由、その他細々としたことしか覚えてにゃいんだ」
なんでそこでドヤ顔。
「まぁ、そんにゃこんにゃで、ありゃ?そんにゃこんにゃくで?」
な行が弱過ぎて、自分の発言に混乱してる。
そんなこんなで、と言いたいのか?
「つまり、にゃこにゃにょ(ねこなの)に人間にょ言葉を喋れる理由はおれも知らにゃい」
「そうか。じゃあまあ、納得は出来ないがそれは置いておいて……」
さて、尋ねるべきは。
「……そうだ、大事なことを忘れてた。ナゴ、お前さっき俺がおいて行こうとしたのを止めるために、俺の大事な人が死ぬって言ってたよな?」
何故、今の今まで忘れていたのだろうか。
忘れることなんて出来るはずはないのに。
「あぁ、そうだった。それをはにゃさにゃいと、始まらにゃい」
ナゴは青い目を細めて、遠くを見るような顔だ。改めて思う。ナゴって、な行いっぱい入れて話すよな。
多分普通の量しか入れてないんだろうけど。




